今注目の「免疫療法」で花粉症は完治できる! 気になる免疫療法について医師が解説
毎年春になるとやって来る辛い花粉症。最近ではアレルギーを治す「免疫療法」という言葉もよく耳にすることが多くなってきました。免疫療法で辛い花粉症から解放されたいと思う人も多いようです。今回は注目の免疫療法について、気になる治療方法や仕組みなどを「水島耳鼻咽喉科」の水島先生にお聞きしました。
監修医師:
水島 豪太(水島耳鼻咽喉科 副院長)
日本大学医学部卒業、東京医科歯科大学耳鼻咽喉科入局。同大学付属病院や一般医院勤務後、カリフォルニア大学サンディエゴ校へ留学。2016年、AGAヘアクリニック開院とともに、「水島耳鼻咽喉科」の副院長に就任。最新の知見・技術と地域特性を組み合わせた医療に努めている。耳鼻咽喉科専門医。日本耳鼻咽喉科学会、日本めまい平衡医学会、日本遠隔医療学会、日本再生医療学会、国際毛髪抗加齢医学学会などの各会員。
編集部
花粉症に対する免疫療法について、詳しく教えてください。
水島先生
免疫療法は、アレルギーを根本から治していく治療法です。アレルゲンというアレルギーの原因となる物質を少しずつ体に入れていくことで、アレルゲンに慣らし、反応しないようにしていきます。
編集部
免疫療法の仕組みを詳しく教えてください。
水島先生
そもそも、花粉症が起きるのは体がスギやヒノキなどの花粉を体に有害な物質と勘違いして、免疫が過剰に反応してしまうからです。少しずつアレルゲンを取り入れることで、それらが体に有害な物質ではないことを認識させていきます。
編集部
アレルゲンを入れることで、アレルギー症状が出ることはないのですか?
水島先生
治療をはじめたての頃は体がアレルゲンに慣れていないため、症状が出る人もいらっしゃいます。ただし、アレルゲンを入れるのはごく少量ですし、1カ月くらいで症状は落ち着いてきます。
編集部
どのようにアレルゲンを取り入れていくのですか?
水島先生
具体的には、舌下免疫療法や皮下注射免疫療法という方法があります。皮下注射免疫療法は通院する必要がありますし、注射をするときに多少の痛みを伴います。そのため、安全性と簡便性を考慮して、最近では舌下免疫療法を受ける患者さんが増えています。
※この記事はMedical DOCにて【花粉症の治療法の種類を紹介、安全性と簡便性から「舌下免疫療法」がオススメか【来シーズンに備えよう!】】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。