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歯並びの乱れには意外な原因が!生涯の健康に通じる小児矯正の重要性【岡山市北区 メイプルデンタルクリニック】

 公開日:2026/03/31

歯並びの乱れには意外な原因が!生涯の健康に通じる小児矯正の重要性
歯並びの乱れには意外な原因が!生涯の健康に通じる小児矯正の重要性

「子どもの矯正は、早期に取り組むことで治療効果も大きくなる」と言われるが、乳歯が生えたばかりの乳幼児をもつ両親が矯正を検討するケースはほとんどありません。しかし、「口がいつも開いている」「指しゃぶりがある」「姿勢が悪い」「うつぶせ寝」など の癖や習慣が、将来の歯並びや顎の発育に影響する可能性があるため、実際は目立った歯 並びの乱れがなくても早期にチェックが必要であり、場合によっては・小児矯正が検討される。
また、早期に取り組むことで、装置を用いた矯正に限らず、癖への指導や行動変容を促す 対応で済むケースもある。岡山市北区の「メイプルデンタルクリニック」は、こうした小児矯正において数多くの症例に対応しているクリニックのひとつ。今回は同クリニックの歯科矯正担当医・畦平紗永先生に、子どもの歯並びの乱れの原因や小児矯正の重要性について、詳しく話を伺った。

Doctor’s Profile
畦平 紗永(うねひら さえ)
メイプルデンタルクリニック 歯科矯正担当医

2023年、岡山大学歯学部卒業。三豊総合病院での研修を経て、2025年より岡山市北区「メイプルデンタルクリニック」勤務。研修では幅広い歯科医療分野で知見を深め、数々の症例を診ていたが、亡き母(2年前に他界するまで小児専門の歯科医として同クリニックに院長として診療)の遺志を継ぎ、小児矯正を担当することに。
高度で新しい治療技術を駆使し、一人ひとりの将来的な健康サポートを見据え、日々真摯に子どもたちと向き合う。小さな子どもたちから保護者まで、来院する患者からの信頼も厚く、小児矯正に関する診療経験を重ねながら日々研鑽を重ねている。

貴クリニックにはどのような患者さんが訪れますか?

当クリニックは、むし歯に対応する一般歯科から、歯周病治療、予防治療、小児歯科、矯正歯科審美治療インプラント治療までと、多様な診療項目に対応しています。幅広い世代の人が来院されますが、多くの選択肢を提示して柔軟にお応えできることが強みといえます。
特に、当クリニックでは口腔内だけでなく、全身の健康にも影響する予防治療を重視しています。私は主に小児を担当しますが、予防治療重視の姿勢はお子さんに対しても同様です。
また、口元の見た目を気にし、歯並びをきれいにしたいという人が増えていることから、矯正治療にも力を入れています。ワイヤー矯正やマウスピース型矯正といった各種矯正方法を提供しています。

全身の健康に関わる小児矯正の重要性

矯正治療は少しでも早く始めたほうがよいと聞いたことがありますが、いかがでしょうか?

矯正治療は、歯並びを美しく整えるために行うものですが、目的はそれだけではありません。歯並びが乱れるのにはさまざまな要因があり、それによって噛み合わせも悪くなっている状態は、全身に悪影響を与え続けます。
早めに矯正を意識することは、審美面も機能面も早期に改善し、その人の将来の健康・長寿に直結します。特に幼いころから小児矯正をスタートすることは、治療効果が高く、年を重ねてからの心身の負担を大きく軽減することもわかっています。

小児矯正を行ったほうがよいのは、どんな歯並びでしょうか?

歯並びや噛み合わせが悪い状態は「不正歯列、不正咬合」と呼ばれ、受け口「下顎前突」、出っ歯「上顎前突」、歯並びがガタガタに並んでいる「叢生(そうせい)」といわれる状態が代表的な症状とされています。
これらと並んで要治療なのが、口を閉じたときに、奥歯は噛んでいるのに前歯は閉じていない「開咬(かいこう)」や、上の前歯が下の歯を深く覆っている「過蓋咬合(かがいこうごう)」です。
いずれも、遺伝的要素はありますが、幼いころからの癖や生活習慣も大きな要因と考えられています。
小児矯正は、歯並びを整えるだけでなく、これらの要因に根本的にアプローチすることも大切な役割です。具体的には、呼吸の方法、舌の位置、寝ているときの体勢、姿勢の崩れ、頬杖をつく、指しゃぶりなどの改善に取り組みます。

たとえば、改善が必要な呼吸の方法とはどのようなものですか?

