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高血圧は症状がなくても要注意? 「血圧測定」で指摘された時の対処法を医師が解説!

 公開日:2026/02/12
高血圧は症状がなくても要注意? 「血圧測定」で指摘された時の対処法を医師が解説!

血圧を測る時間はいつがベストなのかご存じですか?メディカルドック監修医が血圧の正常値や異常値、気を付けたい病気などを解説します。

※この記事はメディカルドックにて『「血圧を測る時間」はいつがベストかご存じですか?測定時の注意点も医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

小鷹 悠二

監修医師
小鷹 悠二(おだかクリニック)

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福島県立医科大学医学部卒業 / 専門は循環器内科 / 2009/4月~2013/3月 宮城厚生協会坂総合病院 / 2013/4月~2017/3月 東北大学病院循環器内科・同大学院 医員 / 2017/4月~2018/5月 仙台オープン病院 循環器内科医長 / 2018/5月~ おだかクリニック 副院長 / 診療所での外来業務に加え、産業医、学校医としての業務も行っている。

血圧とは?

血圧とは、心臓がポンプのように全身へ血液を送り出す際に、その血液が血管の壁にかける圧力のことです。血圧には、心臓が縮んで血液を勢いよく送り出したときの最も高い圧力「上の血圧(収縮期血圧)」と、心臓が広がり、血液を取り込んで休んでいるときの最も低い圧力「下の血圧(拡張期血圧)」の2種類があります。
血圧が高すぎる状態が長く続くと、血管の壁が常に張り詰めて、次第に厚く硬くなる「動脈硬化」という状態になります。動脈硬化は、脳出血や心筋梗塞など、さまざまな病気の原因となるため注意が必要です。
自分の血圧を正しく知り、適切な状態に保つことが健康維持にはとても大切です。

健康診断の「血圧測定」の見方と再検査が必要な「血圧測定」に関する数値・結果

ここまでは診断されたときの原因と対処法を紹介しました。再検査・精密検査を受診した方が良い結果がいくつかあります。以下のような診断結果の場合にはすぐに病院に受診しましょう。

健康診断の「血圧測定」の基準値と結果の見方

健康診断で測る血圧では、一般的に「上の血圧(収縮期血圧)」が140mmHg以上、または「下の血圧(拡張期血圧)」が90mmHg以上の場合に「高血圧」と診断されます。
血圧の値によって、状態は次のように分類されます。
• 正常血圧:上の血圧が120mmHg未満、かつ下の血圧が80mmHg未満
• 正常高値血圧:上の血圧が120~129mmHg、かつ下の血圧が80mmHg未満
• 高値血圧:上の血圧が130~139mmHg、かつ/または下の血圧が80~89mmHg
• Ⅰ度高血圧:上の血圧が140~159mmHg、かつ/または下の血圧が90~99mmHg
• Ⅱ度高血圧:上の血圧が160~179mmHg、かつ/または下の血圧が100~109mmHg
• Ⅲ度高血圧:上の血圧が180mmHg以上、かつ/または下の血圧が110mmHg以上

健康診断の「血圧測定」の異常値・再検査基準と内容

高血圧は、ほとんどの場合症状がなく、自分では気づきにくいことが多いです。そのため、「症状がないから大丈夫」と放置してしまうと大変危険です。血圧が高い状態が長く続くと、血管の壁が硬く厚くなる「動脈硬化」が進んでしまいます。動脈硬化は、心臓病(心筋梗塞など)や脳卒中、腎臓病といった重大な病気の原因となるため注意が必要です。
もし健康診断で血圧が高いと指摘されたら、まずは自宅で習慣的に血圧測定をすることをお勧めします。一度の測定で一喜一憂せず、継続して測定することが大切です。それでも血圧が高い状態が続く場合は、医療機関を受診して医師に相談し、自分に合った治療計画を立てることが大切です。治療には、塩分を控える、適度な運動をする、禁煙・節酒をするなど、生活習慣を見直すことが基本となります。

健康診断の「血圧」の異常で気をつけたい病気・疾患

ここではメディカルドック監修医が、「血圧」に関する症状が特徴の病気を紹介します。どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。

脳卒中

高血圧によって動脈硬化が進行することで、脳の血管が詰まる脳梗塞や、血管が破れて出血を起こしてしまう脳出血といった、脳の血管の病気である脳卒中を起こす危険が高まります。
これらの病気では、突然片側の手足が動かせなくない、うまくしゃべれないといった麻痺症状、強い頭痛などが出現することがあります。
麻痺症状が後遺症として残ることも多く、重症な場合は命にかかわることもある危険な病気です。

心筋梗塞

心筋梗塞は、心臓の筋肉に酸素や栄養を送る大切な血管(冠動脈)が、血のかたまり(血栓)によって完全に詰まってしまう病気です。これにより、血液が届かなくなった心臓の筋肉の一部が死んでしまい、心臓に大きな負担が罹る状態となります。
主な原因は、高血圧などの生活習慣病に伴って血管が硬く狭くなる「動脈硬化」で、進行すると血管に傷ができて血栓ができやすくなります。
広い範囲の心臓の筋肉に障害がおこった場合や、治療が遅れてしまった際には死に至る可能性も高い、非常に危険な病気です。

慢性腎臓病

高血圧などの生活習慣病によって、腎臓に負担がかかることで、腎臓の機能が低下する慢性腎臓病を発症しやすくなります。腎臓の機能が低下することで老廃物がうまく排出できなくなり、体の代謝にも大きな障害が出ることがあります。

健康診断等で「血圧」を指摘された時の正しい対処法・改善法は?

