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「高血圧」を予防する食生活を医師が解説! 血圧を下げる食べ物・飲み物とは?

 更新日:2023/12/01

高血圧は食べ物や飲み物に気を遣うだけでも改善できるそうです。今回は、高血圧予防に効果的な食生活について「松井クリニック」の松井先生に解説していただきました。

松井 さおり

監修医師
松井 さおり(松井クリニック)

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島根医科大学(現・島根大学医学部)卒業。いくつかの病院の循環器科で勤務した後の2011年、静岡県浜松市に「松井クリニック」を開院。「地域の人々のホームドクターとして、健康増進に貢献する」をモットーに掲げている。日本内科学会認定専門医、日本循環器学会認定循環器専門医、日本医師会認定産業医。

編集部編集部

高血圧にならないために注意すべき点を教えてください。

松井 さおり先生松井先生

まず意識してほしいのが、「食塩の摂取量を制限すること」です。実際、食塩摂取量が少ない地域の人を調べてみると、高血圧の人は非常に少ないことがわかっています。本来なら加齢に伴い血圧も上昇していくのですが、そうした上昇もほとんどありません。

編集部編集部

1日の食塩摂取量は、どれくらいが妥当なのでしょうか?

松井 さおり先生松井先生

食塩摂取の目標は、「日本人の食事摂取基準」によると、成人男性で7.5g未満、成人女性で6.5g未満とされています。また、日本高血圧学会では、1日6g未満を推奨しています。しかし、実際の摂取量は目標よりも多く、令和元年に厚生労働省が取りまとめた「国民健康・栄養調査報告」によると、食塩摂取量の平均値は10.1gであり、男性10.9g、女性9.3g であることがわかっています。

編集部編集部

すると、男女ともに1日約3~5g、食塩を減らさなければならないということですね。

松井 さおり先生松井先生

そういうことになります。また、食塩の量を減らすことだけでなく、加工食品のとりすぎにも気をつけていただきたいです。なぜなら、加工食品には多くの塩分が含まれているからです。そのため、加工食品をよく食べている人は、知らず知らずのうちに塩分を過剰に摂取しがちということになります。

編集部編集部

血圧を下げる食べ物や飲み物というのはあるのでしょうか?

松井 さおり先生松井先生

積極的に摂取してほしいのは「食物繊維」です。食物繊維にはナトリウム(食塩)を体外へ排出する働きがあります。普段のご飯を雑穀ご飯に変えてみたり、おかずに海藻やキノコ類、根菜類を多く使ったりするといいでしょう。ほかにも、野菜や果物を多くとることも高血圧の改善に役立ちます。野菜や果物には「カリウム」が多く含まれており、食物繊維と同様に体内の余分なナトリウムを体外へ排出してくれます。とくに、手軽に食べられるバナナは栄養食としても役立つのでおすすめです。

編集部編集部

飲み物について知っておいた方がいいことはありますか?

松井 さおり先生松井先生

前提として、高血圧の人はしっかり水分を補給することが大事です。水分不足になると血流が悪くなって、ますます高血圧が悪化したり、動脈硬化を招いたりするからです。硬水のミネラルウォーターにはマグネシウムやカリウムなど、塩分の排出する役割がある「ミネラル」が多く含まれているのでいいでしょう。

編集部まとめ

高血圧の予防には、塩分の摂取量を制限するのが第一とのことでした。ほかにも、食物繊維やカリウムを意識的に摂ることで高血圧は改善できます。ぜひ、食生活から見直してみてくださいね。

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