「バセドウ病」は完治するの? 治療法の種類や再発のリスクについて医師が解説

バセドウ病は、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることで体にさまざまな影響を及ぼす病気です。治療法としては内服薬や放射線治療、手術などがあり、それぞれにメリット・デメリットがあります。治療を進めるうえで気をつけるべきことや、バセドウ病は完治できるのか、「小山内科」の小山先生にお話を伺いました。

監修医師:
小山 朝一(小山内科)
編集部
バセドウ病は治せるのですか?
小山先生
内服薬による治療は、一時的に落ち着いたとしても、再発する可能性があります。内服が終了したとしても、1年に1回程度の検診を続けてください。他方、甲状腺の放射線治療や手術による治療があります。それぞれ一長一短があるので、担当医まで相談しましょう。当院でも患者さんの考えや各治療方法のリスク、すぐに治したいかどうかなどによって治療を決めています。
編集部
診断時には、どのような検査をするのでしょう?
小山先生
血液検査と甲状腺の超音波検査が基本です。動悸(どうき)の度合いによっては、心電図や胸部X線検査もおこないます。感染症や心不全を合併したりした場合は、入院も考えられるでしょう。
編集部
生活するうえでの注意や制限はありますか?
小山先生
治療中は、特にホルモンの状態が安定しない間は、激しい運動を控えましょう。落ち着いた後なら、定期的な通院を除けば、制限などはありません。妊娠中や授乳中の場合は、必ず医師に報告しましょう。
編集部
最後に、読者へのメッセージがあればお願いします。
小山先生
繰り返しになりますが、家族に発症歴のある方がいらっしゃり、自覚症状を感じたら、早めに受診しましょう。また、出産など、「体に大きな変化が起きた後」の発症も散見されています。
※この記事はメディカルドックにて【自然に痩せてきても喜べない? 動悸やほてり が伴ったら、バセドウ病を疑うべし!】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。