血圧計の選び方を医師の視点から解説! 自分で血圧を測るときの注意点もご紹介
医学的に見た血圧計の選び方や自分で血圧を測るときの注意点を、「福本医院」の福本先生に解説していただきました。
監修医師:
福本 淳(福本医院)
編集部
そこで本題です。高血圧とされる数値が出てから受診すべきでしょうか?
福本先生
それだと、すでに高血圧になってしまっていますよね。ご相談だけであれば、血圧の数値にかかわらず、いつでもいらしてください。そして、将来的な予防や自宅での計測が必要なのかどうかを話し合いましょう。もちろん、「今までどおりの生活で問題ありません」となる場合もあります。
編集部
とはいえ、「そろそろ、血圧対策をはじめてみようかな」というきっかけが知りたいです。
福本先生
血圧を測る機会がないと、なかなかその気になれないと思います。その意味で、やはり企業健診や特定健診の結果が身近なきっかけになるのでしょう。また、血圧計は病院や役所などにも設置されていますので、見かけたら計測してみてください。とにかく血圧測定の機会を増やさないと、なかなか意識できないと思います。
編集部
血圧計を自分で買うのも手ですか?
福本先生
もし、ご自身で購入されるとしたら、標準的な「腕に通すタイプ」を推奨します。指先で計るタイプの場合、指先が心臓より高い位置にあると低く出ますし、低い位置なら高く出ます。その点、上腕部は心臓の位置とほぼ同じ高さですから、正確に測定できるのです。また、最近では、アプリと連動できる血圧計も登場しているようです。
編集部
少なくとも、正常なうちに計測していれば対策もできますよね。
福本先生
はい。そして、血圧のカーブが上がりはじめたら、早めにご相談しにきてください。診療所で計る血圧だけを断片的に診ても、そこまでの経過がわからないので、日々の計測結果をグラフに落とし込んでいただければ医師としても助かります。何が言いたいのかというと、ご家庭での生のデータ自体が貴重な判断材料になるということです。
※この記事はMedical DOCにて【高血圧による受診の判断は、そのときの数値よりも普段の様子を! そのために欠かせないのが「自己測定」という結論】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。