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「プリン体がほとんどないアルコール」はご存じですか?ノンアルコールも管理栄養士が解説!

 更新日:2026/05/14
「プリン体がほとんどないアルコール」はご存じですか?ノンアルコールも管理栄養士が解説!

プリン体が少ないアルコールはどのようなものでしょうか。メディカルドック管理栄養士がプリン体の基本知識と効果、プリン体が少ないアルコールについて解説します。

※この記事はメディカルドックにて『ビールよりも「プリン体が多いアルコール」とは?過剰摂取の対処法も管理栄養士が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

曽田 久美子

監修管理栄養士
曽田 久美子(管理栄養士)

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病院、老健で栄養士として給食管理に従事し、2025年管理栄養士国家試験合格。食に迷う人や食を大事にしたい人、食で体を変えたい人へ確かな情報を届けるべく、食で心と体を元気にする管理栄養士を目指す。

「プリン体」とは?

プリン体とは?

プリン体とは、細胞の核に存在する核酸(DNA・RNA)を構成する成分のひとつで、アデニンやグアニンなどの物質を指します。あらゆる生物の細胞内に存在するため、多くの食品に含まれています。また、プリン体は体内でエネルギーをやり取りする物質であるATP(アデノシン三リン酸)の構成成分でもあり、生命活動を支える重要な役割を担っています。プリン体は食事から摂取されるだけでなく、体内でも常に合成・分解が行われています。細胞の新陳代謝の過程で生じたプリン体は最終的に肝臓などで分解され、尿酸へと変化します。尿酸は過剰に増えると体内に結晶として蓄積し、痛風や尿路結石などの原因となることがあります。通常は腎臓から尿とともに体外へ排泄されます。

プリン体の一日の摂取量

プリン体の一日の摂取量

日本痛風・尿酸核酸学会により、高尿酸血症、痛風の予防のため、プリン体の1日の摂取量は400mg以内を目安とされています。

プリン体の効果

プリン体の効果

体内で細胞の材料となる

プリン体は、DNAやRNAといった核酸を構成する成分のひとつで、アデニンやグアニンなどの塩基として存在しています。核酸は細胞の中で遺伝情報を保持し、たんぱく質の合成や細胞の増殖など、生命活動の基本となる働きを担っています。
このように、プリン体は細胞の設計図を支える重要な材料のひとつです。

エネルギー源となる

プリン体は、体内でエネルギーの受け渡しを行うATP(アデノシン三リン酸)の構成成分でもあります。ATPは筋肉の収縮、神経の伝達、心臓の拍動など、体のあらゆる生命活動に必要なエネルギーを供給する物質です。プリン体そのものが直接エネルギーになるわけではありませんが、ATPの構造の一部として、エネルギー代謝を支える重要な役割を果たしています。ATPは人間だけでなく、細菌や植物などほぼすべての生物が利用している共通のエネルギー通貨です。

プリン体が少ないアルコールランキング

プリン体が少ないアルコール

参照:公益財団法人痛風・尿酸財団

焼酎25度

焼酎100mlあたりプリン体は0mg
焼酎は蒸留酒の1つで、醸造酒を蒸留して作るお酒です。醸造酒とは、原料に酵母を加え、アルコール発酵させて作るお酒のことで、代表的なものにワイン、ビール、日本酒があります。蒸留酒は、醸造酒を加熱して気体にし、それを冷やして液体に戻して作られるお酒のことです。蒸留の過程でプリン体が取り除かれるため、蒸留酒にはプリン体がほとんど含まれていません。そのため、焼酎には実質的にプリン体はほとんど含まれていないと言えます。

ウィスキー

ウィスキー100mlあたりプリン体は0.1mg~0.3mg
ウィスキーも蒸留酒の1つで、主に穀物(大麦、とうもろこし、ライ麦、小麦など)を原料として作られています。発芽させた穀類を糖化し、酵母を加えて発酵させ、その後、蒸留して、木製の樽につめて熟成させます。数年の熟成で琥珀色に変化し、複雑な香りも作られます。

ブランデー

ブランデー100mlあたりプリン体は0.4mg
ブランデーは、果実もしくは果実及び水を原料として発酵させたアルコール、または果実酒を蒸留したものです。ぶどうを主原料とするグレープブランデーと、ブドウ以外の果実を主原料とするフルーツブランデーがあります。

ノンアルコールにもプリン体は含まれている?

