【闘病】なんで私が『子宮頸がん』に? 「4回も検査して何もなかったのに…」

不正出血が続き、近隣の婦人科で4回もの細胞診を受けても異常なしと診断されていたふみかさん(仮称)。市民病院での組織検査の結果、子宮頸がんが判明しました。「なぜ4回も検査してわからなかったのか」という不信感とショックに襲われながら、広汎子宮全摘出術とCCRT療法の治療に臨みます。手術前は鎮痛剤も効かないほどの激しい痛みに苦しみましたが、入院中に同じ病気の仲間との交流を心の支えにしたふみかさんの軌跡を紹介します。
※本記事は、個人の感想・体験に基づいた内容となっています。2021年9月取材。
目次 -INDEX-

体験者プロフィール:
ふみかさん(仮称)
埼玉県在住、1984年生まれ。夫と2人の息子と4人暮らし。診断時の職業は、飲食店従業員。不正出血があり、家の近くの婦人科を受診。4カ月にわたり計4回検査をするも、異常なしとの結果。その後、違う病院で検査したところ「子宮頸がん」と診断される。入院、手術、抗がん剤治療を経て、現在は転移もなく、仕事にも復帰し、日常生活を送れている。

記事監修医師:
楯 直晃(リアラクリニック 院長)
※先生は記事を監修した医師であり、闘病者の担当医ではありません。
セカンドオピニオンで判明したがん

編集部
病気がわかったきっかけを教えてください。
ふみかさん
はじめにおかしいと思ったのは、不正出血が続いたときでした。近所の婦人科に行き、子宮頸がんの細胞診(子宮の入り口を専用のブラシで擦って細胞を採り、異常な細胞の有無を顕微鏡で調べる検査)を行いましたが、結果はとくに何もなかったんです。それでも不正出血は続き、約4カ月間、計4回検査をしました。毎回結果は何も出ないのに、不正出血は続いたんです。さすがにおかしいと思い、紹介してもらった市民病院で組織検査(子宮の入り口を一部けずりとり、細胞の集まりである組織を顕微鏡で調べる)をしてもらったところ、子宮頸がんという診断を受けました。その病院では、検査はしてもらえましたが、治療については対応していなかったため、すぐに都内の大学病院を紹介され、入院することになりました。
編集部
病気が判明したときの心境を聞かせてもらえますか?
ふみかさん
「4回も検査して何でもなかったのに、なんで?」と思いました。あと、正直、がんだとは思っていませんでした。結果は1人で聞きに行ったのですが「ほぼ(子宮頚)がんで決定です」と言われ、何にも考えられなくなってしまいました。真っすぐ家に帰る気にもなれず、近所に住む親友の家に立ち寄り、病気のことを話してちょっと泣いてしまいました。
入院中は同じ病気の人たちが支え

編集部
入院はすぐに決まったのですか?
ふみかさん
そうですね。すぐにCTとMRIで検査をし、がんが見つかったため、さまざまな治療法を提示されたなかで、医師と相談の上、約1カ月後に広汎子宮全摘出術をすること、CCRT療法という、抗がん剤と放射線を同時に使う治療を行うことが決まりました。子宮、卵管、卵巣、膣の一部や子宮周辺の組織のほか、骨盤内のリンパ節も含む広い範囲を切除しました。手術と治療に2カ月ほどかかりましたね。
編集部
入院前や入院中の体調について教えてください。
ふみかさん
治療前は、結構がんが進んでしまっていて、左足の付け根部分に痛みを感じ続けていたのがつらかったです。鎮痛剤を飲んでも眠れないくらいの痛みでした。手術したら痛みは消えると聞いて、早く手術したかったです。入院中は痛みにすぐに対応していただけたのでとてもありがたかったです。抗がん剤の副作用としては、吐き気やめまい、食欲不振、軽い脱毛などがありました。
編集部
入院、治療中の心の支えになったものはありますか?
ふみかさん
病棟に食堂があって、食事は部屋で食べても食堂で食べてもよかったのですが、そこに行くと、同じ病気の人や先輩たちがたくさんいて、お喋りしたり、アドバイスを聞けたり、すごく励みになりました。
≪↓ 後編へ続く ↓≫
※この記事はメディカルドックにて『【闘病】セカンドオピニオンで発覚した子宮頸がん。止まらなかった不正出血』と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
なお、メディカルドックでは病気の認知拡大や定期検診の重要性を伝えるため、闘病者の方の声を募集しております。皆さまからのご応募お待ちしております。
→(後編)【闘病】違和感があったらすぐ病院へ、セカンドオピニオンの検討も



