消化器がんの初期症状・前兆はご存じですか? 「大腸がん」や「胃がん」の症状も医師が解説!
大腸がんや胃がんなどの消化器がんには、初期症状がほとんどないことをご存じですか? 今回は、消化器がんのサインや前兆について「浜野胃腸科外科医院」の浜野先生に解説していただきました。
監修医師:
浜野 徹也(浜野胃腸科外科医院)
編集部
胃がんや大腸がんは初期症状がなく、「気づいたときにはすでに進行していた」という話も聞きます。
浜野先生
確かに、胃がんや大腸がんには明らかな初期症状がないので、見逃されやすいという傾向があります。逆に、何らかの症状が出ているということは、すでにがんが進行している可能性が高くなります。
編集部
できるだけ早く、がんに気づくためにはどんな症状に注意したら良いでしょうか?
浜野先生
まず胃がんでは、胃の痛み、不快感、吐き気、胸やけ、食欲不振などが起こります。ただし、これらの症状は、逆流性食道炎や胃潰瘍の場合にも見られるため、見逃されやすいのです。
編集部
確かに、どれもよくある症状です。
浜野先生
胃がんの症状のなかで特に注意してほしいのが、貧血、黒色便です。それから、食事がつかえる、体重が減るという症状も要注意ですね。
編集部
次に、大腸がんについてはどんなことに気をつけたら良いでしょうか?
浜野先生
血便、下血、体重が減る、お腹が張る、腹痛などが、大腸がんの代表的な症状です。それから、以前は便の調子が良かった人が、便が細い、残便感がある、下痢と便秘を繰り返すようになったら注意してください。
編集部
痔がある人は要注意と聞きますが、本当ですか?
浜野先生
たとえば血便が出たときなど、「痔かと思っていたら、実は大腸がんだった」ということも少なくありません。そのため、自己判断で痔だと思い込まず、正しい診断が必要になります。