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「飛蚊症」の予防法はご存知ですか?医師が監修!

 公開日:2024/10/30

視界に細かい粒や糸くずのような物が見えて不快に感じた経験がある方は多いのではないでしょうか。

このように、視界に様々な物体が見える症状のことを「飛蚊症」といいます。

飛蚊症は、眼の内部を満たしている硝子体というゼリー状の物質に、何らかの物体が浮遊することで視野に影響が及ぶことが一般的です。

その他にも加齢で硝子体が縮小し網膜と解離することや眼の炎症により引き起こされることもあります。

今回は、飛蚊症の症状・危険な見え方・原因・治療方法・予防方法などを詳しくご紹介します。

※この記事はMedical DOCにて『「飛蚊症」の危険な見え方・原因はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

郷 正憲

監修医師
郷 正憲(徳島赤十字病院)

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徳島赤十字病院勤務。著書は「看護師と研修医のための全身管理の本」。日本麻酔科学会専門医、日本救急医学会ICLSコースディレクター、JB-POT。

飛蚊症の予防方法

背伸び

飛蚊症は完治しますか?

飛蚊症は一時的に症状が軽減することがありますが、完治することはありません。症状が軽度であれば、治療を行わずに様子をみても問題ない場合がほとんどです。しかし、症状が重度で日常生活に支障をきたしたり視野に異常が生じたりする場合には、手術治療が必要となることもあるため注意しましょう。
ただし、飛蚊症が網膜剥離や網膜穿孔などの病気が原因で生じた場合には、原因の治療が適切に行われれば、症状が改善することがあります。飛蚊症の治療方法は、原因や症状の程度に応じて適切に選択されることが必要です。
いずれにしても、症状が長期間続く場合には、ストレスや不安感などの精神的な負担につながることがあります。飛蚊症の症状については、適切な診察や治療を受けることが重要です。

自然治癒するのでしょうか?

飛蚊症は、一般的に硝子体の内容物によって点や線などが見える病気です。そのため、基本的には自然治癒はしません。症状が軽度である場合には、時間が経つにつれて気にならなくなることもあるでしょう。
しかし、加齢による硝子体の変化により症状が起きている場合には、さらに網膜剥離を発症する恐れもあるため注意が必要です。また、飛蚊症の原因が感染症などの場合には、原因となる炎症を鎮めることで飛蚊症の症状がおさまります。
どちらにしても、飛蚊症の原因を調べ、適切な治療を受ける必要があります。自然治癒すると考えて放置するのではなく、早期に眼科医を受診することがおすすめです。

予防方法を教えてください。

飛蚊症は、主に年齢・基礎疾患・眼の疾患・怪我などによって生じることが多く、予防することは困難です。眼の負担を軽減することでリスク回避が期待できるでしょう。例えば、以下のような方法が有効です。

  • 規則正しい生活を送る
  • 長時間のパソコン作業やスマートフォンの使用を避ける
  • 定期的な眼科検診を受ける

疲れ目やドライアイなどは眼に負担をかけてしまいます。そのため、眼を労わり、定期的な眼科検診を受けることが大切です。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

飛蚊症は生まれつき起こるものから眼の病気によって起こるものまで様々です。病気によるものでない場合には、気付くとなくなっていることがほとんどなので、あまり心配する必要はありません。
しかし、加齢や炎症に伴う飛蚊症の場合、治療が遅れれば視力が著しく低下してしまうこともあります。そのため、早期に原因を究明し、適切な治療を行う必要があるでしょう。

編集部まとめ

メガネ
視界にいくつかの粒や線状の物体が見える「飛蚊症」は、生まれつき硝子体に浮遊物があることが原因で引き起こされることもあります。

しかし、加齢により硝子体が網膜から解離してしまうことや炎症が原因の場合、視力が低下し、元に戻らなくなってしまうこともあるため注意が必要です。

飛蚊症と一言でいっても原因は様々なため、早期発見ができれば適切な治療により視力の低下や視野の欠損を防ぐことも可能です。
気になる症状があれば、眼科を受診しておくようにしましょう。

この記事の監修医師