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胆石症を放置するとどんな病気を引き起こす?合併症のリスクと受診のタイミング【医師解説】

 公開日:2026/05/07

胆石症は、胆嚢炎や胆管炎、膵炎など、ほかの病気を引き起こすリスクがある病気です。また、長期にわたって放置した場合には、胆嚢がんとの関連も指摘されています。合併症や関連疾患について理解しておくことで、適切なタイミングで受診につなげることができます。

中路 幸之助

監修医師
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)

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1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。

胆石症と他の病気との関連

胆石症は他の消化器系疾患や生活習慣病と関連していることがあります。合併症や併発疾患を理解しておくことで、より適切な治療や予防が可能になります。胆石症が長期間放置されると、重篤な病気につながることもあるため注意が必要です。

胆嚢炎や胆管炎のリスク

胆石が胆嚢の出口や胆管に詰まると、胆汁の流れが止まり、細菌感染を起こしやすくなります。これが急性胆嚢炎や胆管炎です。発熱や激しい腹痛、黄疸が現れ、重症化すると敗血症や肝不全を引き起こすこともあります。急性胆嚢炎は抗生物質による治療と、状態が安定した後の手術が基本です。胆管炎は内視鏡的な処置で結石を取り除く必要があることもあります。早期発見と適切な治療により、重症化を防ぐことができます。症状が出たら速やかに医療機関を受診しましょう。

膵炎や胆嚢癌との関係

胆石が膵管の入口を塞ぐと、膵液の流れが妨げられ、急性膵炎を起こすことがあります。膵炎は強い腹痛や嘔吐を伴い、重症化すると命に関わることもあります。胆石性膵炎は、胆石を取り除くことで再発を防げます。また、長期間胆石を放置すると、胆嚢壁が慢性的に刺激され、ごくまれに胆嚢癌が発生することがあります。特に大きな結石や胆嚢壁の石灰化がある場合は注意が必要です。定期的な検査で胆嚢の状態を確認し、必要に応じて予防的に手術を検討することもあります。

まとめ

胆石症は、無症状のうちに進行することもあれば、突然の激痛で発覚することもある病気です。右脇腹の痛みや食後の不快感、吐き気といったサインを見逃さず、早めに受診することで、重症化を防ぎ、生活の質を保つことができます。治療法は手術が中心ですが、腹腔鏡手術の進歩により、身体への負担は大きく軽減されています。日々の食生活や体重管理、適度な運動を心がけることで、胆石症のリスクを減らすことも可能です。気になる症状がある方は、消化器内科や外科を受診し、専門医の診察を受けることをおすすめします。

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