人知れず歯並びを治せるマウスピース型矯正の効果と費用は?【東京都豊島区 銀座青山You矯正歯科 池袋医院】
ワイヤー(針金)を使用した従来の矯正とは異なり、目立たない透明のプラスチック製マウスピースを使った矯正が人気を集めている。しかし、気になるのは、その治療の効果と費用。市販のマウスピースでも矯正をできるのか? 子どもでもマウスピース型矯正が可能なのか? マウスピース型矯正にまつわる多くの疑問点を、30年以上にわたって矯正治療を専門に手がけている銀座青山You矯正歯科池袋医院の理事長、青山健一先生に伺ってみた。
1990年広島大学歯学部卒業後、南青山デンタルクリニックを開院。2001年医療法人社団健青会を設立。2011年に日本で初めて部分矯正に特化したYou矯正歯科を開設し、現在までに7院を構える。『部分矯正とマウスピース矯正の魅力』(桐書房)、『よくわかる家庭の歯学』(桐書房)など、多数の著書がある。
マウスピース型矯正って、いったいどんな治療法?
まず、マウスピース型矯正について教えてください。
具体的な流れとして、治療はどのよう行われますか?
従来のシリコン印象(型取り)より精度の高い口腔内光学スキャナーで歯型のデータを採取し、3D画像に起こして、マウスピースの作製を発注します。マウスピースが完成したら、患者さんご自身が指定の順番通りにマウスピースを装着、交換していくというものです。
歯科医院によってはマウスピース型矯正の前に抜歯をするところもありますが、当院は抜歯をせずに治療にあたります。
治療期間中は、歯の動きや噛み合わせのチェックをするために2~3カ月に1回通院していただきますが、月に1回の通院が必要なワイヤー式の矯正に比べると楽ですね。
簡単そうな点に魅力を感じますね。メリットを教えてください。
デメリットはありますか?
マウスピースはワイヤー矯正ほどダイナミックに歯を動かせないので、重度の症状を改善する矯正には不向きといえます。軽度の歯の空隙(すきっ歯)や乱杭歯(八重歯など)といった、あくまで歯の移動量が少ない症例に限られる点ですね。
さらに、矯正の効果を得るためには毎日長時間の装着が必要になりますので、意思が弱く装着をさぼりがちな人だと、費用をかけても効果を得られず終ってしまう、治療期間が延びてしまうというリスクを伴います。
長時間の装着とは、どのくらいなのでしょうか?
歯の矯正治療は、24時間同じ方向に弱い力で動かすものですから、できる限り長時間の装着が望ましく、歯磨きと食事のとき以外は装着していただくのが基本です。
マウスピースを付けたままでも食事ができますか?
はい。付けた状態で飲食は可能です。でも、外した方が食事をしやすく、食後のブラッシングもできますので、外してもかまいません。ただ、矯正中は歯がぐらついている状態ですので、堅いものを噛むことに躊躇されるかもしれませんね。
糖分が含まれるドリンクを飲む場合は、マウスピースの中に糖分が残ってしまうと虫歯になる可能性があります。ですから、マウスピースを外して飲んでいただき、飲み終えたら軽く口をゆすぐことをおすすめします。
ところで、使用中にマウスピースが切れたり壊れたりはしないですか?
マウスピースは薄いプラスチック製ですが、1~2週間で新しいものに交換していくので、その間に切れたり、壊れたりすることはまずないでしょう。ただし、取り外したときになくしてしまうことはあるかもしれません。もし、破損した場合でも特に問題なければ次回使用するマウスピースが使用出来る場合がありますので、破損してしまった際はかかりつけの歯科医院へお問い合わせください。
なるほど。ところで、治療期間はどのくらいですか?
ワイヤー式の矯正と異なり、矯正器具の脱着を患者さん自身が行うマウスピース型矯正の場合、患者さんがそれをきちんとできるかによって、治療期間が大幅に変わってきます。また、患者さんの歯並びの状態、動かす歯の移動量にもよりますが、おおよその目安で、マウスピース型矯正のみの場合、前歯中心の部分矯正なら半年から1年くらい。全体矯正で1年から1年半くらいです。
当院ではマウスピース型矯正だけでなく、抜歯をせずにワイヤー式を半年装着した後、マウスピース型矯正に切り替えてトータル1年ほどで終了する治療も行っています。これは通常抜歯をしてから行うワイヤー式のみの矯正が2~3年かかるのに対して、比較的短い期間での矯正を目指す治療法です。
矯正を終えた歯並びは、一生大丈夫ですか?
マウスピース型矯正をしてきれいな歯並びになっても、アフターケアをしないと、歯は元の歯並びに戻ってしまいます。そのため、矯正が終ったら歯が元に戻らないようにするための装置、マウスピース型のリテーナー(保定装置)を装着します。
歯の状態を確認しながら、徐々にリテーナーの装着時間を減らし、歯が動かないことを確認できたら、リテーナーを外します。リテーナーの装着期間には個人差がありますが、平均2~3年というところでしょうか。
マウスピース型矯正にはどのくらいの費用がかかりますか?
それでも保険を使えないので、ためらう患者さんもいらっしゃるのでは?
当院では、治療費の支払いを現金(全体矯正は2分割)、銀行振り込み、クレジットカード払い(1回)のほか、24回分割まで金利と手数料なしのデンタルローンも用意しています。
また、通常、矯正治療期間中に別途かかる調整費、矯正後の歯並びや噛み合わせをチェックする6カ月おきの検診費用も最初にいただく料金に含まれています。したがって、虫歯の治療やデンタルクリーニングなどを除き、通院のたびに費用がかかることはありませんのでご安心ください。
市販のマウスピースによる矯正はおすすめできない!
ネット通販でもマウスピースを見かけますが、矯正できるものですか?
ドラッグストアやネット通販で売られているマウスピースは、お湯で温めて変形させて、柔らかくなったものを口の中に入れて自分の歯型に合うようにするというもの。当然ですが、歯科医院でつくるマウスピースと同じというわけにはいきません。
自分の歯にぴったりにつくることが難しく、口を開いたら、マウスピースが外れて落ちてしまうということも多いですね。
やはり歯にぴたりと合わなければ意味がないということですか?
歯科医でも、口腔内光学スキャナーで患者さん一人ひとりの歯型のデータを採取し、矯正用のマウスピースを40個くらい作製するわけです。それを、患者さんが長期間交換しながら使って、歯を徐々に動かしていくのが矯正治療です。それも途中で止めたら、元に戻ってしまう歯を理想の場所に動かすわけですから、市販のマウスピースで「理想どおりに歯を動かせるのか?」ということになりますね。
確かに、無理がありそうですね。
実際、市販のマウスピースを自分で付けて、「歯や顎に痛みが出た」「口を閉じることができなくなった」「歯並びが余計悪くなった」というトラブルも起きているようです。ですから、マウスピースで矯正を考えていらっしゃる方には、歯科医院に相談されることをおすすめします。
当院では、実際に治療を受ける受けないに関わらず、矯正治療相談を無料で行っておりますので、気軽にご相談ください(無料相談はインターネットでも予約可能)。
マウスピース型矯正は子どもの矯正には向かない?
子どもの場合はワイヤー式の矯正をするほうがいいのですか?
きちんと成果を出すためにも、一般的にお子さんの場合は歯科医が月に一度、器具の脱着をするワイヤー式の矯正がおすすめですね。ただし、実際に患者さんの歯の状態を診てみないとわからない部分もありますので、まずは無料の相談にいらしてください。