理想的な呼吸法は、口を閉じて行えている「鼻呼吸」で、口を開いた状態が続く「口呼吸」はさまざまなトラブルにつながることがあります。
口呼吸が続くと口腔内や喉が乾燥し、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなります。また、口内を洗い流す自浄作用や抗菌作用を持つ唾液の分泌も低下するため、むし歯菌や歯周病菌が増殖しやすくなります。
一方で、鼻呼吸には鼻水や鼻毛などが異物を捕捉して侵入を防ぐ働きがあり、鼻腔で産生される一酸化窒素(NO)が抗菌作用などに関与するとされます。また、口呼吸が習慣化してしまうことで、いびきや睡眠中の呼吸の乱れにつながりやすく、お子さんでも顎関節への負担や睡眠時無呼吸症候群のリスクが高まる場合があります。
また、血液と組織での酸素の受け渡し効率が低下し、結果として体が十分に酸素を利用できていない状態につながることがあります。
こうした状態が続くと、慢性的な睡眠不足や日中のパフォーマンス低下、疲れが取れない、夜尿症などにつながるケースもあります。

全身の健康に関わる小児矯正の重要性

「鼻呼吸ができない」「口呼吸になっている」というのは、歯並びにどう影響しますか?

歯並びに影響を与える大きなポイントは、口呼吸によって舌が正しい位置(舌位)を保ちにくくなることです。
理想的には、舌は上顎に広く触れている状態が望ましいとされています。鼻呼吸ができていても正しい舌位が取れない方は一定数おられます。一方で、口呼吸が続いている場合は、正しい舌位になっていないケースが非常に多いです。口呼吸では舌が下がりやすく、上顎の成長に必要な舌からの刺激が加わらなくなります。また、舌が前歯を押し付ける力がかかったり、舌が下顎の奥歯や横の歯に力をかけたりすることがあります。
さらに、舌が喉(気道)側に落ち込むような位置になり、気道が狭くなりやすいこともあります。
こうした舌位の乱れが続くと、歯並びそのもの以上に、顎の発育が十分に進みにくくなる点が大きな問題です。
顎の成長が不足すると、歯が並ぶスペースが足りなくなり、結果として歯列不正につながりやすくなります。
また、歯の生え方、並び方、発音、口周辺の筋肉の発育まで左右されることにもなります。
舌の位置が気道を狭めてしまって、口を閉じるとうまく呼吸ができず、ますます鼻呼吸が難しくなるという悪循環にも陥ります。

子どもの発育を徹底サポートする矯正方法、マイオブレース

子どもの発育を徹底サポートする矯正方法、マイオブレース

家庭では、親はどんなことに気をつけたらよいでしょうか?

お子さんの口内を整える取り組みは、「妊娠中から始まっている」と言っても過言ではありません。むし歯や歯周病は感染症なので、赤ちゃんのときに大人と同じお箸やスプーンで食事をしたり唇が触れたりすることで菌をもらって、トラブルが起こりやすい状態になります。
ご両親など身近な大人は、ご自分のむし歯や歯周病を徹底的に改善し、赤ちゃんへの感染リスクを抑えることが大切です。また、赤ちゃんのときの抱き方や寝かせ方なども、先ほどお伝えした口呼吸や姿勢の崩れにつながり、舌の位置や口周辺の発育に大きな影響を与えます。
当クリニックでは妊娠中の方や、まだ歯が生える前の赤ちゃんのお母さんのご相談も承り、具体的なアドバイスを行っております。お気軽にお問い合わせください。

貴クリニックではどのような小児矯正治療を行っているのですか?

小児矯正には第1期治療と第2期治療の2つのステップがあります。第1期治療は、永久歯が適切な位置に生えてくるよう、永久歯が生えそろう前の時期に土台を整えることを目的に行います。第2期治療は、生えてきた永久歯を動かして正しい位置に移動させる治療となり、永久歯が生えそろった後に行います。それ以降の矯正治療は大人と同じ対応になります。
当クリニックでは、マウスピース型矯正装置を装着する「マイオブレース」という治療に力を入れています。これは第1期治療にあたり、「筋機能矯正装置」とも呼ばれ、歯を動かすのではなく口呼吸、舌の癖、姿勢などにアプローチして永久歯が理想的な生え方をするよう導く方法です。
日中1時間と就寝時の装着が必要になり、並行して、舌の位置や呼吸法などを整えるためのトレーニングも行います。