最初に取り組むべき対策は、生活習慣を見直すことです。
塩分制限: 1日の塩分摂取量を6g未満に減らしましょう。
適度な運動: 毎日30分程度のウォーキングや軽いジョギングなど、有酸素運動を心がけましょう。
適正体重の維持: 肥満は血圧を上げる大きな原因です。BMI(体重kg ÷ 身長m ÷ 身長m)が25未満を目指しましょう。
節酒・禁煙: お酒は控えめにし、タバコはきっぱりやめましょう。
バランスの良い食事: 野菜や果物、魚などをバランス良く食べ、飽和脂肪酸やコレステロールは控えめにしましょう。
十分な睡眠とストレス管理: 毎日同じ時間に寝起きし、質の良い睡眠をとり、ストレスを上手に発散しましょう。
寒暖差対策: 特に冬場は、暖かい場所から急に寒い場所へ移動する際に血圧が上がりやすいため、室内の温度差を少なくするなど、体を冷やさない工夫をしましょう。

もし薬での治療が必要になった場合でも、自己判断で薬を中止したり、量を調節したりするのは危険です。医師と相談しながら、治療を継続することが、心臓や血管を守るために最も重要です。

「血圧を測る時間」についてよくある質問

ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「血圧を測る時間」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。

時間帯によって血圧が高くなることはあるのでしょうか?

小鷹 悠二小鷹 悠二 医師

忙しいときや興奮しているような状態では血圧が高めに出ます。例えば、仕事や家事などで忙しくしている間などに測定すると高めになることが多いです。測定する場合には、前述のようにできるだけリラックスした状態で、同じような条件で測定することが大切です。

病院で血圧を測ると高くなりやすいのですが自宅で血圧を測ったほうがよいですか?

小鷹 悠二小鷹 悠二 医師

病院や健診では血圧が高くても、自宅では血圧が正常であることも良くあります。
これは白衣性高血圧と呼ばれ、緊張しやすい方などではよく見られます。このような場合、ご自宅でリラックスした状態で測る「家庭血圧」は、日頃の血圧の状態を正確に把握するために非常に大切です。特に、高血圧の診断や薬の効き目を評価する際には、家庭血圧の測定結果が優先されるべきだと考えられています。そのため、健診や病院受診時に血圧が高い、と指摘された際には、まず自宅で毎日決まった時間(起床時と就寝直前)に家庭血圧を測定することが非常に重要です。その記録を医師に見せることで、早期の診断や適切な治療方針を立てることができます。

自宅で血圧を測るときは毎日同じ時間に計測すべきですか?

小鷹 悠二小鷹 悠二 医師

ご自宅で血圧を測る「家庭血圧」では、毎日決まった時間に測定することが非常に大切です。これにより、一時的な体調や環境による血圧の変動に惑わされず、日頃の血圧がどのように変化しているかを正確に把握しやすくなります。理想的な測定時間は次の通りです。
• 朝: 起床後1時間以内に排尿を済ませ、朝の薬を飲む前や食事の前に測りましょう。
• 夜: 就寝前に測りましょう。
この記録は、医師が患者さんに合った治療方針を考える上で、とても役立つ情報となります。

まとめ 「血圧を測る時間」は朝と夜

血圧の測定は、高血圧の診断をする、適切な治療を行う上で非常に重要です。健診などで血圧が高いとされた際には、まず自宅で朝の起床時と就寝直前の血圧を習慣的に測るようにしましょう。自宅血圧が高い場合には、医師と相談して適切な診断と治療を受ける必要があります。高血圧は自覚症状が全くないことが多いため、放置せずに対応することが健康を守るうえでとても大切です。

「血圧」の異常で考えられる病気

「血圧」から医師が考えられる病気は6個ほどあります。各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

循環器系の病気

脳神経系の病気

  • 脳卒中(脳梗塞、脳出血など)

高血圧は動脈硬化を引き起こすことで多くの臓器に影響を与え、さまざまな病気の原因となるため注意が必要です。

「血圧」と関連する症状・関連する症状

「血圧」と関連している、似ている症状は3個ほどあります。各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

関連する病気

基本的には、血圧が高くても症状がないことが圧倒的に多いです。それでも極端な高血圧では、上記のような症状も出現することがありますが、血圧と関連なく出現しうる症状のため、それだけで診断することはできません。

この記事の監修医師

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