歯医者選びで後悔しない！信頼される歯科医院が大切にしていること【大阪市天王寺区 小室歯科上六診療所】
「歯が痛い」「冷たいものがしみる」「入れ歯が合わない」など、歯に関する悩みは人によってさまざま。しかし、治療しようと思いつつも、「歯医者は怖い」「どの歯医者さんがいいんだろう」と迷い、治療を後回しにしてしまう人は意外に多くいる。歯は一度失うと二度と元には戻らないからこそ、速やかな治療が大切といえる。では、自分のあった歯科医院はどのように選べばよいのだろうか。1942年の開業以来、患者に選ばれ続けている小室歯科上六診療所の院長を務める小室崇先生に、歯科医院選びのポイント、また歯科医院の本来的な役割について話をうかがった。
お話しすることが一番、治療時間は短くがモットー
まずは、「小室歯科上六診療所」の歴史について教えていただけますか？
当診療所は、近鉄上本町駅に直結している近鉄百貨店上本町店の5階にあります。当診療所の歴史は、私の祖父が1942年に大鉄百貨店(現在の近鉄百貨店)）で診療所を開業したときから始まりました。祖父から父、そして私で3代目になります。親子3世代で通ってくださる方もいらっしゃいます。 先代から受け継いできたものは、「当たり前」に寄り添うことです。「時間がかかっている」と感じると、患者さんは不安になりますよね。保険診療も3割負担とはいえ、けっして安いとはいえません。時間とお金に関して患者さんが感じている当たり前の不安。これを少なくするため、治療にかかる時間や費用はあらかじめお伝えして、ご納得いただいてから治療を進めるようにしています。
患者さんの不安を少なくする取り組みについて、もう少し教えてください
「歯科医院は怖い」と感じている方は多くいらっしゃいます。怖い気持ちに不安を重ねてしまわないよう、時間がかかりそうなときはその理由を説明するなど、よくしゃべるようにしています。患者さんがいらっしゃったら、「今日はどうされましたか？」から始めて、気になっている症状をうかがい、治療を提案します。この過程で、できるだけ安心感と納得感を積み上げていけたらと思っています。 先ほどもお話ししたとおり、歯を削る作業に時間がかかっていると、「削りすぎていないか」「口の中で、何かまずいことが起こっているのではないか」と、患者さんの不安は募っていきます。そうした感情がふくらむ前に、しっかり説明するということです。 また、衛生面での配慮も徹底しています。手袋や治療器具は、患者さんの目の前で新しいものをつけたり開封したりと見える形で清潔さを示して、より安心して治療を受けてもらえる環境を整えています。
診療スタイルに関して、何か工夫をされていますか？
「お話しすることが一番、時間は短く」です。治療自体は、早く終わるほうが患者さんの負担も少ないですからね。不安がやわらぐように時折声もかけながら、できるかぎり効率よく治療をさせていただいています。 治療をしていると、患者さんがおっしゃったところ以外にも、病気の兆候が見られることもあります。その事実を伝えて、治療をするかどうかを決めてもらっているのですが、実際のところ、小さなむし歯があってもすぐに進行するわけではありません。病気の箇所が小さければ、削る割合のほうが大きくなることもありえます。 痛みや引っかかりといった症状がなければ、何でもかんでも削るのが正解というわけではないと思っています。患者さんの時間やご負担も考慮して、様子見を選ぶのもひとつの方向性です。何がベストかは患者さんが決めることなので、必要な情報を提供して、よくお話しするようにしています。
十分な情報を提供し、患者さんとともに適切な治療を選ぶ
先生のところではどのような診療を行っているのか、お聞かせください
一般歯科では、痛みや引っかかりなどの原因となる病気を治療しています。一方、歯の病気自体を防ぐのが予防治療で、当診療所では、理想は3～6カ月に一度、少なくとも1年に1回の検診をおすすめしています。1年に1回来ていただけると、それだけでも歯の健康寿命はずいぶんと延びますよ。 私たちは、冷たいアイスクリームも食べれば、熱いラーメンや鍋も食べる。冷たいものにも熱いものにもさらされて、歯はけっこう過酷な環境にいるわけです。でも、歯は私たちみたいに服を着たり脱いだりできないですよね。そういう調整になるのが、歯磨きや検診だと考えてください。日頃の歯磨きと検診で歯の健康を保つことができたら、それが一番費用もかかりません。検診で100％歯の病気が予防できるわけではありませんが、効果があるのは事実です。
歯磨きの仕方なども指導されているのですか？
