AGA治療とは?後悔する原因や後悔しない方法を紹介
「最近抜け毛が気になる」「どのような治療がいいのかわからない」ということはありませんか。
AGA治療は人によって適切な治療方法が異なり、適切でないと無意味になってしまったり逆効果になってしまったりすることがあります。
そこで今回の記事ではAGA治療法・AGA治療の効果・AGA治療の副作用・クリニックの選び方について解説しています。
この記事を参考にしてクリニック選びに活用してみてください。
監修医師:
坂本 好昭(医師)
目次 -INDEX-
AGA治療とは
AGA治療とは男性型脱毛症の治療のことをいいます。AGAの種類は主に前頭部から薄くなっていくM型・頭頂部から薄くなっていくO型という2つの種類です。
男性ホルモンの一種であるジヒドロテストステロンの量が多くなり、毛母細胞の分裂を防ぐことが原因となっています。
ジヒドロテストステロンが多くなるメカニズムは、毛根の毛乳頭細胞・毛母細胞にある5αリダクターゼという還元酵素がテストステロンをジヒドロテストステロンに変換するというものです。
髪の毛が生えてから抜けるまでの期間は成長期・後退期・休止期に分けられ、毛母細胞の分裂は成長期に起きます。
しかし、ジヒドロテストステロンが多すぎると髪が上手く成長できないまま後退期・休止期に入ってしまい、髪の毛が生える量よりも抜ける量が多くなってしまうのです。
またAGAは遺伝で発症する確率の変わる病気で、発症する時期は基本20代後半ですが、10代といった早いケース・50代〜60代といった遅いケースもあります。
初期の段階は薄くなっていく部位が産毛となり、ゆっくりと毛の量が減っていき、最終的に地肌がみえる状態となる流れです。
治療はAGAの進行度合いによってアプローチの仕方が異なります。
進行度が低い場合には内服薬のみでも効果がみられますが、進行度が高い場合ですと内服薬のみでは効果があまり期待できず、様々なアプローチが必要です。
早期の治療であればあるほど進行を抑えられるため、少しでも気になる場合は早めにクリニックを受診するようにしましょう。
AGA治療の効果
AGAの治療はアドバンスト発毛治療・単剤処方治療という2つの治療法でアプローチしていきます。
アドバンスト発毛治療とは髪の成長を促す治療のことで、単剤処方治療とはAGAの進行を抑制する治療のことです。
アドバンスト発毛治療は個人に適したオリジナルの薬を使い、また、サプリメント・髪改善への生活習慣の整えにアプローチします。
単剤処方治療は主に、厚生労働省で承認されたフィナステリド(プロペシア)・デュタステリド・ミノキシジルという3つの薬を使ってアプローチするという治療法です。
フィナステリドとはII型5αリダクターゼの働きを抑制できるため、ジヒドロテストステロンが多くなることを防ぎ、病気の進行を抑えて成長期に髪を生えやすくさせます。
薬の効果は瞬時にみられるものではなく、ほとんどの場合は効果がみられるまでに6ヶ月ほどかかる点が懸念点です。
デュタステリドとはI型5αリダクターゼ・II型5αリダクターゼの働きを抑制する効果があり、フィナステリドよりもII型の抑制力が強くなっています。
ミノキシジルとは成長期に生成される髪の量を増やす効果がある成分です。効果が出るまでには時間を有し、効果が出るまで6ヶ月〜1年間かかります。
しかし、途中で薬の投与を止めてしまうと数ヶ月ほどで効果がみられなくなってしまうところが注意点です。
効果までの道のりは長く継続が重要で大変ではありますが、根気よく続けていくようにしましょう。
AGA治療の副作用
治療の副作用は主に頭皮の痒み・初期脱毛・肝機能障害・性欲不全・勃起不全といったものです。
また、治療の仕方によって現われる副作用・確率が異なります。
例えば、ミノキシジルですと頭皮の痒み・めまいなどで、プロペシアですと肝臓脳障害です。
副作用・確率を事前に医師と確認し相談した上で治療に取り掛かるようにしましょう。
頭皮の痒み
頭皮の痒みはミノキシジルの副作用の一つです。しかし副作用が起きる可能性は約8%と低い割合です。
ミノキシジルは患部に塗り、髪の成長を促進する効果があります。
しかし、肌が弱い方ですと薬が肌に合わず痒みが引き起こされてしまうところが懸念点です。
また、ミノキシジルは頭皮の痒み以外にも発疹・めまい・動悸・血圧上昇などの副作用もあります。
