「高血圧」を予防する食生活を医師が解説! 血圧を下げる食べ物・飲み物とは?
高血圧は食べ物や飲み物に気を遣うだけでも改善できるそうです。今回は、高血圧予防に効果的な食生活について「松井クリニック」の松井先生に解説していただきました。
監修医師:
松井 さおり(松井クリニック)
編集部
高血圧にならないために注意すべき点を教えてください。
松井先生
まず意識してほしいのが、「食塩の摂取量を制限すること」です。実際、食塩摂取量が少ない地域の人を調べてみると、高血圧の人は非常に少ないことがわかっています。本来なら加齢に伴い血圧も上昇していくのですが、そうした上昇もほとんどありません。
編集部
1日の食塩摂取量は、どれくらいが妥当なのでしょうか?
松井先生
編集部
すると、男女ともに1日約3~5g、食塩を減らさなければならないということですね。
松井先生
そういうことになります。また、食塩の量を減らすことだけでなく、加工食品のとりすぎにも気をつけていただきたいです。なぜなら、加工食品には多くの塩分が含まれているからです。そのため、加工食品をよく食べている人は、知らず知らずのうちに塩分を過剰に摂取しがちということになります。
編集部
血圧を下げる食べ物や飲み物というのはあるのでしょうか?
松井先生
積極的に摂取してほしいのは「食物繊維」です。食物繊維にはナトリウム(食塩)を体外へ排出する働きがあります。普段のご飯を雑穀ご飯に変えてみたり、おかずに海藻やキノコ類、根菜類を多く使ったりするといいでしょう。ほかにも、野菜や果物を多くとることも高血圧の改善に役立ちます。野菜や果物には「カリウム」が多く含まれており、食物繊維と同様に体内の余分なナトリウムを体外へ排出してくれます。とくに、手軽に食べられるバナナは栄養食としても役立つのでおすすめです。
編集部
飲み物について知っておいた方がいいことはありますか?
松井先生
前提として、高血圧の人はしっかり水分を補給することが大事です。水分不足になると血流が悪くなって、ますます高血圧が悪化したり、動脈硬化を招いたりするからです。硬水のミネラルウォーターにはマグネシウムやカリウムなど、塩分の排出する役割がある「ミネラル」が多く含まれているのでいいでしょう。
編集部まとめ
高血圧の予防には、塩分の摂取量を制限するのが第一とのことでした。ほかにも、食物繊維やカリウムを意識的に摂ることで高血圧は改善できます。ぜひ、食生活から見直してみてくださいね。