はい、歯磨きは習慣化されているので、磨けている箇所と磨きが足りない箇所は毎回ほとんど同じなんです。そのことに気をつけてもらいつつ、歯間ブラシやデンタルフロスを併用してもらえたら、なおよいですね。 歯と歯のすき間が広いなら歯間ブラシ、狭いすき間にはデンタルフロスを使いましょう。狭いすき間に太いブラシは入りませんし、広いすき間に細いフロスを入れても効率的なお掃除にはなりにくい。すき間に合わせて使うものを選んでみてください。当診療所でも歯科衛生士さんが、歯磨きやお掃除アイテムの説明をして、患者さんをサポートさせてもらっています。
治療や検診を受けていても、何らかの理由で歯を失ってしまう方は一定数いらっしゃるかと思います。そのような方に対しては、どのような診療を提供していますか？
おっしゃるとおり、歯科医院の診療で100％歯の健康を守れるとはいい切れません。だからこそ自分の歯を大切にしていただきたいのですが、加齢によって歯が抜けるケースもあります。 何らかの理由で歯を失ってしまった患者さんに当診療所が提供している治療は、主に「ブリッジ」「デンチャー」「インプラント」の3つです。 ブリッジは、歯がなくなった箇所の両側の歯を削って土台とし、そこに人工歯を入れる治療です。デンチャーには、残っている自分の歯に金具を引っかけて装着する部分入れ歯タイプや、歯茎にかぶせるようにして装着する総入れ歯タイプがあります。そしてインプラントは、歯がなくなった部分の顎の骨に人工の歯根を埋め込み、そこに人工歯を支える土台(アバットメント)と人工歯を取り付ける治療です。
代替歯の治療は、入れ歯にしてもインプラントにしても、どうしても費用がかさんできます。それについて、貴診療所では何か対策はされていらっしゃいますか？
院内に歯科技工士さんがおらず、歯科技工所に義歯の依頼を出している歯科医院もありますが、当診療所には歯科技工士さんがいるため、こうした修復物もコストをおさえながらスピーディーにつくることができます。 見た目の面でも、成分的にも、天然の歯に近いセラミックを使用しつつ、さらに修復物の作製費用を抑えることも可能です。これを実現してくれるのが、セレックシステムです。機械でセラミックの修復物を作製するため、価格を抑えることができます。修復物の素材には金属やプラスチックもありますが、金属アレルギーの方は使えない。強度や自然な見た目を考えても、セラミックがよいのではないかと思います。 どの治療方法にも長所と短所があります。治療の際には、それもしっかりお伝えしたうえで、患者さんに治療方法を選んでいただいています。
人生100年時代を、楽しく暮らしていくために
治療に際して、先生が大切にしていらっしゃることを教えてください
ひと言で表すなら、「噛める治療」です。むし歯の治療のほか、予防やインプラント、セレックシステムなど、噛むための治療の選択肢を、長所も短所もお伝えしたうえで選んでいただくようにしています。 人生100年時代を楽しく暮らしていくために必要なのが、歯の健康です。歯が1本なくなるだけで、すごく食べにくくなってしまいます。1本でも多く自分の歯を残してもらうためのお手伝いにより、美味しく食べてもらうというのがひとつの目標です。 食べる楽しみだけではなく、歯がなくなると噛み合わせにも影響します。噛み合わせの不具合は頭痛をはじめ、体の不調にもつながっていくので、噛めるように、歯を残す治療を続けていきたいですね。
それでは最後に読者へのメッセージをお願いいたします
歯科医院の役割は、患者さんによりよくなっていただくこと。歯科医師の視点ではもう少し細部に手をいれたいと思っても、患者さんが納得していなかったら、そのこだわりは押し付けになってしまいます。大切なのは、患者さんが満足して、歯も健康な状態になっていることですね。そのゴールに向けて、私たちは常に患者さんの目線に立ち、そのお気持ちに寄り添った治療を提供したいと考えています。
編集部まとめ
患者さんが安心できるよう、コミュニケーションに力を入れ、患者さんのご満足をゴールに据えて治療を進める。衛生面でも、患者さんの目の前で新しい手袋をつけ、治療器具の封を開ける。取材のなかで特に印象に残ったのは、患者さんの不安を取り除くための、小室院長の細やかな配慮でした。患者さんを思いやる気持ちは治療にも現れています。治療の時間はできるだけ短くして、患者さんが怖さや不安を感じる時間をできるだけ小なくとどめることは、優しさはもちろん、高い技術なしには実現できません。患者さんに寄り添う姿勢と技術力。これが、歯科医院選びのポイントではないでしょうか。
医院名
医療法人崇仁会 小室歯科
診療内容
一般歯科 予防治療 インプラント治療 など
所在地
大阪府大阪市天王寺区上本町6-1-55
近鉄百貨店上本町店5F
アクセス
近鉄各線「大阪上本町」駅より徒歩3分
