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半月板損傷は早期治療がカギ!幹細胞治療で目指す「切らない」根本治療【医師解説】

 公開日:2025/12/12
半月板損傷における幹細胞治療のメリットとリスク

半月板損傷」と聞くと、スポーツ選手やスポーツを熱心におこなう人が発症すると思われがちですが、じつは一般の人にも多くみられる疾患です。半月板損傷の治療法はいくつかあり、そのなかでも現在、「幹細胞治療」は注目を集めています。一体、どんなメリットやリスクがあるのか、「リペアセルクリニック大阪院」の岩井先生に解説していただきました。

岩井 俊賢

監修医師
岩井 俊賢(リペアセルクリニック大阪院)

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京都府立医科大学 医学部医学科卒業。その後、京都府立医科大学附属病院、京都きづ川病院、山科病院などで整形外科医として経験を積む。2024年、大阪府大阪市福島区に位置する「リペアセルクリニック大阪院」の院長に就任。日本整形外科学会専門医・認定リウマチ医・認定リハビリテーション医。日本内科学会、日本脳神経外科学会、日本脊髄外科学会、日本再生医療学会、日本糖尿病協会、中部日本整形外科災害外科学会の各会員。

編集部編集部

半月板損傷に対する幹細胞治療には、どのようなメリットがありますか?

岩井 俊賢先生岩井先生

幹細胞治療とは、患者さん自身の血液や脂肪から取り出した細胞を増やして膝に注射することで、傷ついた半月板を修復する治療法です。これにより軟骨の修復を促したり、痛みや炎症を抑えたりする効果が期待できます。幹細胞治療をおこなうことで、半月板を切除する手術をせずとも、損傷した半月板を修復し、症状の緩和を促すことができます。

編集部編集部

手術をしなくても注射をするだけでいいのですね。

岩井 俊賢先生岩井先生

はい。半月板を損傷しても痛みがほとんどないなど、日常生活に支障がない人も大勢います。日常生活に支障がないのに、わざわざ手術をすることに抵抗を感じる人は多いでしょう。しかし、問題なく日常生活を過ごせても、半月板損傷は将来的に変形性膝関節症を招く原因になることがあります。幹細胞治療なら注射だけで済むため、治療のハードルが下がりますし、変形性膝関節症の発症リスクを軽減することもできます。

編集部編集部

幹細胞治療の効果は、すぐに現れるのですか?

岩井 俊賢先生岩井先生

初回から治療効果を感じる人もいらっしゃいますが、病状によっては複数回の治療をおこなうこともあります。

編集部編集部

幹細胞治療を受けることで、根治が期待できるのですか?

岩井 俊賢先生岩井先生

幹細胞治療は、根治を期待することができる画期的な治療法ですが、治療効果の持続期間はその後の生活に大きく左右されます。例えば、車も重い荷物を積んだり、長距離を走ったりすれば、次第にタイヤがすり減ってしまうでしょう。半月板や軟骨もこれと同じで、太ったり、激しいスポーツをしたりすれば次第に損傷します。つまり、治療後にどのような生活を送るかによって、治療効果の持続期間が変わるのです。治療効果を維持するためにも、医師の指示に従い、健康的な日常生活を送ってほしいと思います。

編集部編集部

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

岩井 俊賢先生岩井先生

「ランニングや山登りをした後に膝が痛んだけれど、そのまま放置していたら治っていた」という経験をしたことがある人は多いと思います。しかし、実際には半月板が痛んでおり、知らないうちに変形性膝関節症が進んでいたケースは少なくありません。その場合、早めに幹細胞治療を受けることで将来、変形性膝関節症を発症するリスクを軽減することができますし、日常の不安からも解放されます。もし、膝の痛みでお困りのことがあれば、幹細胞治療の経験が豊富な医療機関に相談することをおすすめします。

※この記事はメディカルドックにて<「半月板損傷」は手術なしでも治せることをご存じですか? 「幹細胞治療」のメリットと注意点を医師が解説!>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

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