“依存度が高い人”はもしかすると「双極性障害」かも!? 原因や合併症を医師が解説
「双極性障害」の原因や合併症はご存じですか? 今回は「Baseクリニック赤坂」の吉岡先生に解説していただきました。
監修医師:
吉岡 鉱平(Baseクリニック赤坂)
編集部
まず、双極性障害について教えてください。
吉岡先生
双極性障害は、うつ病と同じ気分障害に分類されますが、うつ病とは似て非なる病気です。うつ病は「うつ状態」だけが生じる一方、双極性障害はうつ状態と気分が高揚する「躁状態」または「軽躁状態」を周期的に繰り返すのが特徴です。一般的には「躁うつ病」と言われることもあります。
編集部
双極性障害の原因はなんでしょうか?
吉岡先生
現時点では、いくつかの原因があるとされていますが、遺伝的要素が強いとされています。また、養育環境や社会的ストレス、睡眠などとの関係も報告されています。ほかにも双極性障害の人は、うつ病の患者さんと比べて、脳の「前頭葉」を呼ばれる部分の一部が痩せている(萎縮)ことなどが指摘されていますが、そのメカニズムについては、今のところよくわかっていません。
編集部
双極性障害には、合併症も多いと聞きました。
吉岡先生
そうですね。双極性障害では不安障害や依存症など、ほかの精神疾患を併存することが多いと言われています。併存疾患の症状が強い場合、双極性障害の診断が遅れたり、治療方針が決まりにくかったりすることもあります。実際、「不安障害や依存症などを訴えて受診してきた人が、じつはベースに双極性障害があった」というケースも多いですね。
※この記事はMedical DOCにて【「双極性障害」を医師が徹底解説 診断基準や症状、うつ病との違いは?】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。