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「痛くない血尿」は前立腺肥大症が原因?50代男性が知るべきサインと対処法

 公開日:2026/03/23
「痛くない血尿」は前立腺肥大症が原因?50代男性が知るべきサインと対処法

トイレで尿に血が混じっているのを見つけたけれど、「痛みがないから一時的なものだろう」と放置してしまっていませんか?痛みを伴わない血尿は、前立腺肥大症が進行しているサインかもしれないので、注意が必要です。
本記事では、血尿と前立腺肥大症の関係、原因やリスク、そして適切な対処法を解説します。将来的なトラブルを避ける鍵となる、早期受診の重要性について知っておきましょう。

北島 和樹

監修医師
北島 和樹(きたじま腎泌尿器科クリニック世田谷烏山院)

プロフィールをもっと見る
2005年 聖マリアンナ医科大学医学部 卒業
聖マリアンナ医科大学病院 初期臨床研修医
2007年 聖マリアンナ医科大学腎泌尿器外科 入局
2011年 聖マリアンナ医科大学大学院医学研究科博士課程修了/博士号取得
聖マリアンナ医科大学腎泌尿器外科 助教
2012年 国家公務員共済組合連合会 虎の門病院分院腎センター外科 医長
2014年 聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院 主任医長
2019年 北里大学医学部 泌尿器科 助教
北里大学医学部 泌尿器科 診療講師
2021年 東京女子医科大学 泌尿器科 腎移植フェロー(国内留学)

突然の「痛くない血尿」──それは前立腺からの警告かもしれません

前立腺からの警告かもしれません
トイレで尿を見たとき、普段とは違う赤みや濁りに気づいたら、誰しも動揺するものです。しかし、痛みを感じない場合は「たまたまだろう」「疲れているせいかも」と自分に言い聞かせ、放置してしまう方もいるでしょう。
痛みを伴わない血尿には重要な意味が隠されていることがあるので注意が必要です。

血尿=がん?誰もが抱く強い不安

血尿に気づいたとき、多くの方がまず思い浮かべるのは「がんではないか」という強い不安ではないでしょうか。実際に、膀胱がんや腎がんなどの悪性腫瘍でも血尿が現れることがあり、見逃してよいサインではありません。特に、はっきりと目で確認できる血尿は、身体からの重要な警告として受け止める必要があります。
なかでも注意したいのが、痛みや排尿時の違和感を伴わない“無症候性の肉眼的血尿”です。自覚症状が少ないため様子をみてしまう方もいますが、重大な病気が隠れている可能性もあるため、自己判断で放置するのは避けましょう。
血尿に気づいた場合は早めに泌尿器科を受診し、原因を調べてもらうことが大切です。

実は前立腺肥大症が原因のケースも

血尿というと悪性腫瘍を連想しがちですが、がん以外の病気が原因となることもあります。
その一つが前立腺肥大症です。前立腺は男性だけにある臓器で、膀胱のすぐ下に位置し、尿道を取り囲むように存在しています。加齢の影響を受けて徐々に大きくなると尿道が圧迫され、排尿しにくい、尿の勢いが弱い、残尿感があるといった症状が現れるようになります。
さらに肥大が進むと前立腺の表面にある血管が引き伸ばされて傷つきやすくなり、わずかな刺激でも出血することがあるため、痛みなどの自覚症状がほとんどないまま突然血尿として現れるケースがあるのです。
血尿が確認される段階は、すでに前立腺肥大症がある程度進行している可能性が考えられます。

痛みがないからこそ放置されやすい

強い痛みや発熱などのわかりやすい症状があれば医療機関を受診しようと判断しやすいものの、血尿が出ても痛みがないと危機感を持ちにくく、「一時的なものだろう」と受診を先延ばしにしてしまいがちなのが実情です。
前立腺肥大症が進行すると、夜間に何度もトイレに起きる、尿の勢いが弱くなる、排尿後もすっきりしないといった変化がみられることがあります。こうした状態を放置すると症状は徐々に悪化し、最終的には尿が出なくなる“尿閉”と呼ばれる事態に至ることもあるため、無症候性の血尿は身体からの重要なサインと考え、早めに受診しましょう。

前立腺肥大症の原因は?