そのため、循環器系の病気がある方は服用前によく医師と相談するようにしましょう。
初期脱毛
初期脱毛は、ミノキシジルを利用して14日頃から見られる副作用の一つです。これらの副作用は、髪のヘアサイクルに関係しています。
しばらく治療を続けると解決するケースが大半ですが、不安な場合は医師に相談してみてください。
肝機能障害
肝機能障害はプロペシア(フィナステリドが主成分)・ザガーロの副作用として起きます。
プロペシアの副作用が起きる可能性は4%と低いですが、ザガーロの副作用が起きる割合は17.1%と高い割合です。
副作用が起きる原因としては、プロペシア・ザガーロが肝臓で代謝されることが挙げられます。
薬を飲み続けることによって肝臓に負荷がかかり、肝機能障害を起こすということです。
ですので、投与する前に自分の体に肝機能の低下がないか・肝機能の障害がないか確認を取ることが大切となります。
性欲不全や勃起不全
性欲不全・勃起不全はプロペシア(フィナステリドが主成分)・ザガーロという治療薬の副作用として起きます。
プロペシアの副作用が起きる可能性としては4%でかなり低い割合ですが、ザガーロの副作用が起きる割合は17.1%と高い割合です。
また、前立腺がんを発見する際に使われるPSA検査の値を下げてしまうという影響もあります。
もし、PSA検査を受ける場合にはプロペシア・ザガーロを服用していることを医師に伝えることが大切です。
AGA治療で後悔する原因
AGA治療で後悔する原因は主に治療内容があっていないこと・他の薬と併用していること・治療薬の個人輸入です。
治療内容があっていないと効果が得られず無駄な投資になり、他の薬と併用していると持病が悪化してしまう可能性があります。
AGA治療をする前に、どのような治療をすることが大切なのかを知っておくことが大切です。
症状と治療内容が合っていない
AGAは症状に対して効果のある治療方法が異なります。
例えば、進行状態が早期の時点ですとアドバンスト発毛治療をせずとも単剤処方治療であるフィナステリド・デュタステリドのみで効果がみられますが、進行が進んでいるとこの治療のみでは効果がみられません。
進行がかなり進んだ症状に関しては単剤処方治療に加えて外用薬であるミノキシジルを投与するなどアプローチ方法が異なります。
AGA治療は改善までの治療期間は長く、また一度の治療にかかる費用も通常の受診と比べて高いです。
そのため、長い治療期間・高い治療費を投資しても症状に対して治療内容が適切でなかったために無駄になってしまうことがあります。
これを回避するためにはしっかりと医師の方と相談したうえで治療に取り掛かるようにしましょう。
他の薬と併用している
AGA治療の薬によっては他の薬と併用することによって、体に悪影響を及ぼしてしまう場合があります。
例えば、ミノキシジルですと血流を改善する効果があるために血圧が上昇するということがあるなどです。
循環器系の病気があり、血圧を下げる薬を服用している際にこのミノキシジルを併用して服用してしまうと、循環器系の病気に支障が出てしまいます。
そのため、他の薬と併用する際には自分の体の状態・服用中の薬を医師に伝えたうえで治療をすることが大切です。
治療薬の個人輸入
治療薬の個人輸入をすることはできますがおすすめはできません。
症状・体に適していないと効果が全くみられなかったり、体に悪影響を及ぼしてしまったりするからです。
個人で輸入した方が安く済むこともありますが、それが自分に適していないのであればその投資は損失へと繋がってしまいます。
投資を無駄にすることなく確実にAGAを治していくためには、自分の症状への信憑性の高い診断・的確な治療方法が重要です。
そのため、自己判断で薬を個人輸入し個人で治療をするのではなく、信頼できるクリニックでカウンセリングを受けたうえで薬を処方してもらうようにしましょう。
AGA治療で後悔しないためには
AGA治療で後悔しないために大切なのは6か月以上治療を継続すること・クリニックで治療すること・自己判断で治療を中止しないことです。
AGA治療は他の病気治療よりも効果が出るのに長い期間を有します。
しかし、途中でやめてしまうと全てが無駄になってしまい後悔しかねません。
治療を開始する前に後悔しないためにはどうすればよいのか知っておきましょう。
6ヶ月以上治療を継続する
