「大腸ポリープ」を放置してもがんにはならない? どうしたら気づける?【医師監修】
「大腸ポリープ」は、放置するとどうなるかご存じですか? 今回は、大腸ポリープの症状や気づく方法について「おうえケアとわクリニック」の麻植先生に解説していただきました。
監修医師:
麻植 一孝(おうえケアとわクリニック)
編集部
そもそも大腸ポリープとはなんですか?
麻植先生
大腸ポリープとは、大腸の表面(粘膜層)の一部がイボのように隆起したものを指します。腫瘍性のものとそうでないもの(非腫瘍性)とに分けられ、さらに腫瘍性のものは悪性(がん)と良性(腺腫)、非腫瘍性のものは炎症性、過形成性、過誤腫性、その他に分類されます。
編集部
大腸ポリープは、放置したらがんになってしまうのでしょうか?
麻植先生
大腸ポリープのうち、がんになってしまう可能性があるものは良性の腺腫です。腺腫が悪性化してがんになる場合と、腺腫の状態を経ずに一気にがんになる場合もあります。
編集部
ポリープができるとどんな症状がみられるのでしょうか?
麻植先生
自覚症状を伴う場合としては、肛門周囲にポリープができると血便や黒っぽい便が出ることがあります。また、かなりまれな例として肛門周囲に大きなポリープができると、腸管を塞いで腸閉塞を起こしたり、肛門からポリープが出てしまったりすることもあります。
編集部
どうしたら大腸ポリープがあることに気付けますか?
麻植先生
大腸ポリープは無症状であることも多いため、定期的に検診を受けることが重要です。大腸がんは遺伝による影響も強いことから、家族内に大腸ポリープや大腸がんを発症した方がいる場合には早めに検診を受けた方が良いでしょう。そうでない場合でも、30歳くらいから5年に一回は検診を受けるようにしてください。
※この記事はMedical DOCにて【大腸ポリープの切除は日帰りで受けられる。手術の流れはどうなっているの?】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。