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歯の本来の機能を取り戻すマウスピース型矯正【松原市 藤田歯科医院】

 更新日:2023/03/29

マウスピース型矯正で、手軽に歯と口の機能改善を
マウスピース型矯正で、手軽に歯と口の機能改善を

近鉄南大阪線布忍(ぬのせ)駅から徒歩1分と、通いやすい立地にある藤田歯科医院。「食べることは生きること」という院長の信条のもと、地域密着型の歯科医院として、周辺住民のお口の健康を守るために活動を続けている。同院では、歯並びの問題が全身の健康状態にかかわるとして、矯正治療のハードルを下げるためにマウスピースによる矯正を推奨。大人はもちろん、歯の生え替わり時期の子どもにもマウスピース型矯正はメリットがあるという藤田院長に話を伺った。

Doctor’s Profile
藤田 規正
藤田歯科医院 院長

平成12(2000)年、大阪歯科大学卒。同年、行岡病院歯科口腔外科にて臨床研修を行い、翌平成13(2001)年より浪速区や和泉市の歯科医院に勤務して実務経験を積んだ。平成15(2003)年に父(正俊氏)の後を継いで藤田歯科医院院長に就任。平成21(2009)年、歯学博士号を取得。現在、地域の人々に頼られる歯科医を目指し、日々診療にあたっている。
公益社団法人日本口腔インプラント学会専修医

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矯正治療はマウスピース型矯正装置で気軽に問題解決

歯は正しく並んでいてこそ100%の機能を発揮するphoto

きれいな歯並びに憧れてはいても、なかなか矯正治療に踏み切れない人が多いようです。それはなぜだと先生はお考えですか?

やはりネガティブな印象にあると思います。費用が高い、時間がかかる、従来の治療装置だと口もとが目立つといったことですね。
矯正は自費治療ですから、それなりに高額になるのは事実です。治療期間については、矯正自体が歯を少しずつ動かす治療法のために、どうしても長い期間を要します。しかも従来のワイヤー式だと、口を開けると治療器具が丸見えになって見栄えがよくない。まだマスク着用の機会が多いとはいえ、仕事をしている社会人や女性にとってこれはマイナスイメージでしょう。これらの要因が矯正治療をためらわせているのではないでしょうか。

矯正治療はマウスピース型矯正装置で気軽に問題解決

それでは、矯正治療を必要とする方に、先生はどうやって説得されますか?

もちろん無理強いはしませんが、まず歯並びの悪い状態のデメリットを説明します。お口の中の問題が、患者さん自身の体の健康問題につながることを理解していただきたいからです。たとえば、次のようなことです。
「歯並びがよくないと、食べ物が歯にはさまりやすかったり手入れしにくかったりするので、結果的にむし歯や歯周病になりやすい。それがトータルな健康問題に発展しかねない」
「噛み合わせの不具合が、顎を中心に顔全体や身体にまで悪影響を及ぼす可能性がある」
「(ワイヤー型だと)矯正装置が気になり、話すときに口を隠してしまう。また、思い切り口を開けて笑えなくなったりして、その精神的負担も小さくない」
こうしたデメリットを解決する手段として、当院ではマウスピースによる矯正治療をおすすめしています。例えば、前歯だけ治したいなど軽度な矯正にも応じています。

矯正治療はマウスピース型で気軽に問題解決

従来のワイヤー式矯正とマウスピース型矯正は、どんな点が違うのでしょうか?

マウスピース型矯正は、安全な医療用樹脂製の歯列矯正器具を一定期間お口に装着し、少しずつ歯を動かしていく治療法です。専用のマウスピースはほぼ透明なので、装着しても目立たず、まわりの人に気づかれにくい点がメリットです。
しかも、従来のワイヤー式と大きく異なるのは、簡単に取り外しができること。食事や歯みがきが不自由なく行え、衛生的でむし歯や歯周病の予防効果も期待できます。
子どもの場合、歯を動かすスペースをつくるために永久歯の抜歯をすることもありますが、マウスピース治療ならその必要が無くなることが多いです。器具装着による痛みもほとんどなく、子どもにとって健全な矯正方法といえます。

矯正の抜歯を避ける。子どもは6~7歳からのスタートが効果的

歯は正しく並んでいてこそ100%の機能を発揮するphoto

先生は小さい子にもマウスピース型矯正をおすすめしているそうですね。何歳くらいから可能でしょうか?