AGAの治療は6ヶ月〜1年ほど継続けなければ効果がみられません。
6ヶ月前に効果がみられないからと治療を辞めてしまうと薬の効果が数ヶ月後に無くなってしまい、再びAGAが進行しはじめてしまいます。
こうなってしまうと今まで投資してきた頑張り・費用・時間が全て無駄になってしまうのです。
そのためAGA治療で後悔しないためには6経たないうちに効果が出ないからと辞めるのではなく、根気よく続けるようにしましょう。
どうしても中断したい場合には医師の方とよく相談することをおすすめします。
クリニックで治療する
AGA治療で後悔しないためには、しっかりとクリニックで治療することが大切です。
薬局でAGA治療薬が売られていたり、サプリメントが売られていることがあります。
しかし、AGAの効果のある治療は人によって異なり、診断しないままに投与した薬・サプリメントが自分の体に合わない・効果が全くないということが起きかねません。
また、薬によっては自分の体に害を及ぼしてしまい、別の病気が発症・悪化するということもあります。
そのため、投資費用を無駄にしないため・自分の体に悪影響を及ぼさないためには、カウンセリングを受けたうえで適した治療ができるクリニックで治療をすることが大切です。
自己判断で治療を中止しない
AGAで効果がみられるまでには長い時間を有することが辛いところです。
そのため、なかなか効果がみられないのに長い時間・高い費用を投資し続けることに耐えがたくなって自己判断で治療を中止するということがあります。
しかし、途中で治療を中止してしまうと今までの全ての投資が無駄となり、AGAの進行が再発してしまいます。
個人からみたときの治療状況が不調でも、医師からみたときの治療状況が好調なら、あともう少しで効果がみられるかもしれません。
効果がみえにくいAGAの治療をし続けるのは精神的に辛いところがありますが、治療を中断したい場合には自己判断でするのではなく、医師に相談したうえで判断するようにしましょう。
後悔しないクリニックの選び方
後悔しないクリニックを選ぶポイントは主に治療法の種類・クリニックの治療実績・クリニックの専門性です。
治療の種類が豊富であれば自分に合った治療方法を選びやすく、実績・専門性があれば治療の効果の信頼性が増します。
そのため、クリニックを選択する際にはこの3つのポイントを考慮した上で選ぶことが大切です。
治療法の種類
治療法が豊富なクリニックを選ぶことがおすすめです。
治療法が豊富だということは治療法の選択肢が豊富であるということを意味し、1人ひとりに合った適切な治療法を受けることができます。
長い治療期間・高い治療費を有するAGA治療には、しっかりと効果のある治療法を受けられるということが大切になります。
そのため、クリニックを選ぶ際には治療法が豊富なクリニックを選ぶようにしましょう。
クリニックの治療実績
治療方法が適しているか判断するためには治療の実績・経験が重要となります。
AGA治療を行っているクリニックは多いですが、中には治療実績が乏しいクリニックもあり、治療法の判断が適切でなかったということがありかねません。
治療の実績が多ければその分さまざまな症状の患者さんを診ており、適切な治療法の判断をする能力が高くなっています。
そのため、より適切な治療を受けるためには実績の乏しいクリニックを受診するのでなく、経験豊富なクリニックを選ぶようにしましょう。
クリニックの専門性
AGAクリニックを選ぶ際にみるポイントはクリニックがAGAを専門としているかどうかです。
クリニックの中にはAGAを専門としていないクリニックもあり、専門としているクリニックと比べて知識の量が乏しいです。
専門的な知識が乏しいと症状に合わせて適切な治療法を選択することが難しく、カウンセリングをしても診断内容も心配なところがあります。
そのため、AGA治療をする際にはAGAに関する知識が豊富なAGA治療を専門としているクリニックを探し、受診して治療に取り掛かるようにしましょう。
編集部まとめ
今回の記事では、AGAの治療方法・AGA治療の効果・AGA治療の副作用などについて解説しました。
AGAの治療には適切な診断・それに合わせた適切な治療方法の選択・効果が出るまで根気よく継続することが大切です。
治療法が豊富で実績があり専門性の高いクリニックをみつけ、自分に合った治療を受けるようにしましょう。