歯の健康を保ち続けるために。定期歯科検診の重要性とは?【札幌市白石区 白石そうま歯科クリニック】


予防治療に対する意識は高まりつつあるものの、まだまだ「歯医者は歯が痛くなってから行くところ」という意識を持っている人は多いようだ。ではなぜ、定期的に歯科検診に通うことが求められているのだろうか? また、自宅での歯のケアはどのように行えばいいのだろうか? 札幌市の「白石そうま歯科クリニック」では、予防治療を特に重視。患者への歯磨き指導も熱心に行って、地域の歯科医院として親しまれている。同クリニックの相馬裕佑院長に、定期検診を受けることの大切さや、日常の歯のケアのポイントなどについて話を伺った。
相馬 裕佑(そうま ゆうすけ)
白石そうま歯科クリニック 院長
2012年3月に北海道医療大学歯学部を卒業後、北海道医療大学病院に勤務。2015年4月 から医療法人真星会パーク歯科診療室に勤務し、2024年1月に「白石そうま歯科クリニック」を開院。子どもから高齢者まで、地域の人々が長く通い続けられるクリニックとして親しまれている。
目次 -INDEX-
- 歯ブラシだけでは、歯の汚れは6割ぐらいしか取れない
- 予防治療に対する関心が高まっているとはいえ、歯が痛くならないと歯医者さんに行かない人はまだまだ多いようです。その点について先生はどのように思われますか?
- 歯医者に行くのが怖い、行ったら怒られるのではないかと感じている人も多いですか?
- ドラッグストアでは歯間ブラシや糸ようじなどもたくさん売っていますが、使っていない人も多いのでしょうか?
- それを知らない人も多いということですね。定期検診で歯石の除去やフッ素塗布は行っても、日頃のお手入れ方法までしっかり教えてくれる歯医者さんは少ないように思います
- 貴クリニックの定期検診は、どのような流れで行っているのですか?
- 自宅でしっかりと磨いている人ほど、定期検診にも積極的に訪れているような気がします
- フィンランドやスウェーデンなど北欧諸国では予防がしっかり行われ、国民の歯の健康レベルも高いそうですね
- 3カ月に1回は歯科の定期検診を受けるのがベスト
- 気持ちよく定期検診を受けられるよう、院内のにおいや衛生面に配慮
歯ブラシだけでは、歯の汚れは6割ぐらいしか取れない
予防治療に対する関心が高まっているとはいえ、歯が痛くならないと歯医者さんに行かない人はまだまだ多いようです。その点について先生はどのように思われますか?
確かに、予防のために歯医者に通う習慣がある人はまだ少ないですね。「周囲の人が歯医者に行っていないから」という理由で行かない人も多いようです。おそらく、定期的に歯医者で検診を受けた方がいいということは、ほとんどの人がわかっているのではないでしょうか。
それでも、友人と話したときに「歯医者に行かなければいけないとわかってはいるけれど、なかなか行けなくてね」と言われると、「そうだよね」と安心して、自分も行かなくなってしまう。そんな人が結構多いのではないかと思います。

