年1回の健康診断だけだと「高血圧」を見逃すリスクあり! 定期的に血圧を測るべき理由とは
年1回の健康診断だけだと「高血圧」を見逃すリスクがあることをご存じですか? 定期的に血圧を測るべき理由についても「福本医院」の福本先生に解説していただきました。
監修医師:
福本 淳(福本医院)
編集部
その一方で、「健診結果だけで様子を見よう」という人もいますよね?
福本先生
はい。ですが、仮に健康診断が1年おきだとして、問われるのはその間の血圧です。1年の間に上回っている人もいらっしゃれば、下回っている人もいらっしゃるはずで、その区別が医師には追いきれません。
編集部
知らないうちに高血圧ラインをオーバーしている可能性もありそうですね。
福本先生
そうですね。ただし、高血圧ラインをオーバーしたからといって、突然何かが起こるわけではありません。血圧が「高め」であることも、純然たるリスクです。なおかつ、「高め」である頻度も問われます。その意味で、「健診結果だけで様子を見る」のは不確実です。
編集部
健康診断の結果は「お墨付き」を与えてくれないということですか?
福本先生
はい。断片的な情報が記載されているだけに過ぎません。「健康診断の数値を一喜一憂することに意味はない」と言われているのも、そのためでしょう。やはり、健康診断の間の1年を見ていただきたいです。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
福本先生
「ベースになる血圧」が高いと血管はボロボロになり、最高血圧の瞬間に血管が破けやすくなったり、詰まりやすくなったりしてしまいます。脳や肺、心臓、消化器などの各臓器には毛細血管が張り巡らされているわけですから、いつ、どんな病気を引き起こすかわかりません。そのリスクを、次の健康診断までの1年間“様子見”しているのは、運任せのような気がします。ぜひ、血管が破けてしまう前に、毎日の調子を追っておきましょう。
※この記事はMedical DOCにて【高血圧による受診の判断は、そのときの数値よりも普段の様子を! そのために欠かせないのが「自己測定」という結論】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。