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「脳貧血になりやすい人の特徴」はご存知ですか?医師が徹底解説!

 公開日:2025/11/26

脳貧血になりやすい人の特徴とは?Medical DOC監修医が解説します。

※この記事はMedical DOCにて『「脳貧血になりやすい人の特徴」はご存知ですか?前兆となる初期症状も医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

伊藤 陽子

監修医師
伊藤 陽子(医師)

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浜松医科大学医学部卒業。腎臓・高血圧内科を専門とし、病院勤務を経て2019年中央林間さくら内科開業。相談しやすいクリニックを目指し、生活習慣病、腎臓病を中心に診療を行っている。医学博士、産業医、日本内科学会総合内科専門医、日本腎臓学会腎臓専門医、日本透析医学会透析専門医、日本東洋医学会漢方専門医、日本医師会認定産業医、公認心理師。

「脳貧血」とは?

みなさまは「脳貧血」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
読んで字のごとく脳の貧血、つまり脳に血液が行かなくなることで酸素が欠乏する状態となり、急に目の前が暗くなったり、倒れてしまったりすることが起こります。
この後の項目で詳しくお伝えしますが、脳貧血は一般的な貧血とは全く異なるもので、正しくは起立性調節障害(起立性低血圧を含む)や血管迷走神経反射によって起こる脳循環不全を指します。
本記事では脳貧血について、その症状や特徴、症状や予防法について解説していきますので、ぜひ参考にしてください。

「脳貧血」と「貧血」の違いとは?

では、「脳貧血」と「貧血」は何が違うのでしょうか?
「脳貧血」は正式な医学用語ではなく、起立性調節障害や血管迷走神経反射によって起こる脳の虚血状態であることはすでにご紹介しました。
これに対し、一般的な「貧血」とは、血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンが少なくなった状態を指します。
ヘモグロビンが減少すると、体内へ酸素を運ぶ働きが弱くなるため、症状として息切れ、疲労感、めまい、顔面蒼白などが起こります。
まとめると、貧血とはヘモグロビンの不足が原因となって起こり、これに対して脳貧血は脳への血流が不足している状態のことです。

脳貧血になりやすい人の特徴

それでは、脳貧血になりやすい人とはどのような方なのでしょうか。
以下に特徴や脳貧血を招きやすい生活習慣を挙げていきます。

長時間立ちっぱなしの人

長い時間立ったままでいると、重力の関係もあって血液が下半身に集まり、脳への血流が不足しやすくなります。

低血圧の人

一般的に「貧血の症状」という時に、脳貧血、特に起立性低血圧の症状を指している方が多いです。
この起立性低血圧とは、朝、寝床から起き上がる時や椅子から立ち上がった時などにふらつきを覚える状態のことです。
立ち上がった際、収縮期血圧(最高血圧)が20mmHg以上、拡張期血圧(最低血圧)が10mmHg以上低くなる場合に起立性低血圧とみなされます。
これは普段は正常な血圧、もしくは高血圧の方でも、立ち上がったときに血圧が低下して起きることがありますので、自分は低血圧ではないと思っている方でも注意が必要です。

睡眠不足の人

睡眠不足の状態が続くと、自律神経系のバランスが崩れ不調を招き、脳への血流が低下して脳全体の酸素不足を招くことがあります。
いわゆる血管迷走神経反射による脳貧血の状態です。
この場合の脳貧血は、睡眠不足のほかに疲労の蓄積でも起こり得ます。

水分不足の人

人間は喉の渇きを覚えた時はすでに脱水状態であると言われています。
体内の水分が減少すると立ちくらみが起こりやすく、適切な水分補給は血圧を保つ仕組みである末梢血管抵抗を上げることが知られています。
水分補給の際は、一気にたくさんではなくコップ1杯程度の水を複数回に分けて摂ることで、身体への負担も少なく水分を補うことができます。

特定の薬を服用している人

起立性の低血圧には、普段服用している薬の影響で起こる場合もあります。
主に高血圧や狭心症の治療に使われる薬、ほか、抗うつ剤や安定剤なども起立性低血圧を招く可能性があります。
これらの薬を服用中の方で、脳貧血の症状が起こるようでしたら、主治医と相談してみてください。

「脳貧血になりやすい人」についてよくある質問

ここまで脳貧血になりやすい人などを紹介しました。ここでは「脳貧血になりやすい人」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

長時間立ちっぱなしでいると脳貧血を発症するのでしょうか?

伊藤 陽子医師伊藤 陽子(医師)

長時間立ちっぱなしでいると脳貧血を発症する可能性があります。立ちっぱなしの状態が続くと、重力の影響で脳への循環が悪くなり、血液供給が不足しやすくなるからです。長時間立っていて、脳貧血の症状がある場合には、横になれるようであれば横になり脳への血流を改善させましょう。横になれなくとも、座位になり、水分を良く摂り休憩することをお勧めします。

脳貧血をすぐに解消する対処法を教えてください。

伊藤 陽子医師伊藤 陽子(医師)

まずは横になりましょう。その際、クッションなどを用いて足を高くすると脳への血流が増加するため、なお効果的です。

脳貧血を予防するために食事で注意することはありますか?

伊藤 陽子医師伊藤 陽子(医師)

特定の食材に脳貧血を予防する効果はありませんが、起立性調節障害を改善するためにはたんぱく質、ビタミン類、鉄分などをバランス良く摂ることが大切です。

まとめ 脳貧血は規則正しい生活とバランスの良い食事、水分補給で予防しよう!

急なめまい、ふらつきなどの症状で知られる脳貧血ですが、医学的には起立性調節障害と呼ばれ、起立性の低血圧や血管迷走神経反射などで起こります。
急に立ち上がったりすると脳貧血が起きやすくなりますので、体勢を変える時はゆっくりと、日常においては規則正しい生活と水分補給、栄養バランスに気をつけて、脳貧血を予防していきましょう。

「脳貧血」と関連する病気

「脳貧血」と関連する病気は4個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

心療内科・精神科の病気

循環器科の病気

内分泌代謝内科の病気

内科の病気

症状や状況によって受診すべき診療科が変わってきます。まず、立ち上がった時のふらつき、めまいなどの脳貧血の症状が続く場合には、内科を受診しましょう。

「脳貧血」と関連する症状

「脳貧血」と関連している、似ている症状は6個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

関連する症状

これらの症状の原因には、他の疾患が隠れている場合もあります。普段と違うなどの異変を感じた際は、医療機関を受診してください。まずは、内科を受診し相談すると良いでしょう。

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