薬を飲んでいる人は要注意! 味噌汁を食べる前確認したい薬の相互作用【管理栄養士監修】
公開日:2025/11/19

健康な方でも、特定の状況下では味噌汁の摂取を避けるか制限すべき場合があります。大豆アレルギーやヒスタミン不耐症といった体質的な問題、また服用している薬剤との相互作用も考慮する必要があります。ここでは一般的には見落とされがちな注意点について、医学的な根拠とともに詳しく解説します。

監修管理栄養士:
武井 香七(管理栄養士)
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帝京平成大学健康メディカル学部健康栄養学科卒業 横浜未来ヘルスケアシステム、戸塚共立第一病院3年7ヶ月勤務 株式会社コノヒカラ、障がい者グループホーム半年勤務 その後フリーランスを経て株式会社Wellness leadを設立。栄養士事業と健康事業を行なっている。
保有免許・資格
管理栄養士資格
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目次 -INDEX-
摂取を避けるべき特殊な状況
一般的には健康な方でも、特定の状況下では味噌汁の摂取を避けるか制限すべき場合があります。大豆アレルギーと発酵食品への反応、薬剤との相互作用について理解が必要です。大豆アレルギーと発酵食品への反応
大豆アレルギーを持つ方は、味噌汁の摂取を避ける必要があります。味噌は発酵食品であり、アレルギー原因となるタンパク質が一部分解されていますが、完全に除去されるわけではありません。重度のアレルギーがある場合、微量の摂取でもアナフィラキシー反応を起こす可能性があります。 ヒスタミン不耐症の方も注意が必要です。発酵食品にはヒスタミンが含まれることがあり、ヒスタミンを分解する酵素の働きが弱い方では、頭痛や消化器症状、皮膚症状が現れる可能性があります。味噌汁を摂取した後に不快な症状が繰り返し現れる場合は、専門医への相談が必要です。薬剤との相互作用
ワルファリンなどの抗凝固薬を服用している方は、ビタミンKの摂取に注意が必要です。味噌や納豆、緑黄色野菜にはビタミンKが含まれており、薬の効果に影響を与える可能性があります。ただし完全に避ける必要はなく、毎日の摂取量を一定に保つことで薬の用量調整が可能です。主治医と相談し、適切な摂取方法を確認してください。 甲状腺機能低下症で治療中の方は、大豆製品の摂取について医師に確認することが推奨されます。大豆イソフラボンが甲状腺ホルモンの働きに影響を与える可能性が指摘されており、特にヨード欠乏がある場合は注意が必要です。まとめ
味噌汁は日本の伝統的な食文化の中で受け継がれてきた栄養価の高い食品であり、適切に摂取することで多様な健康効果が期待されます。発酵によって生成される機能性成分、バランスの良いアミノ酸組成、具材による栄養素の補完は、現代の栄養学の観点からも評価される要素です。一方で塩分濃度への配慮や特定の疾患を持つ方の制限事項を理解し、個々の健康状態に応じた適切な摂取方法を選択することが重要です。気になる症状がある場合や持病がある場合は、かかりつけ医や管理栄養士に相談し、ご自身に適した食事パターンを確立してください。参考文献