前立腺肥大症の原因は?
前立腺肥大症は、50代以降の男性に多く見られる疾患です。なぜ前立腺が肥大するのか、その原因について詳しく解説します。

加齢と男性ホルモンの影響

50歳を過ぎた頃から前立腺肥大症の頻度は高まり、70代では多くの方に何らかの症状がみられるといわれているのをご存知ですか?
前立腺肥大症の大きな要因は加齢です。年齢を重ねると、男性ホルモンの一種であるテストステロンが、前立腺内でより作用の強いジヒドロテストステロンへと変換されます。このホルモンが前立腺の細胞増殖を促し、時間をかけて前立腺が大きくなると考えられています。
男性にとって避けがたい加齢変化の一つではありますが、適切に対処することで症状の進行を抑えることは可能です。

なぜ前立腺は肥大するのか

前立腺が大きくなる仕組みは完全には解明されていませんが、男性ホルモンの影響に加えて、加齢に伴う組織の変化や細胞の増殖バランスの乱れが関係していると考えられています。若い頃は細胞の増殖と自然な減少が保たれていますが、年齢を重ねるにつれてこの均衡が崩れ、前立腺の内側にある組織が徐々に増えていく傾向があります。
また、前立腺は尿道を取り囲む構造をしており、中心部の組織が増殖しやすいという特徴があることや、遺伝的体質や慢性的な炎症、血流の変化なども肥大の進行に関与している可能性が指摘されています。
このように前立腺肥大症は単一の原因で起こるものではなく、加齢を基盤に複数の要因が重なって進行していく疾患といえるでしょう。

生活習慣との関連

前立腺肥大症の発症や症状の強さには、生活習慣も関係しているといわれています。肥満やメタボリックシンドロームは発症リスクを高める要因のひとつであり、高血圧や高血糖、脂質異常症などの生活習慣病を抱えている方では、症状が強く現れる傾向があります。
さらに、運動不足や長時間座ったままの生活、過度の飲酒なども前立腺周囲の血流を低下させ、排尿トラブルを悪化させる可能性があります。
日常的に適度な運動を取り入れ、栄養バランスのよい食事を心がけることは、前立腺肥大症の予防や症状の軽減につながります。

血尿が出るほど進行した前立腺肥大症のリスク

前立腺肥大症のリスク
血尿は、前立腺肥大症の進行を示唆しています。次は、血尿を放置するとどのようなリスクが生じるのかを確認しましょう。

尿閉という突然のトラブル

尿が全く出なくなる尿閉はある日突然起こるケースが少なくなく、強い下腹部の張りや痛み、不快感を伴うのが特徴です。膀胱に尿が溜まり続けることで膀胱が過度に伸ばされ、腎臓にも負担が及ぶ可能性があります。
尿閉は速やかな対応が必要な緊急性の高い状態であり、医療機関では導尿やカテーテル留置などの処置が行われます。さらに、尿閉を繰り返すと膀胱の働きが低下し、将来的に自力で排尿しにくくなることもあるので注意が必要です。
血尿がみられる段階は、こうしたトラブルのリスクが高まっているサインと考えられます。

膀胱機能へのダメージ

前立腺肥大症によって尿の通り道が狭くなると、膀胱は尿を押し出そうとして強く収縮する状態が続きます。この負担が長期間積み重なることで膀胱の筋肉が厚く硬くなり、徐々に柔軟性が失われることで膀胱に十分な量の尿を溜められなくなり、頻尿や残尿感といった症状が現れるようになります。
また、排尿後も膀胱内に尿が残りやすくなると細菌が繁殖しやすくなり、尿路感染症の原因となります。感染が腎臓にまで広がると、腎盂腎炎などの重い合併症につながる可能性もあります。
膀胱機能の低下は治療後も影響が残ることがあるため、早めの対処が重要です。

手術の難易度が上がるケースも

前立腺肥大症が進行して前立腺が大きくなるほど、手術が必要になった際の負担が増す可能性が考えられます。手術時間が長くなりやすい、出血のリスクが高まるといったリスクだけでなく、血尿を繰り返して前立腺周囲の血管が発達している場合は止血操作に時間を要するケースもあります。
一方で、早い段階から適切な治療を開始すれば、薬物療法で症状の進行を抑えられる可能性があり、仮に手術が必要となった場合でも、身体への負担を抑えた治療法を選択できる可能性が高まるのです。
血尿を軽視せず、早期に受診することが将来の治療の選択肢を広げることにつながるといえるでしょう。