歯医者に行くのが怖い、行ったら怒られるのではないかと感じている人も多いですか?
多いですね。口の中を治療されても自分では見えないし、もしかしたら痛いかもしれないし、何をされるのだろうという不安な気持ちはあるでしょうね。
「何でこんなになるまで放っておいたの?」と言われるのが嫌だと思っている人もいらっしゃるでしょう。そもそも、「歯医者は何かあったときに行くところ」という考え方が根付いてしまっているので、それも問題だと思います。
もちろん、予防のために定期的に歯医者に通う意識の高い人もいますが、まだまだ少ない。もっと増えてほしいですね。
ドラッグストアでは歯間ブラシや糸ようじなどもたくさん売っていますが、使っていない人も多いのでしょうか?
そうですね。歯磨きをするとき、歯ブラシしか使わない人もいます。歯ブラシは皆が使うから歯磨きするけれど、歯間ブラシはあまり使う人がいないからやらないという人も多いと思います。
しかし、歯ブラシだけでは歯の汚れは6割ぐらいしか取れません。残りの4割は汚れが残ったままです。歯と歯の間など、歯ブラシが触れない場所や、見えない場所がむし歯になりやすいのです。たとえば10本のむし歯があったら、そのうちの8本か9本は歯と歯の間のむし歯です。
それを知らない人も多いということですね。定期検診で歯石の除去やフッ素塗布は行っても、日頃のお手入れ方法までしっかり教えてくれる歯医者さんは少ないように思います
定期検診は歯科医師ではなく、歯科衛生士が対応することが多いのです。ただ、そのときに患者さん一人ひとりに合った磨き方を考えられる経験豊かな歯科衛生士がいないと、教えられないという問題もあるのではないでしょうか。
貴クリニックの定期検診は、どのような流れで行っているのですか?
定期検診では、まず歯茎の検査をして、汚れが付いているところの磨き方の指導を行い、それからお掃除をします。磨き方の指導をするときは、歯ブラシだけでなく、糸ようじや歯間ブラシなどを使って指導するようにしています。そのときに患者さんが磨き方をきちんと覚えて帰っていただけたら、家でのお手入れもきちんとできるようになります。
ただ、患者さんが「お掃除をしてもらうために来ているのだから、歯ブラシの指導はおまけ」というような感覚があると、教わったことはあまり記憶に残っていないかもしれません。歯ブラシでは取れない歯石を、歯医者で取ってもらうために来院される方もいますが、それはあくまでプラスアルファの作業です。
自宅でしっかりと磨いている人ほど、定期検診にも積極的に訪れているような気がします
私もそう思います。きちんと定期検診に来られる人は、「自分の歯を守ろう」、もしくは「これ以上歯をなくしたくない」という人がほとんどなので、定期的に検診にも来られるし、歯ブラシの指導をしてもしっかりと聞いてくれます。そういう意識がある人とない人が、二極化しているような気がします。

フィンランドやスウェーデンなど北欧諸国では予防がしっかり行われ、国民の歯の健康レベルも高いそうですね
はい。フィンランドなど北欧の人たちは、週1で歯医者に行くような感覚があると聞いています。 歯医者に通うのは当たり前で、彼らにとってルーティンワークのひとつになっているのでしょう。
「歯が痛いから仕事を早退します」というのはなかなか言えない雰囲気がありますが、北欧では何かあったらすぐ歯医者に行くのが一般的な感覚になっているようです。デンタルIQが高いというか、歯を大切にするモチベーションが北欧の人たちはすごく高いんですね。
3カ月に1回は歯科の定期検診を受けるのがベスト

定期検診には何カ月ごとに通ったらいいですか?
当院では3カ月に1回の通院をすすめています。たとえ自宅で磨き残しがあって歯石が付いても、3カ月に1回来院していれば比較的簡単に歯石を取れるからです。
来院されたら、むし歯のない患者さんはまず歯周病の検査をして、それから歯に汚れが付いていないかどうかをチェックします。定期的に通院している患者さんはデータがあるので、それと見比べて、「毎回ここに汚れが残っている」「毎回ここの歯周ポケットが深い」というようにチェックをしていきます。
そして、「ここの歯周ポケットが深くなってきているので、気を付けましょう」というようにアドバイスをし、その人に合わせた歯磨きの仕方を教えて、自宅でやっていただくようにしています。
自宅では、歯磨きのほかにどんなお手入れが必要ですか?
基本的には歯ブラシのほかに、糸ようじまたは歯間ブラシを使えば十分です。歯ブラシだけでは絶対に汚れは取れないので、それだけはわかっていただきたいですね。
あと、歯磨きはどこでやっても構いませんが、テレビを見ながらの「ながら磨き」はやめてください。テレビに夢中になっていると、気が付いたら同じところばかり磨いていたということがよくあります。
歯や歯並びは丸く湾曲しているのに対し、歯ブラシはまっすぐなので、同じように動かしていてもきれいには磨けないのです。歯は全体的に磨けていないとダメなので、そこは十分に注意してください。
歯磨きは何分ぐらい磨けばいいのでしょうか?
上手な人は5分で磨けます。でも、磨き方を知らない人は30分磨かないときれいにならないこともあります。定期検診に行ったときに教えてもらった磨き方をちゃんと守って磨いていたら、そんなに長く磨かなくても汚れを落とすことができますよ。
お子さんを歯医者に連れて行きたくても、子どもが泣くので申し訳ないと思っている親御さんもいらっしゃるようですね
そうですね。そういう方が特に多いと思います。しかし、私たち歯科医師としては、そんなことは気にせずお子さんを連れてきてもらえたらと思っています。
最初の診察のときはお口を開けられず、泣いてしまって何もできないかもしれません。それでもまた3カ月後、半年後に来てもらって、お子さんがだんだんわかってくるようになったら、口を開けられるようになるかもしれません。
一度であきらめずに、何度か通院することでだんだん慣れていくと思います。そうやって通っているうちに、歯医者に行くのが当たり前になってくれるといいですね。できれば小さい頃から、お父さんやお母さんと一緒に歯医者に行く習慣ができるのが理想的だと思います。