ノンアルコールにもプリン体は含まれている?

ノンアルコールビールにも、製品によってはプリン体が含まれている場合があります。一般的なノンアルコールビールでは、100mlあたり0〜3mg程度のプリン体を含むものが多いとされています。一方で、近年は「プリン体ゼロ」や「プリン体オフ」と表示された商品も増えています。ただし、食品表示基準では100mlあたり0.5mg未満であれば「ゼロ」と表示することが可能です。そのため、「プリン体ゼロ」と表示されていても、微量に含まれている可能性があります。

「プリン体を含むアルコール」についてよくある質問

「プリン体を含むアルコール」についてよくある質問

ここまでプリン体について紹介しました。ここでは「プリン体を含むアルコール」についてよくある質問に、メディカルドック監修管理栄養士がお答えします。

プリン体が入っていないアルコールはありますか?

曽田 久美子曽田 久美子

焼酎やウイスキー、ブランデーなどの蒸留酒は、製造過程で蒸留を行うため、プリン体はほとんど含まれていないとされています。特に焼酎(25度)では、100mlあたりのプリン体はほぼゼロに近い数値と報告されています。ただし、「プリン体が少ない=尿酸値に影響しない」というわけではありません。アルコールを摂取すると、体内での代謝過程において尿酸の産生が促進されたり、尿酸の排泄が抑制されたりするため、結果として尿酸値が上昇することがあります。そのため、蒸留酒であっても飲み過ぎれば、高尿酸血症や痛風発作のリスクを高める可能性があります。種類よりも「飲酒量」が重要であることを理解しておきましょう。

痛風や尿酸値が高い人でも飲めるお酒はありますか?

曽田 久美子曽田 久美子

痛風や尿酸値が高い方は、禁酒が難しい場合でも、適量を守ることが大切です。一般的に、アルコールの一日あたりの適量は、純アルコール量約20gとされています。例えば、ハイボール350ml缶(アルコール度数7%)で純アルコール量は約20gです。ハイボールは、焼酎やウィスキーを炭酸水で割ったもので比較的プリン体は少ないですが、適量を超えないように注意が必要です。また、アルコールだけでなく、おつまみも食べ過ぎないよう、低カロリー、低塩分のものにすると良いでしょう。

まとめ

プリン体といえば「ビールに多く含まれ、痛風の原因になる」というイメージを持つ方も多いでしょう。近年は「プリン体ゼロ」や「プリン体オフ」と表示された商品も増えており、プリン体が少なければ安心と思われがちです。しかし、アルコールは体内で分解される過程において、尿酸の産生を促進したり、尿酸の排泄を抑制したりする働きがあります。そのため、たとえプリン体の少ないお酒であっても、飲酒量が多ければ尿酸値が上昇する可能性があります。
また、プリン体は体にとって必要な成分であり、食事からの摂取だけでなく体内でも日常的に作られています。痛風や高尿酸血症を予防するためには、「プリン体の量」だけでなく、アルコールの摂取量や食事全体のバランス、適正体重の維持など、生活習慣全体を見直すことが大切です。

「プリン体」と関連する病気

「プリン体」と関連する病気は3個ほどあります。
各病気の詳細などはリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

プリン体に関連する病気

「プリン体」と関連する症状

「プリン体」と関連している、似ている症状は2個ほどあります。
各症状の原因などはリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

プリン体に関連する症状

  • 高尿酸血症
  • 肥満症

この記事の監修管理栄養士