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関節の痛みは「リウマチ」かも? 何科に行けば良い? 対処法や治療法を医師に聞く

 公開日:2024/12/20

全身の関節に炎症が起き、放置すると関節のこわばりや変形が進行してしまうリウマチ早期発見・早期治療が大切と言われていますが、違和感を感じたら何科を受診したら良いのでしょうか? みかわ整形外科クリニックの三河先生に、初期症状を感じてからの対応やその後の治療法などについて伺いました。

三河 聡志

監修医師
三河 聡志(みかわ整形外科クリニック)

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近畿大学医学部卒業。その後、PL病院、近畿大学医学部堺病院、高村病院で経験を積む。2023年、大阪府大阪市に「みかわ整形外科クリニック」を開院。日本整形外科学会専門医・認定リウマチ医・認定スポーツ医。麻酔科標榜医。

編集部編集部

リウマチの初期症状がみられたら、何科を受診すればいいのでしょうか?

三河 聡志先生三河先生

関節リウマチの専門医は、主にリウマチ科、膠原病科(膠原病内科)、リウマチ科を標榜している整形外科に在籍していますから、これらの医療機関を受診しましょう。

編集部編集部

リウマチはどのように治療するのですか?

三河 聡志先生三河先生

まずは問診をして、関節の腫れや痛みなどの診察をした後、症状確認と血液検査などをおこないます。そこでリウマチと診断された場合には、飲み薬、注射、リハビリテーション、装具療法を必要に応じておこないます。

編集部編集部

リウマチは治るのですか?

三河 聡志先生三河先生

近年ではリウマチの治療法が大きく進化し、痛みなどの症状がほとんど起こらない「寛解」の状態を目指せるようになりました。治療は「治す」というよりも、この寛解を目標におこなわれます。

編集部編集部

完治ではなく寛解を目指すのですね。

三河 聡志先生三河先生

そうです。寛解とは、簡単に言えば「自覚症状がない」「症状が表に出てこない」という状態のことです。この寛解を目指し、維持するためには、長く治療を継続しなければならないこともあります。

編集部編集部

そうなると、治療は生涯にわたって続くということですか?

三河 聡志先生三河先生

場合によってはそのような必要もありますし、たとえ治療を続けても、症状が進行すれば状態が悪化することも考えられるでしょう。その場合には治療薬を変更したり、組み合わせて治療をおこなったりすることもあります。

編集部編集部

状態が改善すれば治療は中断できるのですか?

三河 聡志先生三河先生

たしかに、中断することもありますが、一般的にはリウマチの治療は長期化することが多いとされています。しかし、現在では治療法が進化し、一人ひとりのライフスタイルに合わせて治療法を選べることが多いので、医師と相談の上、無理のない治療法を選択してください。

編集部編集部

リウマチを予防するにはどうしたらいいのですか?

三河 聡志先生三河先生

原因不明のため、完全に予防することは困難ですが、発症を早期発見し、適切な治療をおこなえば症状の進行を遅らせることはできます。そのため、関節痛やこわばりなどに気づいたら、早めに専門医に相談しましょう。

編集部編集部

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

三河 聡志先生三河先生

リウマチは早期発見と早期の治療介入が何よりも大切です。症状があるのに放置すると、関節破壊や機能障害が起こることもあり、一度そのような変化が起こると元の状態には戻りません。少しでも気になる症状があれば、早めに医療機関を受診しましょう。特に「関節が腫れてきた」「関節が痛む」「熱をもっている」などの症状がみられたらリウマチのサインかもしれないので要注意です。

※この記事はメディカルドックにて【リウマチの初期症状・前兆を医師が解説 関節・手足の違和感はすぐ受診を 早期発見が治療に効果的】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

この記事の監修医師