神経ブロック注射の効果はどれくらい長持ちする? 打つときの痛みは?【医師解説】
神経ブロック注射の効果は個人差が大きく、1回で済む人もいれば、注射翌日から徐々に痛くなっていく人もいるなど、持続効果はさまざまだそうです。医療法人恒尚会兵田クリニックの兵田先生に詳しく聞きました。
監修医師:
兵田 暁(医療法人恒尚会兵田クリニック)
編集部
効果はすぐにわかるのですか? 注射自体の痛みも気になります。
兵田先生
注射をする際は、最初にチクっとした痛みや神経の支配領域に沿った放散痛が出ます。ただし、一時的なものなので、強い痛みが出ることはほとんどありません。また、効果は比較的すぐにわかると思います。薬剤を入れた後、しばらく安静にしていただくのですが、その安静時間が解除され、動き始めたときにはすでに痛みが和らいでいることが多いですね。
編集部
では、効果の持続時間はどうですか?
兵田先生
個人差がとても大きく、1回の注射で「痛みが全くなくなった!」という人もいらっしゃれば、「注射の翌日からまた徐々に痛くなってきた」という人まで様々です。個人差が出てしまう原因として、神経の圧迫の程度が人によって異なるというのが大きいのですが、使う薬剤やブロックの種類によっても変わってくると思います。
編集部
繰り返し注射すると、効かなくなりそうで心配です。
兵田先生
神経ブロック注射を受ける人の病状や注射の種類によって変わりますが、基本的には繰り返し注射しても大きな問題はありません。また、神経ブロック注射で痛みが和らいでいる間に運動をおこなうことで、徐々に注射の頻度が少なくて済むようになる人もたくさんいらっしゃいます。しかし、残念ながらそうでないケースもあります。基本的に、神経ブロック注射の効果は種類によっては永続的ではないので、内服治療をと併用したり、運動療法やリハビリテーションなどと組み合わせたりして、それでも痛みに悩まされているケースでは、手術も検討されます。
※この記事はMedical DOCにて【「神経ブロック注射」の効果の持続期間を医師が解説 繰り返し注射しても大丈夫?】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。