医師が教える「高血圧」を防ぐために取り入れたい生活習慣 定期的な○○が効果的?
「高血圧は万病の元である」と言われていますが、日常の小さな努力の積み重ねで予防することも可能です。今回は、高血圧を予防するための生活習慣について「松井クリニック」の松井先生に解説していただきました。
監修医師:
松井 さおり(松井クリニック)
編集部
日常的に高血圧を予防するためにはどうすればいいでしょうか?
松井先生
最も気をつけてほしいことが「肥満」です。肥満の人は、食事の際に過食気味で、塩分も過剰に摂取しています。また、肥満になると脂肪細胞から様々な物質が分泌され、それが自律神経やホルモンの働きを乱してしまいます。それによって塩分が必要以上に血管に止まるようになり、高血圧を招いてしまうのです。
編集部
肥満以外には、どのようなことに気をつければいいでしょうか?
松井先生
運動不足や過度な長時間労働、睡眠不足なども高血圧を引き起こす可能性があります。また、ストレスがあると交感神経が過剰に優位になり、血管が収縮して血圧が上がります。この状態が続くと慢性的に高血圧になりますから、ストレスをためないことも大切です。
編集部
あらためて、高血圧についてどのように向き合えばいいのか教えてください。
松井先生
高血圧にならないためにも、ぜひ家庭で血圧を測る習慣をつけましょう。とはいえ、毎日測るのは難しいと思うので、例えば「毎月1日に測定する」など、決まった日に測定するよう習慣化するのがベターです。測定する際は、朝起きて1時間以内、トイレを済ませてから食前におこないましょう。体調などによって血圧の値は変動するので、多少の増減は気にしなくても大丈夫ですが、上の値が140、下の値が90を超えたら要注意です。この数値を超えるようなら、3日程度連続で測ってみてください。そして、平均値が先ほどの数値を超えるようなら、かかりつけの医師に相談してみましょう。高血圧は知らないうちに進行し、健康を蝕むので、早めに兆候を見つけて対策を講じましょう。
編集部まとめ
定期的に血圧を測って、できるだけ早めに高血圧の対策をするのが重要とのことでした。ライフスタイルから見直して、高血圧になりにくい習慣を身につけるのがよさそうですね。