血尿を見たらどうする?正しい診断と治療の流れ

血尿の正しい診断と治療の流れ
それでは、血尿が出たらどうすればよいのでしょうか。診断から治療までの流れを知っておくことが、正しい対処につながります。

まずは原因を正確に突き止める

泌尿器科を受診すると、まず問診で血尿が出た時期や頻度、排尿時の症状、既往歴などを詳しく聞かれ、尿検査で血尿の程度や感染の有無を確認し、超音波検査で前立腺や膀胱、腎臓の状態を観察するのが一般的です。
前立腺肥大症が疑われる場合は、前立腺の大きさや形状、血流の状態を超音波で詳しく評価します。また、膀胱内視鏡検査を行うことで、膀胱内に腫瘍がないか、前立腺の突出具合や出血部位を直接確認することが可能です。
これらの検査により、血尿の原因が前立腺肥大症なのか、それとも膀胱がんなどのほかの疾患なのかが診断されます。

薬物治療という選択肢

前立腺肥大症と診断された場合、まず検討されるのが薬物療法です。
α1ブロッカーという薬剤は、前立腺や尿道周囲の筋肉を緩めて尿の通りを改善し、排尿症状の軽減を図ります。また、5α還元酵素阻害薬は男性ホルモンの働きを抑えることで、前立腺の縮小を促す作用がある薬です。
これらを適切に用いることで、排尿トラブルの改善や血尿の再発予防が期待できます。
ただし薬物療法は症状の進行を抑えることを目的とした治療であり、効果が十分でない場合や尿閉を繰り返す場合には、手術療法が検討されます。

低侵襲手術という選択肢

前立腺肥大症の治療はまず薬物療法から開始されますが、薬を服用しても症状が十分に改善しない場合や、尿が出にくく日常生活に支障が出ている場合、尿閉を起こした場合、手術による根本的な改善を希望する場合などには、手術治療が検討されます。
現在、前立腺肥大症の手術は、大きく従来から行われている入院を伴う手術と、身体への負担が少ない低侵襲手術の2つに分けられます。

従来から行われてきた方法が経尿道的前立腺切除術(TURP)で、尿道から内視鏡を挿入し、電気メスなどを用いて肥大した前立腺組織を削り取り、尿道の通りを広げる手術です。また近年では、レーザーを用いて前立腺組織を蒸散、核出する手術も広く行われています。これらの治療は確立された方法で高い改善効果が期待できますが、1週間程度の入院が必要となることがあり、出血のリスクや術後のカテーテル留置が必要となるなど、一定の身体的負担を伴います。

このような背景から近年注目されているのが身体への負担を抑えた低侵襲手術で、代表的な治療として、UroLift(ウロリフト)やWAVE治療(経尿道的水蒸気治療/Rezūm)が挙げられます。これらは2022年頃から日本でも保険診療として受けられるようになり、前立腺肥大症治療の新しい選択肢として広がりつつある方法です。
UroLift(ウロリフト)は、前立腺を削り取るのではなく、小さなインプラントを用いて前立腺の組織を左右に引き寄せ、尿道の通り道を広げます。一方、WAVE治療(Rezūm)は、水蒸気エネルギーを前立腺に注入することで肥大した組織を縮小させ、尿道の圧迫を軽減する治療です。どちらも切開を伴わずに行える点が特徴で、排尿症状の改善が期待できます。このような低侵襲手術は海外では日帰り手術として普及しており、日本でも導入する医療機関が増えています。

このように、従来の手術のように前立腺を大きく削り取る必要がなく、身体への負担が少ないことや回復が早いこと、性機能への影響が少ないとされていることなどから、低侵襲手術は患者さんの満足度の高い治療法として注目されています。
なかでもWAVE治療は日本でも導入が進み、日帰り手術(※)として対応する医療機関が増えていることから、前立腺肥大症の新しい治療選択肢として関心が高まっています。

前立腺肥大症の手術は従来の入院を必要とする手術だけでなく、身体への負担を抑えた低侵襲治療など、患者さんの生活スタイルに合わせた選択肢が広がっています。症状の程度や前立腺の大きさ、全身状態、生活背景によって適した治療法は異なるため、専門の医師と十分に相談しながら自分に合った治療を選択することが大切です。

※術前検査・術後の経過観察が必要です

血尿を見たらきたじま腎泌尿器科クリニック 世田谷烏山院にご相談を

きたじま腎泌尿器科クリニック 世田谷烏山院
血尿は、前立腺肥大症の進行を示す重要なサインです。放置すれば尿閉や膀胱機能の低下といった深刻な状態を招く可能性があるため、気になる症状がある場合には早めに受診し、的確な診断と適切な治療を受けることが大切です。
きたじま腎泌尿器科クリニック 世田谷烏山院は、前立腺肥大症をはじめとする泌尿器科疾患に対して、診断から治療、そして術後のフォローまで院長が一貫して対応する診療体制を大切にしている地域密着型のクリニックです。ここからは、きたじま腎泌尿器科クリニック 世田谷烏山院の特長と魅力を紹介します。

