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「縦隔炎」の治し方はご存知ですか?“5つの治療法”と治療期間が長引く原因を解説!

 公開日:2026/03/01
「縦隔炎」の治し方はご存知ですか?“5つの治療法”と治療期間が長引く原因を解説!

早期発見と早期治療が重要である縦隔炎は、発症頻度は比較的少ないものの重篤化しやすいのが特徴です。

「そもそも縦隔とはどこの部位を指すのだろう?」、「縦隔炎はどのような原因によって起こるのだろう?」など、様々な疑問を持つ方は多いのではないでしょうか。

縦隔炎は一般的に聞き馴染みが少ない一方で、抜歯などの歯科治療後にも起こりうる身近な疾患です。

この記事では縦隔炎の診断や治療方法について解説しているため、縦隔炎について詳しく知りたい方はぜひ記事を参考にしてください。

※この記事はメディカルドックにて『「縦隔炎」の症状や原因はご存じですか?早期発見が重要で糖尿病の方は要注意!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

竹内 想

監修医師
竹内 想(名古屋大学医学部附属病院)

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名古屋大学医学部附属病院にて勤務。国立大学医学部を卒業後、市中病院にて内科・救急・在宅診療など含めた診療経験を積む。専門領域は専門は皮膚・美容皮膚、一般内科・形成外科・美容外科にも知見。

縦隔炎の診断と治療

医師

縦隔炎はどのように診断されますか?

診断には血液検査と胸部CTの結果が用いられ、血液検査では感染を示す項目である白血球数やCRPなどが上昇しているかを評価します。また診断には胸部CTが非常に有効であり、縦隔気腫像・液体貯留像・縦隔の拡大の所見から診断します。

縦隔炎の治療方法を教えてください。

治療方法には以下の5つが挙げられます。1つ目は抗生物質による治療です。食道裂孔や気道損傷に伴う縦隔炎など、比較的軽度の場合は保存的治療で治まることがありますが、進行や悪化する可能性もあります。そのため、縦隔炎の診断が付いた段階で細菌感染を抑えるために抗生物質の投与を開始し、その上で炎症の広がりや進行の速さから外科的治療を行うかを判断します。
2つ目は頚部ドレナージ治療です。感染を強く起こしている病巣部に「ドレーン」と呼ばれる細い管を挿入し、膿性分泌物を排出させる方法です。炎症の範囲が頸部から縦隔の上部に留まっている場合に効果的とされます。
3つ目は胸骨切開による縦隔・胸腔ドレナージ治療です。感染の範囲が下部縦隔や後部縦隔に達している場合、頚部からのドレーン挿入では十分な治療効果を得られません。
そのため、胸部の切開を伴う縦隔感染巣へのドレナージ挿入が必要となります。この方法は胸膜の切開と膿汁の排出を行い、炎症を起こしている縦隔を十分に洗浄した上で、ドレーンを挿入する手術方法となります。
4つ目は局所陰圧閉鎖療法(NPWT)です。局所陰圧閉鎖療法(NPWT)は、感染部位に対して創部を密閉した状態で陰圧をかけて治療を行います。
5つ目は大胸筋皮弁による胸壁再建術です。胸壁再建術では、「デブリードマン」と呼ばれる感染を起こしている組織の除去と、それに伴う組織欠損部へ大胸筋を移植し血管吻合する手術を行います。

治療期間はどのくらいですか?

治療期間は原因・重症度・病原体の種類などによって異なり、2週間から数か月に及ぶものまで様々です。具体的な治療としては、抗生物質の投与が第一選択として実施され、薬物療法によって症状が軽減した場合の治療期間は2週間程度です。
一方で、下部縦隔や後部縦隔まで炎症が広がっている際に必要な「開胸術による縦隔・胸腔ドレナージ治療」を行った場合、治療期間は手術実施に伴う全身状態が大きく影響します。手術後の循環動態や呼吸状態などが安定しない場合に追加で治療が必要になることや、全身状態の不安定さが結果的に炎症傾向増悪となることは、治療期間延長となる原因のひとつです。
また縦隔炎は原因不明の場合も多く、その場合は抗生物質が効かないことで症状が悪化するなど、治療期間の延長につながります。このように治療期間は「手術実施の有無」や、「原因がはっきりしているか」に左右されます。

編集部まとめ

カウンセリング
縦隔炎とは胸部の縦隔と呼ばれる部位に炎症が生じる疾患で、降下性壊死性縦隔炎・食道裂孔に伴うもの・気道損傷に伴うもの・結核等の感染症によるもの・開心術後の縦隔炎など、起こりうる原因は様々です。

特に、口咽頭腫瘍や頸部外傷に伴う腫瘍が筋膜に沿って縦隔へ至る「降下性壊死性縦隔炎」は、最も重症度が高く致死率が高いとされています。

また原因や症状によって治療期間も様々であり、原因がはっきりせず薬物療法の効果が上手く得られない場合や、手術後の全身状態によって治療が数か月に及ぶ場合もあります。

このように縦隔炎は重篤となるリスクが高い疾患であり、早期発見と早期治療が重要なため、症状が見られた場合はすみやかに医師の診察を受けることが大切です。

この記事の監修医師

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