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“がん”の可能性もある血尿の特徴とは 「血尿を引き起こす疾患」について医師が解説

 公開日:2024/07/31
「濃い赤色」は要注意!

尿の血液が混ざる「血尿」。血液が混ざるということは、どこからか出血が起こっていることになりますが、どのような疾患によって血尿が起こるのかご存知でしょうか。今回はさゆりクリニックの藤谷先生に「血尿を引き起こす疾患」について、取材しました。

※この記事はMedical DOCにて【血尿を伴う病気を泌尿器科医が解説 尿路結石・膀胱炎・膀胱がん以外にどんな疾患が起こりうる?】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

藤谷 桜子

監修医師
藤谷 桜子(さゆりクリニック)

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福岡大学医学部医学科を卒業後、広島赤十字・原爆病院にて研修。広島大学病院泌尿器科、市立三次中央病院、中電病院に勤務したのち、2022年10月にさゆりクリニック院長に就任。現在同院にて常勤勤務している。日本泌尿器科学会、日本女性骨盤底医学会所属。日本泌尿器科学会専門医、難病指定医。

編集部編集部

血尿が出る病気には、どのようなものがあるのですか?

藤谷 桜子先生藤谷先生

たとえば、次のようなものがあります。
・尿路結石
・膀胱炎
・膀胱がん
・腎盂腎炎(じんうじんえん)
・慢性腎炎
・急性糸球体腎炎
・腎不全
・前立腺がん

編集部編集部

尿の色によって、疾患に見当をつけることはできるのですか?

藤谷 桜子先生藤谷先生

だいたいの見当はつけることができます。たとえば、赤茶色や黒っぽい尿が出た場合には腎臓からの出血が疑われますから、「腎臓にがんができている」といった可能性が考えられます。また、結石が大きくなって出血している場合もあります。

編集部編集部

ほかに、尿の色からどのような疾患が疑われますか?

藤谷 桜子先生藤谷先生

鮮やかなピンク色の場合には、膀胱や尿道からの出血が疑われます。ただし、膀胱からの出血でも排泄までに時間がかかれば黒くなることもあるので、一概には言い切れません。

編集部編集部

特に危険性の高い血尿は?

藤谷 桜子先生藤谷先生

特に気をつけたいのは、濃い赤色をした尿です。悪性腫瘍が隠れている可能性があるので、早めに医師の診察を受けることをお勧めします。

編集部編集部

そのほかに気をつけたい血尿はありますか?

藤谷 桜子先生藤谷先生

膀胱炎、前立腺炎、腎盂腎炎などの感染症による血尿は、しっかり治療を行わないと繰り返す可能性があります。特に膀胱炎や腎盂腎炎は女性に多いので、血尿が出たらまずはクリニックを受診してください。

編集部編集部

男性に多い疾患もあるのですか?

藤谷 桜子先生藤谷先生

男性の場合は、尿路結石に注意が必要です。尿路結石は尿路に石のような硬い塊ができる疾患で、女性に比べて男性に多く発症します。放置すると腎機能が弱まったり、腎盂腎炎が起きたりする可能性があります。

この記事の監修医師

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