1日のカフェイン摂取量はどこまでOK?中毒を防ぐための正しい目安と注意点【医師解説】

カフェイン中毒のリスクは摂取量と密接に関係していますが、安全な摂取量には個人差があります。一般的には健康な成人で1日400mg以下が目安とされていますが、短時間での大量摂取や体質によっては、より少ない量でも症状が現れることがあります。飲料ごとのカフェイン含有量を把握し、自分に適した摂取量を知ることが重要です。ここでは、カフェイン中毒を引き起こす摂取量の目安と、安全な摂取方法について解説します。

監修医師:
小坂 真琴(医師)
2022年4月~2024年3月、今村総合病院(鹿児島県鹿児島市)で初期研修を修了
2024年4月よりオレンジホームケアクリニック(福井県福井市) 非常勤医師として在宅診療を行いながら、福島県立医科大学放射線健康管理学講座大学院生として研究に従事
2025年10月よりナビタスクリニックに勤務
週1度、相馬中央病院 (福島県相馬市) 非常勤医師として内科外来を担当
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カフェイン中毒を引き起こす摂取量
カフェイン中毒を引き起こす摂取量には個人差がありますが、一般的な目安が示されています。健康な成人の場合、1日あたり400mgまでのカフェイン摂取であれば、健康上の問題は生じにくいとされています。しかし、短時間に200mg以上を摂取すると、動悸や不安感といった軽度の症状が現れる可能性があります。1,000mg以上の摂取では中等度から重度の中毒症状が生じ、数千mg以上では致死的な影響が懸念されます。
カフェインの代謝速度は個人の体質、年齢、性別、肝機能、喫煙習慣などによって大きく異なります。妊娠中の方や子ども、高齢者は代謝能力が低いため、成人の基準よりも少ない量で症状が現れることがあります。また、薬剤との相互作用によってカフェインの血中濃度が上昇し、中毒症状が出やすくなる場合もあります。
飲料別のカフェイン含有量
カフェイン含有量は飲料の種類や製法によって大きく異なります。コーヒー1杯(150ml)には約60〜90mgのカフェインが含まれ、エスプレッソでは1ショット(30ml)あたり約40〜75mgです。紅茶は1杯(150ml)あたり約30〜50mg、煎茶では約20〜30mg程度です。
エナジードリンクは製品によって含有量に幅がありますが、1本(250ml)あたり80〜150mg程度のカフェインを含むものが多く、中には200mgを超える製品もあります。コーラなどの炭酸飲料は1缶(350ml)あたり約35〜50mg、ココアやチョコレートにも少量のカフェインが含まれています。カフェイン錠剤やサプリメントでは、1錠あたり100〜200mgの製品が一般的です。
安全な摂取量の目安
健康な成人における安全なカフェイン摂取量は、1日あたり400mg以下とされています。これはコーヒーに換算すると、約4杯から5杯程度です。1回の摂取量としては200mg以下、つまりコーヒー2杯程度までが望ましいとされています。妊娠中の方は1日200mg以下、授乳中の方は300mg以下が推奨されています。
子どもや青少年では、体重1kgあたり2.5〜3mg以下が安全な摂取量の目安です。12歳の子どもであれば、体重を30kgと仮定すると、1日あたり75〜90mg程度が上限となります。高齢者や肝機能・腎機能に問題がある方、心疾患のある方は、個別に医師と相談して摂取量を調整する必要があります。
まとめ
カフェイン中毒は、カフェインの過剰摂取によって引き起こされる健康被害であり、適切な知識と対処法を身につけることで予防可能です。急性中毒では動悸、震え、吐き気といった症状が現れ、重症例では生命に関わることもあります。慢性的な依存状態では、離脱症状により日常生活に支障をきたすことがあります。
安全な摂取量は健康な成人で1日400mg以下が目安ですが、個人差が大きいため、自身の体質を理解することが重要です。症状が現れた際は、カフェイン摂取を中止し、水分補給と安静を心がけ、重度の場合は速やかに医療機関を受診してください。日常生活では摂取量を記録し、代替飲料を活用するなど、カフェインとの健全な付き合い方を実践することが大切です。
気になる症状がある方や依存状態が疑われる方は、医療機関に相談し、適切な支援を受けることをおすすめします。カフェインは適量であれば日常生活を豊かにする有益な物質ですが、過剰摂取には十分な注意が必要です。正しい知識を持ち、自身の身体と向き合いながら、安全にカフェインを活用していきましょう。


