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「熱がある時にやってはいけないこと」はご存知ですか?すぐに下げる方法も医師が解説!

 公開日:2025/12/12

熱がある時にやってはいけないこととは?メディカルドック監修医が大人・1歳児や赤ちゃん・小中学生がやってはいけないことなどを解説します。気になる症状は迷わず病院を受診してください。

※この記事はメディカルドックにて『「熱がある時にやってはいけないこと」はご存知ですか?すぐに下げる方法も解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

伊藤 陽子

監修医師
伊藤 陽子(医師)

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浜松医科大学医学部卒業。腎臓・高血圧内科を専門とし、病院勤務を経て2019年中央林間さくら内科開業。相談しやすいクリニックを目指し、生活習慣病、腎臓病を中心に診療を行っている。医学博士、産業医、日本内科学会総合内科専門医、日本腎臓学会腎臓専門医、日本透析医学会透析専門医、日本東洋医学会漢方専門医、日本医師会認定産業医、公認心理師。

熱がある時にやってはいけないこと

体調を崩した時、熱が出るとつらいですよね。日常の生活もありますから、なるべく早く熱を下げて動けるようにしたいと思うこともあるでしょう。
しかし、対処を誤るとかえって体調が悪化し、長引いてしまうこともあります。
本記事では熱がある時にやってはいけないことを紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。

大人:熱がある時にやってはいけないこと

大人が熱を出した時、やってはいけないこと、避けた方が良いことはいくつかあります。
熱があるにもかかわらず、無理をして仕事に行ったり運動をしたりすることは、体力の消耗を招いて回復を遅らせてしまいます。また、発熱の原因が感染症だった場合、周囲にも感染を広げてしまう恐れがありますので、早めに医療機関を受診し、自宅で安静にするようにしましょう。
熱がある時は飲酒も控えてください。アルコールの利尿作用で、ただでさえ発熱により失われた水分がさらに排出されてしまうと脱水症状を招き、危険です。さらに肝臓にも負担がかかるため、体力の消耗につながり、薬の作用にも影響します。
大人の発熱の原因としては疲労、ウイルスや細菌の感染から、自己免疫疾患、がんなどが考えられます。
市販薬を飲んでも良くならない、発熱が続くなどの場合は早めに内科を受診してください。

1歳児や赤ちゃん:熱がある時にやってはいけないこと

赤ちゃんや1歳児に熱がある時には、大人と違った対応が求められます。
赤ちゃんや1歳児は大人と比べて体温の調節が不安定で、個人差はありますが、一般的に大人と比べて平熱が少し高い傾向にあります。普段から体温を記録し、平熱を把握しておきましょう。
熱があるだけで他の症状がなく、食欲があり、機嫌も良いならば、ひとまず緊急性は低いと考えられます。熱で苦しそうにしていたら氷枕や氷嚢などで首の後ろ、足の付け根を冷やして休ませるなどの対処をしましょう。
ただし、生後3ヶ月未満の赤ちゃんに38℃以上の発熱がみられる場合、重篤な疾患が隠れている可能性があります。急激に体調が変化することもありますので、様子を見ることはせず、たとえ夜間でも迷わずに救急外来を受診してください。
1歳児、赤ちゃんの発熱の主な原因は細菌やウイルスによる呼吸器感染、胃腸炎、中耳炎などです。
赤ちゃんは言葉で症状を訴えることができないので、こまめに様子を見るようにし、温めすぎや冷やしすぎ、寝ているからと水分補給をせずにいることは避けてください。

小中高生:熱がある時にやってはいけないこと

子どもは乳幼児期にウイルスや細菌への感染を繰り返すことで免疫を獲得していき、小学校へ上がる頃の年齢になると大人に近い免疫力になると言われています。
全ての年齢に共通することですが、むやみに解熱剤を使うことはあまり好ましくありません。発熱は免疫機能を高めるための自己防衛の働きだからです。
発熱のほかに身体の痛みや倦怠感が強く、水分の補給や睡眠の妨げになる場合は適切に使用してかまいません。