乳歯が永久歯に生え替わる前からでも可能ですが、大事なのは生え替わる時期のケアです。およそ6〜7歳の小学校低学年、10歳ぐらいまでが適齢期といえます。その時期に、いずれ叢生(そうせい:歯並びが凸凹していること)になるだろうと予想がつき、しかも永久歯を抜かずとも口腔内のスペースが十分あるとわかれば、マウスピース治療が奏功する可能性が高いと診断します。

そもそも、子どもの歯並びが悪くなる原因はどこにあるのでしょうか?

子どもの顎のサイズが小さいために、規定の本数の歯が並びきれないという現象が起きていることが主な原因です。それでも、成長とともに歯がきれいに並んでいくケースは少なくありませんが、最近では顎の成長と歯の成長が同調しない傾向が顕著で、歯並びに影響しているのも事実です。
柔らかいものばかり食べていると口のまわりの筋肉がきちんと発達せず、歯並びも本来あるべき形におさまりません。口呼吸による「お口ポカン」状態や、スマホを見続けることによる姿勢の悪さも、実は歯並びに影響しているんですよ。
現代の子どもたちに多いケースなので、親御さんにはお口だけでなく、子どもの生活全般に注意を払うことが大切だと説明しています。

マウスピースはインビザライン(※1)を使用しているそうですね。インビザラインは子どもにも向いているのでしょうか?

インビザラインは現在、世界中で展開しており、一番といってよいほどの実績があります。そのデータが日々フィードバックされ、1歯単位で動かし方を微調整することもできます。安全性や精度を考えますと、今一番信用できるマウスピース型矯正インビザラインしかありません。
また、従来のワイヤー矯正とは違い、透明なマウスピースを使用するので、装置が目立ちにくく、周囲の方にに気づかれずに治療進める事ができます。また、お食事や歯磨きの際にだけ着脱もできるので、清潔かつ虫歯のリスクも減らすことができます。
そして、お子様の矯正治療では、顎の骨の成長段階にあわせた小児矯正治療を行っています。そのお子様に合った矯正治療を見極めた治療を提案しています。もちろんお子様の矯正治療にもインビザラインを使ったマウスピース型矯正を使用した治療も行っています。こちらも大人と同じような効果が十分得ることができます。
ただし、規定の時間数として1日22時間以上、ちゃんと装着していることが前提です。

インビザラインには精密検査に使用する新しいシステムがあると聞きました。それはどういうものでしょうか?

3D光学スキャナーの「iTero(アイテロ)」のことですね。事前の精密検査で口腔内を撮影し、マウスピースの型取りを行います。これにより、患者さんには型取りが断然ラクになりました。以前は、口いっぱいにネバネバした印象剤を入れて歯型を取る必要があり、苦しい思いをした患者さんは少なくないと思います。
しかし、iTeroならデジタル撮影するだけなので、苦しい思いとは無縁です。あとは取得したデータをインビザラインの会社に送ると、治療シミュレーション後に現物のマウスピースが全過程分まとめて届けられます。全枚数が最初に届くという点も合理的です。

矯正の抜歯を避ける。子どもは6~7歳からのスタートが効果的

歯は正しく並んでいてこそ100%の機能を発揮するphoto

ゆっくり歯を動かす矯正治療は気長に取り組みたい

歯は正しく並んでいてこそ100%の機能を発揮するphoto

ゆっくり歯を動かす矯正治療は気長に取り組みたい

それでは、貴院でのマウスピース型矯正治療の流れを教えてください

まずカウンセリングで患者さんの悩みや問題点を伺ってから、iTeroによる型取りのほか基本的な口腔内検査を行い、歯並び予測などの確認結果をお見せします。
次に、検査結果を受けて正式に診断し、お口の状況や希望に合わせて治療の回数やコースを決定します。この段階での精密検査の診断料は22,000円(税込)です。
そして精密検査の結果をインビザラインの会社に送ると、約2〜3週間後に治療計画のシミュレーションが届きます。患者さんにはその結果と治療計画を説明し、ご納得いただけたなら専用のマウスピースを発注。マウスピースが完成して手もとに届いたら、いよいよ治療開始となります。

あとはマウスピースを着け替えながら歯を動かしていくということですね?

はい。当院では大人は10日〜2週間ごと、子どもは1週間ごとにマウスピースを着け替え、歯を動かしていきます。マウスピースは3つずつお渡しするので、約6週間ごとに来院していただき、マウスピースと口腔内のチェックをします。
もし、次のマウスピースが入りづらいなどの問題が生じたときは、再度iTeroで型取りを行い、新しいマウスピースを発注します。

治療期間はどのくらいでしょうか?

