矯正で前歯の治療を行うのに効果的な治療法とは?【渋谷区恵比寿 恵比寿南橋デンタルクリニック】
今回は、前歯の矯正について見識のある【恵比寿南橋デンタルクリニック 落合 久彦先生】に、以下のテーマについてお話を伺いました。
・前歯矯正とは
・前歯矯正の種類
・前歯矯正に適している「iGO(アイゴー)システム」とは
・前歯矯正「iGOシステム」で改善が見込める症状とは
落合 久彦
医療法人雄久会 理事長
鶴見大学歯学部卒業、日本大学歯学部にて歯学博士号を取得。
1994年10月に「恵比寿南橋デンタルクリニック」を開院し現在に至る。
日本歯科審美学会、ジャパンオーラルヘルス学会など国内の学会に多数参加。国内のみならず、AO(米国インプラント学会)、AACD(米国美容歯科学会)などにも参加し、ICOI(国際口腔インプラント学会)日本支部副会長を務める。
目次 -INDEX-
前歯矯正とは
つまり前歯矯正とは、その名の通り、前歯の歯並び改善を目的とした矯正方法のことを指します。また前歯という部分的な矯正を目的としていることから、別名「部分矯正」とも呼ばれている矯正方法です。
【前歯の部分矯正】どのようなメリットがあるのか
前歯の部分矯正を行う前に知っておきたいのが、メリットです。治療を受ける前には知っておきたいですよね。前歯の部分矯正のメリットについて、落合先生にご意見を伺いました。
歯列矯正というと、長い間、ワイヤーとブラケット(金具)がついた歯を目立たせながら生活するというイメージを持つ方も少なくはないことでしょう。またそれがネックとなり、矯正に一歩踏み出せないという方も珍しくはありません。
その点で前歯の部分矯正は、いずれの方法でも目立ちにくいとされているため、第一印象につながる口元の見た目も損なう心配が極めて少ないといえるでしょう。
さらに落合先生は、前歯の矯正で得られる歯や口腔内への影響について、次のような見解をお話してくださいました。
また口元に自信がつくことで、自然な笑顔を作りやすくなり、自信をつけられる方も多いですね。
実際に恵比寿南橋デンタルクリニックでは、審美的な目標を持って、前歯矯正を検討される方も多いといいます。その点で考えても、前歯矯正は第一印象を向上させるメソッドとして、大きな変化が期待できるのではないでしょうか。
前歯矯正の種類
歯を引き込む「舌側矯正」
舌側矯正(リンガルブラケット矯正):舌のある歯の裏側にワイヤーとブラケット(金具)をつけて、前歯を引き込む矯正方法
一般的に多くの人が歯の矯正でイメージするのは、銀色のワイヤーを歯に装着する光景でしょう。このイメージのもとになっているのが、「ブラケット矯正」。歯の矯正方法としては広く認知され、最も有名な方法です。
舌側矯正は、このブラケット矯正と同じ種類の矯正といえます。大きな違いといえば、舌側矯正ではワイヤーとそれを繋ぐ金属の留め具(ブラケット)を、歯の裏側に着けるということ。これによって、矯正装置が他人からは目立ちにくくなります。
また舌側矯正は、歯を引き込む特性を持っていることから、マウスピース矯正では動かしきれない歯列にも効果が期待できるといわれています。
舌側矯正のデメリット
ただし舌側矯正は、ブラケット矯正同様、装置を歯に常時装着するため、歯や口腔内のケアに気を使わなければなりません。
例えば、歯みがき。装置をつけているため、汚れをきれいに落としにくいといえるでしょう。そのため、口腔ケアを怠ると、口腔内の衛生環境が悪化につながり、虫歯のリスクが高まる可能性もあるのです。
歯を動かす「マウスピース矯正」
マウスピース矯正:歯並びの状態に合った透明なマウスピースを装着し、少しずつ歯を動かして矯正する方法
マウスピース矯正は、舌側矯正(リンガルブラケット矯正)とは異なり、ブラケットやワイヤーのような歯列装置を常に装着する必要はありません。取り外し可能なマウスピースで矯正を行うため、歯みがきなどの口腔ケアもしやすいといえます。
またマウスピース矯正には他にも、次のようなメリットもあります。
