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「自閉スペクトラム症」の子ども・その親とのコミュニケーション上のアドバイス【医師解説】

 公開日:2025/01/24
関わり方

自閉スペクトラム症の特性を持つ子どもたちは、周囲とのコミュニケーションが「辛い体験」となりやすい傾向があります。また、その保護者も日々のやり取りに苦労する場面が多いと言われています。この記事では、子どもやその親御さんとの関わり方について、医師の岡琢哉先生が「楽しいコミュニケーションを増やす」ための具体的なアドバイスを解説します。

岡 琢哉

監修医師
岡 琢哉(株式会社カケミチプロジェクト)

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岐阜大学医学部卒業後、羽鳥市民病院にて初期研修を修了。岐阜大学医学部附属病院精神神経科、東京都立小児総合医療センター児童思春期・精神科、医療法人社団神尾陽子記念会発達障害クリニック(現:神尾陽子クリニック)、岐阜大学医学系研究科博士課程を経て現職。株式会社カケミチプロジェクト代表取締役。NPO法人カケルとミチル理事、医療法人社団あやなり理事。

編集部編集部

自閉スペクトラム症の特性を持つ子にまつわる問題について教えてください。

岡 琢哉先生岡先生

自閉スペクトラム症の特性は「周囲からの情報の受け取り方」や「周囲に対する発信方法」が定型発達の子どもと大きく異なると言えます。このような特性によって、「社会的ルールの理解」が独特になってしまったり、「困りごとの発信」が難しくなってしまったりしてしまうことがあります。特性によって生じた独特の困りごとへの理解がなければ、子どもに対して「わがまま」「融通が効かない」「変わった子」といった不名誉なレッテルが貼られ、本人の良さや「見えない努力」に焦点が当たらなくなってしまいます。

編集部編集部

自閉スペクトラム症の特性を持つ子の保護者にとっては、どのような問題が生まれますか?

岡 琢哉先生岡先生

日々の生活で関わる保護者にとっては「融通の効かなさ」は「扱いにくさ」につながり、感情的な対応が増え、お互いに辛いコミュニケーションが増えてしまうことがあります。

編集部編集部

自閉スペクトラム症の特性を持つ子やその親御さんに対して支援者が関わっていく上でのアドバイスはありますか?

岡 琢哉先生岡先生

特性の強い子どもは日々のコミュニケーションが「辛い」コミュニケーションとなってしまっていることが多く見られます。このような体験を少しずつ変え、楽しいコミュニケーションを増やすこと、その結果として自分以外の存在と関わることが楽しいと感じられるように関わっていくこと(あるいは関わることで楽になることがあること)保護者の方に子どもが変化していく様子を一緒に見てもらっていくことが支援の第一歩となると考えています。

※この記事はMedical DOCにて【「自閉スペクトラム症」の子どもの特性はご存知でしょうか? 関わり方を児童精神科医が解説】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

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