すぐに病院へ行くべき「発熱」に関する症状

ここまでは症状が起きたときにやってはいけないことなどを紹介しました。
応急処置をして症状が落ち着いても放置してはいけない症状がいくつかあります。
以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。

高熱または発熱以外の症状を伴う場合は、内科へ

40℃を超える発熱が見られる、呼吸困難、意識障害、けいれんなどが出た場合はすぐに病院を受診してください。対応する診療科は症状にもよりますが、原因がわからない場合はまず内科を受診し、判断を仰いでください。
発熱で考えられる病気は風邪やインフルエンザ、新型コロナウイルスなどの感染症、カンピロバクターやノロウイルスと言った感染性の胃腸炎、虫垂炎、腎盂腎炎、髄膜炎、敗血症などさまざまです。
我慢や自己診断はせず、時間外、夜間などはためらわずに救急外来を受診してください。
また、感染症の治療で用いられる抗生物質は一部の薬との飲み合わせが禁忌とされています。普段飲んでいる薬があれば受診時に伝えましょう。

「熱がある時にやってはいけないこと」症状についてよくある質問

ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「熱がある時にやってはいけないこと」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。

熱がある時に入浴をしても問題ないですか?

伊藤 陽子医師伊藤 陽子(医師)

症状や体調にもよりますので一概には言えませんが、38℃未満の微熱かつ他に症状がなければ入浴して良い場合もあります。
その際は湯冷めしないように気を付けて、水分補給もしっかり行ってください。

すぐに熱を下げるにはどのような方法がありますか?

伊藤 陽子医師伊藤 陽子(医師)

すぐに熱を下げたい時は、市販の解熱鎮痛薬を服用したり、首や脇、足の付け根など体幹部を冷やしたりする方法があります。
ただし、悪寒がある時は冷やすとよりつらくなることもありますので注意が必要です。すぐに熱を下げようとせず、十分に休息をとることも大切です。

熱がある時は布団をかけずに安静にした方がいいですか?

伊藤 陽子医師伊藤 陽子(医師)

寒気を感じている時は布団をかけて温めた方がよいでしょう。暑いと感じた時は薄めの毛布やタオルケットなどで調節し、汗をかいたらこまめに肌着を取り替えて安静にしましょう。

熱がある時、エアコンの効いた部屋で安静にしても問題ないですか?

伊藤 陽子医師伊藤 陽子(医師)

体力を消耗しないよう、室内を適切な温度に保つためにエアコンを使用することは問題ないかと思います。一方で、エアコン使用時は室内が乾燥しますので、肺や気管に負担がかからないよう、部屋の湿度を50%~60%くらいに保つようにしてください。

まとめ

熱が出た場合、早く平熱に戻そうと解熱剤を使いたくなりますが、発熱は免疫の働きに重要な身体の防衛反応です。まずは病原体と戦う体力を保つため、十分な休息と栄養、水分を補給することを第一に考えましょう。その上で症状がつらい場合やなかなか良くならない場合には自己判断をせず、早めに医療機関を受診してください。

「熱がある時にやってはいけないこと」で考えられる病気

「熱がある時にやってはいけないこと」から医師が考えられる病気は9個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

感染症の病気

呼吸器科の病気

内科の病気

外科の病気

上記の病気以外にも、発熱を伴う病気は多岐にわたります。日頃からご自身の体調をチェックし、普段と違うところがあれば早めに医療機関で相談するようにしてください。

「熱がある時にやってはいけないこと」に似ている症状・関連する症状

「熱がある時にやってはいけないこと」と関連している、似ている症状は9個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

関連する症状

  • 全身の倦怠感
  • 関節痛
  • 下痢
  • 喉の痛み
  • 鼻水
  • 頭痛

発熱以外の症状も体力を奪い、回復を遅らせる要因です。身体がつらくて耐えられない場合は症状に応じた薬を適切に用いるなどで対応し、改善が見られない場合は早めに医療機関を受診してください。

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