・体に害のない医療用のプラスチックを使用しているため、金属アレルギーの心配が少ない
・マウスピースの内部にホワイトニングジェルを入れれば、矯正と併用してホワイトニングができる
マウスピース矯正のデメリット
ただし取り外し可能なマウスピース矯正であっても、一日約20時間程度は、マウスピースの矯正が必要だとされています。なぜならマウスピース矯正は、マウスピースを装着している期間、少しずつ歯を動かす特性を持っているからです。つまり、毎日の積み重ねが重要となる矯正だといえるでしょう。
装着の期間や時間を守らないと当初の計画通りに治療が進まず、歯の状態によっては治療を行えないというリスクも否定できません。
注目のマウスピース矯正システム
多少のリスクは存在するものの、自身で取り外しができるという手軽さから、近年ではマウスピース矯正への注目が高まっています。なかでも注目されているのが、iGO(アイゴー)システム(※1)です。
前歯矯正に適している「iGO(アイゴー)システム」とは
【iGOシステムの魅力①】治療期間が比較的短い
iGOシステムの魅力について、落合先生はまず、次のような見解をお話してくださいました。
さらにインビザライン以外の矯正と比較しても、医療機器で正確なデータを把握できるため、比較的無駄な治療を防ぐことができるでしょう。その結果、治療期間・通院回数の軽減が望めます。
iGOシステムでは、最初に3D画像によるシミュレーションが行われ、どのように歯を動かしていくのか決められるため、誤差の少ないマウスピースができあがるとされています。
また期間の面でも、全体矯正に特化したインビザラインでは、歯をすべて動かすことになるため、一般的に1年~3年ほどかかるといわれています。(※歯の本数や距離、状態などによって治療期間は異なる)
それに対してiGOシステムは、部分矯正向けに特化していることから、最大で前歯を5本動かせるとされているため、常の治療期間は3カ月~6カ月程度といわれています。
装置 | 治療期間 | 交換期間 |
インビザライン | 1年~3年程度 | 1週間~2週間程度 |
iGOシステム | 3カ月~6カ月程度 | 1週間~2週間程度 |
恵比寿南橋デンタルクリニック 治療料金
■インビザライン・フル: 600,000~1,000,000円(税込)
■インビザライン・iGOシステム:50,000~300,000円(税込)
【iGOシステムの魅力②】痛みが少ない
さらにiGOシステムの魅力の一つとして、落合先生は痛みの少なさを挙げていらっしゃいます。
このように、インビザラインは痛みが少ないという点で、矯正に対するハードルと不安が少しでも解消される方法といえるのではないでしょうか。
iGOシステムのリスク
メリットの多いiGOシステムであっても、次のような多少のリスクも存在します。iGOシステムへの理解を深める意味でも、リスクをしっかり把握しておきしましょう。
・1日20時間以上の装着が必要があるため、自己管理が重要
・2週間ごとに動いた歯に合わせて、マウスピースを新調する必要がある
このように歯科医師が装着したらそのままのブラケット矯正に比べ、自身が強い意志を持ってマウスピースの装着への管理と意識を持たなければ、理想的な歯列矯正への道は難しいとされています。
つまり、医師に任せるだけではなく、医師が提案した治療計画の通りに進むよう、患者自身のケアがとても大切となるのです。
またiGOシステムは、副作用で入院や治療が必要になるほどの健康被害が生じた場合、医療費や年金などの給付を行う公的な制度「医薬品副作用被害救済制度」の対象とはならない可能性があります。そのため治療を行う際には、この点を把握したうえで治療を行ってください。
前歯矯正「iGOシステム」で改善が見込める症状とは
一方、重度の症例では、全顎治療が必要となります。そのため、奥歯の咬み合わせは問題ないが、前歯だけでも矯正したい方はぜひ一度、検討してみてはいかがでしょうか。さらに一度矯正治療をしたものの後戻りしてしまった方にも適しているといえるでしょう。
