「胃がん」は早期発見が重要! 胃がんの予防習慣と検査の頻度を医師が解説
胃がんは早期に発見できれば治療の負担も少なく、再発率も大幅に低下します。しかし、検診の頻度や日常で心がけるべき予防策については、意外と知られていないかもしれません。胃がん検診の理想的な頻度や胃がんを予防するための具体的な生活習慣について、「おおくら内科」の大蔵先生に伺いました。
監修医師:
大蔵 隆一(おおくら内科 院長)
順天堂大学医学部卒業。順天堂大学医学部附属順天堂医院消化器内科入局。その後、順天堂大学医学部附属練馬病院消化器内科長・講師、順天堂大学医学部附属練馬病院総合診療科科長・助教授、厚生労働省関東信越厚生局を経た2013年に、東京都中野区に「おおくら内科」を開院。胃カメラのスペシャリストとして、辛くない検査、正確な診断を心がけている。医学博士、日本内科学会認定医、日本消化器病学会専門医関東支部評議員、日本消化器内視鏡学会専門医・指導医。
編集部
胃がんを早期で見つけるためには、検診はどれくらいの頻度で受ければよいですか?
大蔵先生
特に異常がなかった人は、2~3年に一度の検査で大丈夫だと思います。ステージ1でも切除したことがある人は、年に一度は検査をしましょう。もし、ステージ1で発見できれば5年で再発しない可能性は82%です。ステージ2で59.3%、ステージ3で38.3%、ステージ4で8.5%と、早く見つかるほど再発率は低くなります。
編集部
一方で、胃がんを予防するために心がけるべきことはありますか?
大蔵先生
再発予防の人は特にですが、慢性胃炎を悪化させないことが大切です。塩分、油っこいもの、アルコールの過剰摂取は気をつけてください。また、禁煙することをおすすめします。あとは定期的にきちんと検診を受けて、小さな変化も見逃さないことが重要ですね。
編集部
最後、読者にメッセージがあればお願いします。
大蔵先生
日本の内視鏡技術は、世界一素晴らしいです。もし治療を受けることになっても、安心してください。胃がんは早い段階で見つかれば治療も早く、再発もしづらいです。初期の段階では進行がゆっくりですが、筋肉にまで食いこむと進行が一気に早くなります。現状で異常がない人でも早期発見のため、定期的な検査は受けるようにしてくださいね。
※この記事はメディカルドックにて【胃がんは早期発見できれば1週間で治療が終わるってホント?】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。