歯並びは人生を変える財産に。インビザライン治療で描く笑顔の未来【大阪市北区 青山歯科・矯正歯科】

近年、改めて矯正治療が注目されている。その背景は、従来よりも簡易に歯並びを整えることを可能とする、マウスピース型矯正装置の登場も要因のひとつといえるだろう。今回お話を伺ったのは、青山歯科・矯正歯科院長の青山剛三先生。「食べること」への興味から初めは農学部で学んでいたが、歯科医を目指す友人の言葉をきっかけに、22歳で歯学部へ入り直したという異色の経歴を持つ。単に見た目をよくするばかりでない、歯並びを整えることの根本的な意味合いや、治療の成功に欠かせない要件などを詳しく語っていただいた。
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農学部在学3年で歯科医を志して転身
先生は当初、農学部へ通われていたそうですね。どのような動機で歯科医を志したのでしょうか?
僕は食べることが好きなので、食べるものをつくりたいと思って農学部で学んでいました。そんなとき友人から、「人に直接感謝される医療関係がいいよ」という話を聞き、歯科医ならば食べることにもつながるかなと考えて歯学部へ入り直しました。

今回のテーマはマウスピース型矯正(インビザライン※1)ですが、矯正治療をしたほうがよい歯並びとはどんな歯並びでしょうか?
ガタガタなのはもちろんですが、「前歯が噛んでいない」「奥歯がズレて噛み合わせが悪い」、ほかには「受け口」なども当然ながら噛み合わせがよくないです。つまり、均等に噛み合っていない部分があるのはよくないということで、そのような状況であれば矯正治療を行い、嚙み合わせを整えたほうがよいということです。
(※1) 未承認医薬品等であるため医薬品副作用被害救済制度の対象とはならない可能性があります。
歯並びがよくないことで、どんな悪影響が出てくるのでしょうか?
たとえば、出っ歯だと前歯が噛み合っていないので、奥歯に過度な負担がかかります。歯根にも悪影響が出てきます。均等にすべての歯が噛み合っている状態が理想的だと思います。

1本だけ八重歯があって、ほかの歯並びがきれいな場合でも、やはりそこは矯正したほうがいいのでしょうか。少し前まで、八重歯は女の子のチャームポイントなどと言われていたこともありましたけれど?
八重歯はほかの歯と重なって生えているので、その周辺が歯みがきのときにブラッシングしにくくなります。清掃が行き届かず、むし歯になりやすいリスクがあります。 八重歯がチャームポイントになる場合があるとはいえ、八重歯があることで噛み合わせの中心がズレてしまいます。お口の健康のことを総合的に考えるならば、やはり矯正したほうがいいでしょうね。
治療を成功させるためには、患者側の強い意志も求められる

マウスピース型矯正のメリットとデメリットを教えてください
メリットは、見た目の審美性ですね。マウスピースは透明なので、矯正装置が目立ちません。それと、装着と取り外しが患者さん自身でできるという点もメリットのひとつです。ただし、取り外せるということは、同時にデメリットにもつながります。 マウスピース型矯正には、1日20時間以上は装着してくださいという制約があります。もちろん、食事中は外していただいて結構です。しかし、違和感があったり痛みがあったりして、その後に再び装着することが億劫になる患者さんもいらっしゃいます。すると、予定どおりの歯の移動が得られなくなります。 要するに、患者さん自身に自己管理の強い意志が求められるということです。患者さんの協力なしでは、矯正治療の成功もありませんからね。
そういうことであれば、マウスピース型矯正はある程度年齢が上の人のほうが向いているということになるのでしょうか?
そうでもないですよ。小さなお子さんでも、親御さんがしっかり管理していれば大丈夫です。永久歯が生え揃っていなくても、矯正治療は可能です。
お子さんで、マウスピース型矯正ができないケースはありますか?
永久歯が本来生えてくる場所へ生えてきていなくて、顎の中に留まってしまっている場合があります。その場合は、永久歯が出てくるタイミングを持つ必要がありますね。そのような場合、まずは部分的にワイヤー矯正をして、その後マウスピース型矯正に移行するという方法もあります。

1週間に0.25mmずつ歯を動かし、徐々に整えていく

それでは、貴院でのマウスピース型矯正の流れを教えてください
患者さんのご希望があれば光学スキャナーを用い、お顔とお口の写真を撮って、資料を作成します。そしてレントゲン撮影も行い、スキャナーで型を取り、次回の来院時に治療計画を説明してマウスピースを発注するという流れになります。
マウスピースは、1回あたりどれくらいの期間装着するのですか?
基本的に1週間に1回の交換です。治療の難易度によって異なりますが、お一人30~60個程度のマウスピースが必要になります。 それを2カ月に一度、8個ずつお渡しして、あとは患者さんご自身で交換してつけ替えていただきます。 ちなみに、マウスピースを交換しながら徐々に歯を動かしていくわけですが、1週間に0.25mm動きます。こうして少しずつ整えていくのがマウスピース型矯正の特徴です。
装着時間が短いという患者さんは、先生はわかるものですか?
もちろんわかりますよ。先ほども申し上げましたが、交換のタイミングをご自身で管理していただくので、治療を成功させるには患者さんの協力が不可欠です。 どうしても装着が忘れがちになる患者さんの場合は、来院のスパンを1カ月ごとにしてこまめに診るようにしていますが、それでも場合によってはマウスピースをつくり直し、治療そのものの仕切り直しという事態になることもあります。その場合は予定よりも期間が長くなることがありなす。
矯正治療を始める前に、患者さんのほうで何か準備しておくようなことはありますか?
歯磨きを怠らず、お口の中を清潔に保つこと。むし歯があったら、むし歯の治療が先になります。 それと、マウスピースを初めて装着するときは嵌り具合が甘くなりやすいので、「アライナーチューイー」というチューブを噛んで、歯にしっかり密着させます。
マウスピース型矯正をするにあたって、先生がいちばん気を付けたり重要視したりしているのはどんなことでしょうか?
決められたとおりにマウスピースを装着してもらうために、「なぜそれが必要なのか」ということを丁寧に説明しています。 治療の効果を得るには患者さんの意思の力によるところが大きいので、そこは重要視しています。
治療が済んだ後のアフターケアについては、どのようなことをするのでしょうか?
歯がきれいに整ったあと、歯が元の位置へ戻ろうとします。それを防ぐ「保定(ほてい)」のためのマウスピースを装着します。 期間は基本的に2年くらいで、その後は2日に1回とか3日に1回というように、頻度と時間を減らしていきます。最初にマウスピースを入れてから、保定期間を含めるとトータルで4年くらいかかります。

ゆくゆくは若い医師にインビザライン治療のワザを伝授したい

インビザラインで矯正治療を受ける患者はどんな人が多いですか?
20~30代の女性が多いですが、60歳くらいの方も来られますね。年齢を問わず治療は可能ですが、若いうちのほうがあまり複雑な治療にならない傾向はあります。