マイオブレースの特徴や治療期間などをお教えください

マイオブレースのメリットは、口呼吸や舌の癖などの原因にアプローチすることによって適切な発育を促し、全身や口腔状態の改善が期待できる点です。それに伴って理想的な歯並びを実現することができます。
シリコンでつくられているため、痛みや違和感が少なく、取り外しが可能なので歯磨きなどのケアがしやすいのも特長です。
治療期間は、お口の状態や癖の程度によって個人差がありますが、当院では「前歯が生えそろう時期まで」をひとつの治療段階の目安として設定しています。
これは当院の治療計画上の区切りであり、その時期を迎えたからといって、直ちに二期治療へ移行するという意味ではありません。歯の生え変わりを確認しながら、必要に応じて次の段階のご案内をさせていただきます。
また、体の成長と共に顎の成長が見込まれ、歯並びやかみ合わせが変化することもあるため、当クリニックでは中学校卒業頃まで継続して取り組むことも推奨しています。この期間、癖を改善するためのトレーニングも併せて行うので、お子さんご本人のモチベーションはもちろん、保護者の継続的なサポートも不可欠となります。
一方で、期間中はしっかり装着を続けないと効果が出にくいといえます。一度歯並びが改善しても、良くない習慣や癖が残っていると再び歯並びが悪くなる場合もあり、根気強くトレーニングを行っていただく必要があります。

マイオブレースによる治療費はいかほどになりますか?

1期治療の費用は、税込みで220,000円~350,000円となります。2期治療の費用はまた別になりますので、ご検討されている方はお問い合わせください。

子どもの発育を徹底サポートする矯正方法、マイオブレース

子どもたちの笑顔に寄り添い、健康を守り続ける

子どもたちの笑顔に寄り添い、健康を守り続ける

小児矯正治療において、先生はどのようなことを大切にしていらっしゃいますか?

新しい技術を駆使して高度な治療を提供するのはもちろん大切ですが、まずは何よりも「お子さんが通いやすい環境を整えること」が重要だと思っています。子どもの頃から気軽に歯科へ足を運べるということは、大人になってからの定期的な予防治療へとつながり、お口トラブルの早期発見・早期治療に寄与します。ですから、お子さんたちに「歯医者さんは怖くないところ」「いろいろと面白いことが体験できる場所」と感じ、気軽に来院できる雰囲気を作ることがポイントと考えます。
歯科に「通わなくてはいけない」とストレスを与えるのではなく、「通いたい!」と思ってもらえることを目指し、どんなに小さなお子さんでも、一人ひとりに同じ目線で丁寧に向き合うことを大切にしています。

最後に、このサイトをご覧になっている読者の方にメッセージをお願いします

幼い頃から歯や口の成長を正しく導いてあげることは、大人になってからの健康に大きく貢献することがわかっています。お子さんの癖や習慣も含め、何かお口に関するお悩みがあるという方は、まずはご相談だけでも承りますのでお気軽にお問い合わせください。
矯正治療は自由診療(自費)ですから、「費用がかかってしまうかも」と迷っている方も多いと思いますが、お支払いの方法は現金だけでなく、クレジットカード決済やデンタルローンも可能です。(デンタルローンの場合、審査が必要になります)
また、未就学のお子様向けにお口の機能を整えるトレーニングを保険の範囲内でご提案できることもあります。なにかありましたらご気軽にご相談ください。

編集部まとめ

畦平紗永先生は、小児歯科専門の歯科医だった亡きお母さまが遺された「お腹の中から墓場まで」という言葉を日々実感されているとおっしゃっていました。人は母親の胎内にいるときから天寿を全うするまで、健康、幸福であることを目指し、医療現場の方々は、それをしっかりサポートすることを使命にされているのかもしれません。
小児矯正という治療分野は、子どもの健全な発育を導き、生涯にわたる健康へ大きく貢献します。畦平先生はそのような信念のもと、子どもたちと向き合い、高度で丁寧な小児矯正に取り組まれています。岡山市や近隣地域にお住まいで、お子さまをお持ちの方は、畦平先生が在籍する「メイプルデンタルクリニック」をお訪ねになってみてはいかがでしょうか。

メイプルデンタルクリニック

医院名

メイプルデンタルクリニック

診療内容

小児矯正 小児歯科 予防治療 など

所在地

岡山県岡山市北区御津宇垣1687-2

アクセス

JR津山線「金川」駅より車で3分

この記事の監修歯科医師