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「目のできもの」は手術が必要? 悪性・良性の腫瘍の治療方法や手術について医師が解説!

 公開日:2024/12/20

目の周りのできものは、種類によって治療法が大きく異なります。軽度のものは薬物療法や簡単な手術で対処できますが、悪性腫瘍の場合は早急な手術や追加治療が必要になるそうです。特に、再発や急激に大きくなるできものには、専門医による診断が欠かせません。今回は中村眼科の中村先生に、様々な目のできものの治療法と注意すべきポイントについて詳解説していただきました。

中村 裕

監修医師
中村 裕(中村眼科)

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1985年、慶應義塾大学医学部を卒業後、慶應義塾大学医学部眼科学教室に入局し、日野市立病院眼科医長や慶應義塾大学医学部眼科学教室助手、慶應義塾大学医学部眼科学教室チーフレジデントを歴任。後に同大学専任講師となり、腫瘍・外傷外来の責任者として勤務。1991年、東京都葛飾区新小岩に中村眼科を開院、院長となる。

編集部編集部

目のできものには、どんな治療法があるのですか?

中村 裕先生中村先生

できものの種類によって異なります。先ほどの「麦粒腫」の場合は、抗菌薬などの薬物療法が選択されます。ほかにも、「霰粒腫(さんりゅうしゅ)」は、内部に脂が溜まっているため、部分麻酔で切開して脂を取り除く手術を行うことがあります。

編集部編集部

手術が必要な場合もあるのですね?

中村 裕先生中村先生

そうですね。がんではなくても、切開して内容物を出したり、できもの自体を切除したりする場合は手術となります。しかし、見た目を綺麗にするのが主な目的なので、どうしても手術しなければいけないというわけではありません。

編集部編集部

悪性の場合はどうですか?

中村 裕先生中村先生

悪性の場合は、早急に手術で切除します。その後、例えば転移がある場合は化学療法や放射線療法を併用したり、皮膚を大きく切除した場合はまぶたの再建手術を行ったりします。また、眼球を摘出した場合には「義眼床」を作成し、義眼を挿入するという処置を行うこともあります。

編集部編集部

最後に、Medical DOC読者へのメッセージがあればお願いします。

中村 裕先生中村先生

目のできもので、最も多くみられるのが「ものもらい」です。感染症なので、基本的には心配はいらないのですが、「ものもらい」と診断されたとしても、急に大きくなったり、再発を繰り返したりしている場合などは、悪性腫瘍の可能性もあるので注意が必要です。がんだった場合、発見が遅れると転移してしまいますので、一度「ものもらい」と診断されていても、繰り返す場合などは腫瘍を専門としている眼科医院を受診することをお勧めします。目の腫瘍を専門としている医師・クリニックを探すのは大変かもしれませんが、「ものもらい」と診断され、切開したためにがん細胞が血管内に流出して全身に巡ってしまったケースも実際にあるのです。もちろん稀なケースではありますが、医師の診断で「絶対」ということはありませんので、医師・クリニック選びは慎重に行なっていただければと思います。

※この記事はメディカルドックにて【眼腫瘍・目の周りの「がん」を眼科医が解説 悪性が疑われるできものの症状や治療法とは?】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

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