噛みやすさの点でも、審美性でも注目される
インプラント 。治療を行う歯科クリニックが多く、どの医院に行けばいいのかの決断が難しい。そんななか、又吉歯科医院の
インプラント治療 は評価され、多くの患者さんに通って頂いている。
駐車場が20台あるので遠くからでも通いやすいのも特徴だ。
鎌倉市の閑静な地域に建つ医院が、他院では「無理」と宣言された患者さんの願いを可能な限り叶えようと尽力していることに感銘を覚える。優しい笑顔の又吉誉章院長の内に秘めた
インプラント への情熱と、他ドクターにも指導を行う知識と技術力の秘密を解き明かす。
Doctor’s Profile
又吉 誉章(たかあき)
医療法人湘誉会 又吉歯科医院 院長/
インプラント センター長
1976年、神奈川県生まれ、湘南高校から福岡県立九州歯科大学卒業、同大学第二口腔外科大学院早期終了(飛び級)。同大学 助教を経て多数のインプラント治療 を担当し、骨造成 技術も磨く。海外での研鑽も重ね、同業ドクターへの指導や講演も行う。神奈川県歯科医師会青年部委員長。日本口腔外科学会ゴールデンリボン賞など受賞歴も多い。
症例が多いほど経験が深くなり、リスク回避や安全性の確保の期待にも繋がる
外科手術が必要なインプラント治療 を、「怖い」と感じる人は多いと思います。
歯の失われた部位の顎の骨にチタンを埋め込み、その上に被せものを取り付けて噛み合わせを回復する
インプラント治療 。
インプラント を埋め込む過程で、外科手術が必要なのです。
はじめて
インプラント治療 が開始してから、すでに50年以上が経っていると言われます。歯が欠損したらブリッジか
入れ歯 しか選択肢がなかった時代から、いまや
ほかの歯に負担をかけず、「第二の永久歯」として長く歯を使う理想的な方法と認知されています。
一方で、インプラント治療 をする歯科医が増え、どの医院を選んだらいいか迷います。
全国の歯科医院の30~40%で治療が受けられると言われております。それだけに、いまは患者さんが情報を収集して、納得のできる医院を選ぶのが懸命かと考えます。家の近くの医院でやっているから受ける、というのではなく、その医院ではどんな治療法が可能なのか、症例がどれほどあるのか、きちんと把握してほしいですね。 インターネットなどで調べたり、評判を聞いたりし、実際に医院に治療方針を尋ね、ご自身にとって的確な治療を提供できるところを探すべきだと思います。
又吉歯科医院では、どれくらいの症例があるのでしょうか?
「
インプラント治療 をしています」という歯科医院は多いですが、実は年間10本以上の
インプラント治療 をしているところは数%に過ぎないと言われております。
症例は多いほどドクターの経験が深くなり、リスク回避や安全性の確保の期待にもつながります。 当院では、
インプラント治療 は毎週水木の2日間ですが、現在ですと、予約を取れるのが2~3カ月先という状況になっています。
「骨が少ないからできない」を、骨造成 して可能にする技術
ところで、先生はなぜ歯科医になられたのでしょうか?
父が治療を通して地域の方々の生活や成長に関わってきたことを肌で感じ、
心臓外科医をしていた兄の影響もあり、歯学部の口腔外科を専攻 しました。大学院は飛び級で3年間で修了し、出身大学口腔外科の助手(現在の助教)として、また
東京のインプラント センターで数多くの経験を積みました。 この経験から
インプラント治療 に専門性を見出し、2007年から当院で治療にあたっています。
また、水曜・木曜以外も当院で一般歯科を担当し、現在は私を中心に妻、大学時代の後輩、そして父とともに小児歯科、
審美治療 、予防治療などを含め、トータルに歯科治療にあたっています。
海外の大学などでもインプラント を学ばれていますね。
アメリカのペンシルバニア大学では、新しい歯科医療を学びました。当院での治療を開始してからも、2010年には
インプラント治療 発祥のスウェーデンで、世界的に有名なイエテボリ大学歯周病科教授のトード・ベルグルンド先生にインプラント 周囲炎について講義していただき、メインテナンスの重要性を再確認し、治療に生かしています。
当院では世界3大
インプラント メーカーとして定評のあるデンツプライ・シロナ社の
アストラテックインプラント システムを使用していますが、スウェーデン本社で各部門TOP5の専門職の研修を受け、研鑽を積み、
同社レクチャラーとして同業のドクターに指導をすることも数多くあります。 2012年には、ベルギーのゲント大学(Hugo De Bruyn教授)やノースカロライナ大学(Lyndon Cooper教授)でも
インプラント の研修を受けており、2013年にはドミニカ共和国のドミニカ大学で13症例のOPEを2人で執刀、2015年にベルギーのゲント大学(Hugo De Bruyn教授)で研修、2016年にスウェーデンのマルメ大学にて研修し、2017年2月には海外の著名な先生が、自院のOPEを見学に来ました。
国内外で新しい技術を磨いてこられたのですね。
インプラント治療 は
非常に進化の早い技術ですので、常に研鑽することが重要 です。
年に一度は海外で学ぶ機会を持つようにし、それらの技術を同業のドクターに伝えることで、業界にも貢献したいと考えています。 2020年にはハワイ大学で、
骨造成 と
インプラント 埋入の実演を講師としてドクターたちにレクチャーする予定です。
先生は、骨造成 を得意にしているとのことですが。
歯周病などで骨が薄くなると、
インプラント を埋入することができません。そこで、自身の骨を採取したり人工骨を使用するなどして骨を造成して厚みをつくり、埋入を可能にするのが
骨造成 です。
私は、これまでずいぶん多くの症例にあたってきました。
他院では骨がないから無理と言われた患者さんが当院の噂を聞きつけ、当院を訪ねてくるケースも多々あります。
専用オペ室、静脈内鎮静法 、CT3D画像診断などで信頼性の高い治療
又吉歯科医院には、インプラント 専用オペ室がありますね。
インプラント の手術や
骨造成 の手術は
移植手術 と言われます。移植手術はでは、
清潔を保つ必要性から、扉のある専用オペ室を完備しています。 手術中は、生体モニターを装着していただき、血圧・脈拍・血液中の酸素量を計測し、常に患者さんの状態を把握しながら安全な手術を目指しています。
歯肉の切開や骨へのインプラント 埋入には恐怖心を感じる患者さんも多いのでは?
