「高血圧」の原因はご存じですか? 放置することによるリスクも医師が解説!
日本人の3人に1人がかかっている「高血圧」。放置すると様々な疾患につながる怖い国民病です。今回は、そんな高血圧の原因や放置するリスクについて「松井クリニック」の松井先生に解説していただきました。
監修医師:
松井 さおり(松井クリニック)
編集部
まず、高血圧の原因について教えてください。
松井先生
そもそも、高血圧は医学的に2種類あると考えられています。1つは、何らかの疾患や薬剤の副作用が原因で起こる「二次性高血圧」、もう1つは原因のはっきりしない「本態性高血圧」です。日本人の高血圧のうち、85~90%は本態性高血圧と言われています。
編集部
なぜ、本態性高血圧になるのですか?
松井先生
原因は様々です。もともと高血圧になりやすい体質ということもあるでしょうし、肥満、食塩のとりすぎ、過度の飲酒、喫煙、運動不足、ストレスなどが原因となって高血圧を招いていることもあります。
編集部
二次性高血圧の場合は原因がはっきりしているので、治療は可能なのですか?
松井先生
そうですね。多くの場合、原因を取り除けば高血圧を解消することができます。
編集部
高血圧を放置しておくと、どのようなリスクがあるのですか?
松井先生
高血圧の状態が長く続くと、血管は次第に厚く、硬くなってきます。その結果、動脈硬化に至ることがあります。それにより、脳出血、脳梗塞、大動脈瘤、腎硬化症、心筋梗塞、眼底出血などを引き起こす危険があります。また、心臓に高い負荷がかかることによって心臓が肥大し、心不全になることもあります。
編集部
なるほど。やはり、高血圧を放置しておくのは危険なのですね。
松井先生
はい。日本人の高血圧患者数は約4300万人と予想されており、「3人に1人が高血圧」ということになります。食生活の欧米化や人口の高齢化に伴い、今後も高血圧の患者数は増加すると予想されています。そのため、日常生活から気をつけて、高血圧にならないようなライフスタイルを習慣化することが大切です。
編集部まとめ
高血圧は放置すると動脈硬化を引き起こし、それによって脳梗塞や心筋梗塞、腎硬化症などの重大な疾患につながるとのことでした。多くの人がかかっているので、決して他人事ではありません。予防するためにもライフスタイルを見直していきましょう。