落合先生のご意見を参考にすると、前歯矯正が向いている方は、このような方だと言うことです。
・軽度に歯並びが悪い方
・一度矯正治療をしたものの、後戻りしてしまった方
iGOシステムで効果が期待できる症状
前歯の部分矯正「iGOシステム」で効果が期待できる症状は、次のような症状だといいます。それぞれの特徴と共に、確認していきましょう。
症状 | 特徴 |
乱杭歯 | ・歯がねじれている ・歯が前後に飛びだしている ・隣の歯同士が重なっている |
出っ歯 | ・上顎の前歯が前に出ている ・下顎の位置が後方に引っ込んでいる |
反対咬合 | ・上の歯よりも下の歯が前に出ている (一般的には受け口と呼ばれる状態) |
すきっ歯 | ・歯と歯との間に隙間がある |
開咬 | ・正面から見ると歯が咬み合っていない ・前歯に舌が入るほどの隙間がある |
上記のような、一般的に「歯並びが悪い」といわれる症状のなかでも、比較的軽度なものに対応するとされています。
またその一方で、前歯の部分矯正が行えないのはどのようなケースなのか、落合先生にお話を伺いました。
軽度、重度の判断については、恵比寿南橋デンタルクリニックのように、事前判定アプリや事前カウンセリングで確認できるかと思います。そのため、ご自身で判断して諦めずに、まずは歯科医院にて確認してみてはいかがでしょうか。
iGOシステム以外の選択肢にも、視野を広げる必要性
ここまでの内容のように、メリットはもちろん、多少のリスクも存在する「iGOシステム」。前歯矯正に詳しい落合先生は、こういったメリットもリスクも踏まえた上で、iGOシステム以外の選択肢にも視野を広げる必要性について、次のような見解を持っていらっしゃるそうです。
例えばブラケット矯正の強みを生かした方が、良い治療結果が得られる場合もあります。つまり矯正方法は、それぞれの優れている点をよく理解し、選択することが大切なのです。ただし、iGOシステムは世界的に利用されているため、比較的短期間で、高い治療効果が期待できるよう、日々改善が行われています。
そのためiGOシステムに適するという結果が出た患者様に関しては満足度の高い治療を提供できると考えています。
もちろん、iGOシステムで矯正を進めたいという要望は、医師にしっかりと伝えるべきではありますが、医師が他の選択肢も説明した場合、まずはその方法にも理解を深めてみてはいかがでしょうか。
編集部まとめ
前歯コンプレックスは、前歯矯正で解決を目指そう
前歯矯正のなかでもiGOシステムは、他人に気づかれにくく、比較的短期間で行うことができる矯正方法です。そのことから、前歯にコンプレックスを感じている方にとって、とても魅力的な矯正方法に思えることでしょう。
ただしiGOシステムは、専用の機器、治療システムに対応できる歯科医師がいることが前提の矯正方法です。つまり、この方法で矯正を受けられる医院が限られているのが現状なのです。
この点で今回お話を伺った恵比寿南橋デンタルクリニックは、iGOシステムによる多くの症例も治療している歯科医院です。そのため、まずはご自身の症状に合った矯正方法かどうか、詳しく話を聞いてみることから矯正への第一歩を踏み出してみるのもいいかもしれませんね。
またiGOシステムだけにこだわらず、あなたに合った矯正方法の選択肢をしっかりと説明してくれる、信頼できる歯科医師に出会うことで、理想的な歯並びへと近づくことができるのではないでしょうか。
(※1)(※2)は、薬機法対象外の未承認医薬品等のため、医薬品副作用被害救済制度の対象とはならない可能性があります。
医院情報
所在地 | 〒150-6002 渋谷区恵比寿4-20-3 恵比寿ガーデンプレイスタワー2F |
アクセス | JR山手線 恵比寿駅 徒歩5分 |
診療内容 | 歯科一般 審美治療・矯正&MTM ホワイトニング クリーニング 歯周病治療 インプラント 口腔外科 義歯(デンチャー) |