「乳房肉腫」の検査は画像だけでは不十分?診断の決め手と治療法を医師が解説!
公開日:2026/03/04

乳房肉腫は乳房にできる肉腫で、乳腺を取り囲んでいる間質と呼ばれる部位に悪性腫瘍ができます。発症するケースは非常に稀であり、まだ不明点の多い病気でもあります。
乳房にできる悪性腫瘍であることや乳房にしこりができるという点では乳がんと似ていますが、乳房肉腫と乳がんは異なる病気であることを最初に押さえておきましょう。
では乳房肉腫と乳がんは何が違うのでしょうか。この記事では乳がんの違いとあわせ、乳房肉腫の検査や治療法について解説していきます。
※この記事はメディカルドックにて『「乳房肉腫」の症状・原因・乳がんとの違いはご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
甲斐沼 孟(上場企業産業医)
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大阪市立大学(現・大阪公立大学)医学部医学科卒業。大阪急性期・総合医療センター外科後期臨床研修医、大阪労災病院心臓血管外科後期臨床研修医、国立病院機構大阪医療センター心臓血管外科医員、大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、大手前病院救急科医長。上場企業産業医。日本外科学会専門医、日本病院総合診療医学会認定医など。著書は「都市部二次救急1病院における高齢者救急医療の現状と今後の展望」「高齢化社会における大阪市中心部の二次救急1病院での救急医療の現状」「播種性血管内凝固症候群を合併した急性壊死性胆嚢炎に対してrTM投与および腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行し良好な経過を得た一例」など。
乳房肉腫の検査や治療

乳房肉腫の検査ではどのようなことが行われますか?
乳房肉腫の検査では、他のがんや肉芽腫との鑑別を行わなければなりません。マンモグラフィーなどのレントゲン検査・超音波検査・画像診断などでは鑑別が困難であり、複数の検査を行うケースも多くあります。
過去の報告では、CT・MRI・血管造影検査・細胞診所見などを行ったものの異常や悪性所見が認められず、最終的に組織診を行うことで診断が確定したケースもあります。
組織診とは、肉腫の部分から組織を採取し、色をつけて検査する手法です。これにより、肉腫を形成する組織を分析して診断へと至ります。
過去の報告では、CT・MRI・血管造影検査・細胞診所見などを行ったものの異常や悪性所見が認められず、最終的に組織診を行うことで診断が確定したケースもあります。
組織診とは、肉腫の部分から組織を採取し、色をつけて検査する手法です。これにより、肉腫を形成する組織を分析して診断へと至ります。
乳房肉腫の治療方法を教えてください。
治療の基本は、外科的な切除です。乳房の部分的な切除、もしくは全ての切除が望ましいとされています。しかし、乳房肉腫は非常に稀な病気であるため、治療方法が確立していないのが現状です。そのため、治療方針が医療機関ごとに異なります。
ただ、乳房肉腫は乳がんとは異なり、放射線療法や抗がん剤治療などの有用性が明らかになっていません。そのため、基本的には切除が主流となっています。がんの際に頻出しやすいリンパ節への転移は稀であるとされており、がん治療ではよく行われるリンパ節郭清と呼ばれる治療はほとんど行われない点が特徴です。
乳房肉腫が再発した場合には再度外科的な切除を行いますが、転移が進んでしまった場合には緩和ケアが基本となります。その場合には、抗がん剤治療を検討することになるでしょう。
ただ、乳房肉腫は乳がんとは異なり、放射線療法や抗がん剤治療などの有用性が明らかになっていません。そのため、基本的には切除が主流となっています。がんの際に頻出しやすいリンパ節への転移は稀であるとされており、がん治療ではよく行われるリンパ節郭清と呼ばれる治療はほとんど行われない点が特徴です。
乳房肉腫が再発した場合には再度外科的な切除を行いますが、転移が進んでしまった場合には緩和ケアが基本となります。その場合には、抗がん剤治療を検討することになるでしょう。
編集部まとめ

乳房肉腫は乳がん同様に乳房にできる悪性腫瘍ですが、発生率は低く非常に稀な疾患です。
発症する原因や有効な治療法など分かっていないことも多く、放射線療法などの有用性が明らかになっていないため、肉腫がある乳房の切除が望ましいとされています。
発症後は進行が早く、早期発見・早期治療が求められる病気です。
初期症状として見られる乳房のしこりは乳がんも考えられるため、少しでも乳房に違和感を覚えた場合には早めに病院へ受診しましょう。