「脂肪肝」を放置するとどんな病気に進行する?お酒を飲まない人も知っておきたいリスク【医師解説】

肥満の人やお酒をよく飲む人などは、健康診断で脂肪肝を指摘されることがあるかもしれません。そんなとき、一体どうすればいいのでしょうか。何科を受診して精密検査を受ければいいのかも気になるところです。今回は、脂肪肝を放置することのリスクについて、「渕上医院」の渕上先生に詳しく教えていただきました。

監修医師:
渕上 彰(渕上医院)
編集部
脂肪肝を放置するとどうなりますか?
渕上先生
脂肪肝を放置すると、肝炎や肝硬変、肝臓がんなどの病気へ進行する可能性があります。特に脂肪肝のうち、アルコール性のなかで肝臓に炎症が起きているものを「ASH(アルコール性脂肪性肝炎)」と言い、肝硬変や肝がんなどへ進行するリスクが高いとされています。
編集部
肝硬変や肝がんになることもあるのですね。
渕上先生
はい。怖いのは自覚症状が出ないまま、密かに病気が進行していることもあるということです。そのため、発見が遅れて気づいたときにはかなり進んでいたことも少なくありません。
編集部
非アルコール性脂肪肝も肝硬変や肝がんになることがあるのですか?
渕上先生
非アルコール性脂肪肝は炎症の有無によって、肝細胞のなかに脂肪が溜まっているだけで炎症がない「NAFL(非アルコール性脂肪肝)」と、炎症が起きている「NASH(非アルコール性脂肪肝炎)」に分類されます。これまでは、NAFLは肝硬変などに移行するリスクは少ないと考えられていましたが、近年の研究によりNASHは肝硬変や肝がんなどへ進行していくことがわかっています。
編集部
肝硬変とはなんですか?
渕上先生
肝硬変は、慢性的な肝障害が長く続いた結果、肝臓がゴツゴツとして小さくなり、肝臓の機能が低下する疾患です。初期ではほとんど症状がありませんが、進行すると黄疸や腹水、浮腫といった症状を引き起こすことがあります。肝硬変は不可逆性で、一度肝臓がそのような状態になると元に戻ることはありません。そのまま進行すると肝臓がん、胃食道静脈瘤、肝性脳症などの合併症を起こすこともあり、注意が必要です。
※この記事はMedical DOCにて<健康診断で「脂肪肝」と指摘されたときの対処法はご存じですか? 放置リスクと生活習慣の改善法も医師が解説!>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。