各人の治療内容によって異なりますが、1〜2年はかかるので、気長に取り組んでいただきたいと思います。規定のマウスピース治療が全行程終わって歯がきれいに並び、噛み合わせなどをチェックして大丈夫ということになれば、それで当初の治療は終了します。

ゆっくり歯を動かす矯正治療は気長に取り組みたい

矯正治療には後戻りという問題がありますね

そのとおりです。矯正した歯は必ず元の位置に戻ろうとするので、それを防ぐために、当初の矯正終了後も「保定」という治療を続けます。マウスピースによる治療の約2倍程度の期間、専用のマウスピースを引き続き装着することで、矯正した歯並びを定着させていきます。

歯は正しく並んでいてこそ100%の機能を発揮する

歯は正しく並んでいてこそ100%の機能を発揮するphoto

歯は正しく並んでいてこそ100%の機能を発揮する

矯正治療について、先生はどんな点を大事にされていますか?

当院の矯正の仕事は、歯並びの問題を抱えたまま生活している人の悩みを解消することととらえています。子どもについては、その子の未来を何とかよくしてあげたいので、10歳までにちゃんと正しい歯並びにすれば、その後崩れることはないと親御さんには説明しています。
一方、大人の患者さんには、仕事やプライベートで利が得られるようサポートしたいと考えています。そこでまず、ビフォア・アフターで効果を実感してもらうことにしています。その落差が治療へのモチベーションになりますから。
また、すべての患者さんに対しては、奥歯でちゃんと噛める環境づくりができているかどうかという点を治療の指標にするとともに、治療後の確認ポイントにしています。歯はちゃんと並んでいてこそ100%の機能を発揮する機能性器官なので、矯正治療はそれを完結するための手段と考えています。

患者さん自身が治療中、あるいは治療後に気をつけることはありますか?

大切なことは、規定どおりに1日22時間以上はマウスピースを着けて生活していただくことです。着脱が簡単なためか、案外外したままのケースもあるようですが、歯科医には次のマウスピースのはまり具合などで着けていなかったことがわかってしまいます。
また、矯正終了後もちゃんと保定し続けることが必要です。治療が終わるとつい気が緩んでしまいがちですが、歯が元に戻ってしまってはもったいないですから。

歯は正しく並んでいてこそ100%の機能を発揮する

費用についてはどのくらいかかるでしょうか?

マウスピース型の治療に気軽に取り組んでいただきたいので、当院では、地域の中では比較的リーズナブルな料金設定にしています。
軽度な叢生、または部分矯正なら25万円から可能ですが、本格的に矯正するとなると60万円以上はかかります。カード分割やローン支払いといろいろなコースを用意しているので、お問い合わせいただければと思います。

最後にMedical DOCの読者に先生からのメッセージをお願いします

歯並びに悩んで来院された患者さんが、数年後にすっかりきれいな歯並びになり、素晴らしい笑顔を浮かべて感激しているのを見ると私も歯科医師冥利に尽きます。矯正治療によって得られる目に見える美しさと、ものを噛む機能の向上の両方が備わった患者さんのお口の状態こそ、矯正治療を行う私たち歯科医が目指すものだと常に感じています。
とくに、6〜7歳のお子さんをお持ちの親御さんで、その子の歯並びが気になっているような場合、将来のお口の状態のこともぜひ考えていただきたいですね。当院ではさまざまなケースのご相談に乗ることができますので、どうぞ気軽にお問い合わせください。

編集部まとめ

子どもたちの将来のために、「6〜7歳という適齢期から矯正治療を」と力説する藤田院長。そのために、マウスピースによる矯正はとてもメリットのある治療法だということが取材を通じて理解できました。
歯並びは、見た目はもちろんのこと、噛むという歯本来の機能をしっかり果たすためにとても重要な要素。何かとハードルの高かった矯正治療を身近にするために、リーズナブルな矯正料金の設定などさまざま工夫されていることも藤田歯科医院のうれしいポイントのひとつです。歯並びが気になる方、またそのようなお子さんをお持ちの親御さんは、技術と心遣いが備わった藤田院長に相談してみてはいかがでしょうか。

(※1) 未承認医薬品等であるため医薬品副作用被害救済制度の対象とはならない可能性があります。

医療法人藤田歯科医院

医院名

藤田歯科医院

診療内容

矯正歯科 小児矯正 予防治療 審美治療 インプラント治療 など

所在地

大阪府松原市東新町3-6-18

アクセス

近鉄南大阪線「布忍」駅より徒歩1分

この記事の監修歯科医師