一般治療をしている隣で、通常の注射による麻酔で手術をする医院もありますが、当院では
静脈内鎮静法 を採用しています。これは点滴で薬を静脈内に投与し、治療に対する不安感や恐怖心を和らげるもので、薬を投与すると半分寝ぼけた状態で手術をすすめることができます。手術中のことはほとんど覚えていない方が多いです。しかし全身麻酔ではないので、
生体の防御反応は保たれ、安心して手術を受けていただけると思います。
診断にはCT撮影を行い、精査するそうですね。
三次元の高画質画像でお口の中を精密検査する方法です。二次元X線画像では判別できない、痛みや症状の原因の究明や病巣の三次元的な広がりの認識を可能にします。
口腔疾患の早期発見や
インプラント 手術のシミュレーション、骨の厚み・幅の計測や骨質の評価の確実性を高め、より安全な治療につなげます。
インプラント 手術におけるすべての症例で、CT撮影は必須と考えています。患者さんもご自身の口腔内の状況を立体的に見ることができるので、治療への理解が深まります。その他、
新しい機器はできるだけ早い時期から取り入れ、正確な診断や完成度の高い治療に生かしています。
予防とメインテナンスに力を入れ、患者さんの歯を末永く健康に保つ
インプラント治療 終了後のメインテナンスはどのように行っていますか?
当院では一般歯科も含め、
治療終了後も2~3か月に一度の通院を患者さんにお願いしています。 インプラント は「入れたらおしまい」ではありません。ご自身の歯として一生使っていただくためには、健康な状態に保つことが重要です。
特に、
インプラント の周りには自分の歯に本来ある膜のようなものがないため、
自分の歯より若干、感染に弱いと言われています。 そのため、
インプラント治療 後の患者さんは特にメインテナンスが重要です。
インプラント治療 を受けた方に限らず、虫歯治療やクリーニングなどで来られる方も多くいます。メインテナンスに力を入れていただきたいですね。
なぜ2~3カ月に一度のペースで通院するのでしょうか?
お口の中の菌は3日もあれば居ついてしまいますが、最初は悪い菌というわけでもないのです。しかし、3カ月ほど経つと菌の種類が変わり、骨を溶かす原因になる ので、その前に歯科医院できれいにすることがお口の中を健康に保つ秘訣というわけです。
虫歯の発見と治療、歯垢や歯石の除去を行い、フッ素を塗って歯をよい状態にキープ していただきます。もちろん、歯磨きの指導なども行い、予防に努めています。
悪くなる前に予防をすることが、重要なのですね?
そのとおりです。日本は
健康保険を使って安く治療が受けられることもあり、「痛くなってから行く場所」と考える患者さんが多く見られます。 しかし欧米では治療費が高いので、「自分の歯が悪くならないようにするために行くところ」という感覚で患者さんが通ってきます。ここは見習っていただきたいですね。
最近は日本でも「自分の健康な歯が1本でも多い人のほうが総医療費が安い」という大きなデータなどから、予防の重要性に着目するようになり、厚生労働省は「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所(か強診)」 を制定しました。当院はその認定医院でもあります。
常勤の歯科衛生士9名(2020年3月から11名)と非常勤2名が、徹底した予防治療で、末永く患者さんの歯を守り、健康で楽しい生活をサポートしていきたいと願っています。
日本のインプラント治療 を牽引する若き存在として、海外研修も含めてあらゆる研鑽を重ね、学力や技術の高さを称賛される又吉先生。患者さんに接するときはやわらかな語り口で、専門性の高い治療内容をわかりやすくていねいに説明してくれ、安心感を与えてくれます。 先生のみならず、医院を支える歯科衛生士やスタッフ一人ひとりが、「患者さん本位」の理念を持ち、「噛めるようになってうれしい」「おかげで食事がおいしく、太って困るほど」という声に大きな喜びを感じるという、おおらかな温かさも印象的です。インプラント治療 への不安を、確かな技術とケアで安心に変える医院として、今後も地域以外の多方面から注視されていくのではないでしょうか。
医院情報
医療法人湘誉会 又吉歯科医院
所在地
〒247-0055
神奈川県鎌倉市小袋谷553-5
アクセス
JR各線・湘南モノレール 大船駅 東口より江ノ電バスにて約5分、「小坂小学校前」下車 徒歩20秒
JR各線・湘南モノレール 大船駅から車で5分
JR横須賀線 江ノ電バスにて約4分、「小坂小学校前」下車 徒歩1分
JR横須賀線 北鎌倉駅 徒歩10分
診療内容
歯科一般 インプラント 口腔外科 歯周病 他
監修記事一覧
1976年、神奈川県生まれ、湘南高校から福岡県立九州歯科大学卒業、同大学第二口腔外科大学院早期終了(飛び級)。同大学 助教を経て多数のインプラント治療を担当し、骨造成技術も磨く。海外での研鑽も重ね、同業ドクターへの指導や講演も行う。神奈川県歯科医師会青年部委員長。