国内で推奨される「5大がん検診」とは?対象年齢や検査方法をわかりやすく紹介【医師監修】

症状が出る前にがんを発見するためには、定期的な検診が欠かせません。日本では胃がん、大腸がん、肺がん、乳がん、子宮頸がんの5つのがんに対して公的な検診が推奨されており、適切な対象年齢と間隔で受診することでがん死亡率の低下が期待できます。検診は定期的に受けることが重要であり、異常が指摘された場合は精密検査を必ず受けることが大切です。検診と自己観察を組み合わせることで早期発見の確率を高められ、自分の健康を守るための重要な手段として積極的に活用することが推奨されます。

監修医師:
小坂 真琴(医師)
2022年4月~2024年3月、今村総合病院(鹿児島県鹿児島市)で初期研修を修了
2024年4月よりオレンジホームケアクリニック(福井県福井市) 非常勤医師として在宅診療を行いながら、福島県立医科大学放射線健康管理学講座大学院生として研究に従事
2025年10月よりナビタスクリニックに勤務
週1度、相馬中央病院 (福島県相馬市) 非常勤医師として内科外来を担当
目次 -INDEX-
定期検診とがん検診の役割
症状が出る前にがんを発見するためには、定期的な検診が欠かせません。検診によって早期のがんが見つかれば、治療の選択肢が広がり、治癒の可能性も高まります。
推奨されるがん検診の種類
日本では、胃がん、大腸がん、肺がん、乳がん、子宮頸がんの5つのがんに対して、公的な検診が推奨されています。これらの検診は、がんの種類や検査方法によってエビデンスの強さには差がありますが、適切な対象年齢と間隔で受診することにより、がん死亡率の低下が期待できることが多くの研究から示されています。
胃がん検診は、50歳以上を対象に胃内視鏡検査またはバリウム検査が行われます。ピロリ菌感染歴のある方や家族歴のある方は、より若い年齢から検診を受けることが望ましいとされています。大腸がん検診は、40歳以上を対象に便潜血検査が行われます。陽性の場合は大腸内視鏡検査で精密検査を行い、ポリープやがんの有無を確認します。
肺がん検診は、40歳以上を対象に胸部レントゲン検査や喀痰細胞診が行われます。喫煙歴のある方は、低線量CTによる検診も選択肢の一つです。乳がん検診は、40歳以上の女性を対象にマンモグラフィが推奨されています。若年で乳がんの家族歴がある方は、より早い段階から検診を開始することが検討されます。
子宮頸がん検診は、20歳以上の女性を対象に子宮頸部細胞診が行われます。ヒトパピローマウイルス(HPV)検査を併用することで、検診の精度が向上します。これらの検診は、それぞれの年齢や性別に応じて推奨されており、自分に該当する検診を定期的に受けることが大切です。
検診を受ける際の注意点
検診は定期的に受けることが重要です。1回の検診で異常がなくても、次の検診までの間にがんが発生する可能性があるため、推奨される間隔で継続して受けましょう。検診の間隔は、がんの種類や個人のリスク要因によって異なる場合があります。
検診で異常が指摘された場合は、精密検査を必ず受けることが大切です。精密検査を受けない場合、早期がんを見逃すことになり、せっかくの検診の意味がなくなってしまいます。精密検査の結果、がんではないと判明することも多いため、過度に心配せず、冷静に対応することが求められます。
検診には限界もあります。すべてのがんが検診で見つかるわけではなく、検診で異常なしとされた場合でも、症状があれば医療機関を受診する必要があります。検診と自己観察を組み合わせることで、早期発見の確率を高められます。
検診の結果は記録として保管し、次回の検診や医療機関を受診する際に持参すると、これまでの変化と比較できて有用です。検診の費用や受診方法については、自治体の保健センターや医療機関に問い合わせて確認しましょう。検診は、自分の健康を守るための重要な手段であり、積極的に活用することが推奨されます。
まとめ
がんは誰にでも起こり得る病気ですが、正しい知識を持ち、日々の生活習慣を整え、定期的な検診を受けることで、リスクを下げ、早期発見につなげられる可能性があります。食べ物や運動、遺伝、症状について理解を深めることは、自分自身と大切な方の健康を守る第一歩です。少しでも気になる症状があれば、躊躇せず医療機関に相談し、専門医の診察を受けましょう。早期発見と適切な治療により、多くのがんは克服できる時代です。今日から実践できることを一つずつ始め、健やかな毎日を築いていきましょう。