気持ちよく定期検診を受けられるよう、院内のにおいや衛生面に配慮

院内の設備や雰囲気、特徴などについて教えてください
私が目指しているのは地域の町医者なので、特にこれという特徴的な設備があるわけではありません。お子さんも大人もご年配の方も、誰もが歯医者に気軽に通い続けてくださることが、当クリニックの一番の願いです。
専門的な治療が必要なときは、口腔外科を紹介したり、歯周病専門の先生を紹介したりすることもできます。でも、一般的な歯科治療は何でもやっていますし、気持ちよく通院していただけたらと思っています。
そのため、歯医者独特のにおいがしないように、ルームディフューザーを使うなどの配慮はしています。また、診察室は完全に区切っているので、診察中にほかの患者さんの顔が見えるということはありません。衛生面を考えて、歯科医師やスタッフの動線と患者さんの動線も分けています。

予防治療において、先生が一番重視していることは何でしょうか?
やはり、セルフケアと定期的な通院ですね。これをきちんと習慣づけていれば、予防は完璧だと思います。デンタルケアは決して難しいことではなく、毎日の適切な歯磨きと、定期検診さえしっかり行っていれば、ほとんどの場合健康な歯を保ち続けることができます。
最後に、予防治療を受けようと考えている方や、Medical DOCのサイトを訪れている読者に対して、メッセージをお願いします
お口の中に不安がなかったとしても、歯医者には一度出かけてお口の中をチェックしてみることをおすすめします。以前に通ったことがある歯医者があればそこでもいいでしょうし、新たに歯医者を探して行ってみるのもいいかもしれません。
むし歯になったら治療すれば痛みはなくなりますが、歯は削らないのが一番の幸せです。たとえむし歯がなくても、定期検診に通い続けることで、自分の歯を長持ちさせることができます。きれいな被せ物をするよりも、自分の健康な歯を長く保つことができるように、3カ月に一度は定期検診に通うようにしましょう。
編集部まとめ
デンタルケアというと、何か難しいことをやらなければならないイメージもあります。しかし、実は日頃のお手入れと定期検診によってクリアできることが、本記事でおわかりいただけたかと思います。インプラントや審美治療など、特徴を打ち出すクリニックが多いなかで、町医者として地域診療に貢献したいという先生の想いにとても誠実さを感じました。3カ月に一度は歯科クリニックに通って、健康な歯を長持ちさせたいですね。

医院名
白石そうま歯科クリニック
診療内容
予防治療 小児歯科 むし歯治療 など
所在地
北海道札幌市白石区本郷通3丁目南4-31
カサ・ビアンコ 1F
アクセス
札幌市営地下鉄東西線「白石」駅より徒歩10分
札幌市営地下鉄東西線「南郷7丁目」駅より徒歩10分