高度な低侵襲手術まで一貫して対応できる診療環境

きたじま腎泌尿器科クリニック 世田谷烏山院は、クリニックでありながら高度な専門治療を提供できる体制が整っています。院長はこれまで、前立腺生検や前立腺肥大症の内視鏡手術、膀胱がんの手術、尿路結石に対するレーザー破砕術など数多くの手術に携わってこられた、泌尿器科診療のスペシャリストです。
院内には先進的な超音波検査機器や膀胱内視鏡が導入されており、前立腺の大きさや形状、血流の状態などを詳しく評価しながら、症状の原因を的確に突き止めることを大切にしているといいます。こうした検査体制により、患者さん一人ひとりの状態を丁寧に把握したうえで治療方針を検討できる環境は、受診する側にとって大きな安心材料ではないでしょうか。
また、高い専門性を活かして薬物療法から内視鏡手術、低侵襲手術まで幅広い治療選択肢を提案されている点も特長です。症状や生活背景に配慮して治療方法を提案してもらえるなど、安心感を持って相談できる環境が整えられています。

診断から治療、術後フォローまで院長が一貫して担当

きたじま腎泌尿器科クリニック 世田谷烏山院
初めて受診する病院で初対面の医師による手術を受けるのは、不安を感じるという方もいるのではないでしょうか。
きたじま腎泌尿器科クリニック 世田谷烏山院ではそういった患者さんの不安を軽減できるよう、診断から治療、手術、術後の経過観察まで、院長が責任をもって対応する一貫した診療体制を整えられています。診察や各種検査で前立腺肥大症の状態や排尿症状の原因を丁寧に評価し、手術が必要と判断された場合には近隣の医療機関と連携し、院長自身が執刀を担当するそうです。手術後の経過観察や長期的なフォローは、再びきたじま腎泌尿器科クリニック 世田谷烏山院で受けることができます。
診断を行う医師、手術を担当する医師、術後管理を担う医師が同じで、主治医が途中で変わることなく治療を続けられる点は、患者さんにとっての安心材料だといえるでしょう。

泌尿器科の受診に対して、抵抗感や恥ずかしさを感じる方は少なくありません。特に血尿という症状は、がんへの不安と相まって受診をためらう要因となることがあります。きたじま腎泌尿器科クリニック 世田谷烏山院は患者さんのプライバシーに十分配慮しながら、患者さん一人ひとりの状態を初診から術後まで一貫して把握しながら寄り添う“伴走型の医療”を提供されています。検査についても痛みや不快感を軽減できるよう工夫されており、患者さんが安心して長期的な治療や経過観察に取り組めるよう、“親身な医療”が心がけられているのも特長のひとつです。

調布・府中・三鷹エリアから通いやすい地域密着のクリニック

きたじま腎泌尿器科クリニック 世田谷烏山院は、地域に根ざした医療の提供を目指されています。京王電鉄京王線 千歳烏山駅から徒歩1分、バス停留所も多いアクセスしやすい立地なので、調布市や府中市、三鷹市といった近隣エリアからもアクセスしやすいでしょう。
予約優先制を導入して待ち時間を短縮できるよう配慮されており、電話やLINEで予約ができるため、思い立ったときに受診しやすい環境が整っています。
前立腺肥大症は長期的な経過観察が必要な疾患で、薬物療法を続ける場合でも定期的に通院して症状の変化をチェックすることが大切です。自宅や職場から通いやすいクリニックであれば、無理なく継続的に治療を受けられるのではないでしょうか。
血尿を一度でも見たら、決して放置せず早めに医療機関で相談することが大切です。不安を抱えたまま過ごすのではなく、地域の方の健康を長く支えるパートナーとして患者さん一人ひとりに寄り添い、適切な診断と治療に努められているきたじま腎泌尿器科クリニック 世田谷烏山院で、まずは一歩を踏み出してみませんか?

きたじま腎泌尿器科クリニック 世田谷烏山院の基本情報

アクセス・住所・診療時間・費用・治療期間・治療回数

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東京都世田谷区南烏山5丁目17-9 フルーヴベール烏山2階

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