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【闘病】検査時にはすでにステージ3aだった「乳がん」 まだ死にたくない…

 公開日:2025/02/18

新井美和子さんが人間ドックで見つかった乳がんは、ステージIIIAでした。長い闘病生活のなかで、家族や友人、そして好きなアーティストの存在が心の支えになりました。そこで闘病の経緯や治療中のエピソード、そして乳がんと向き合いながら続ける活動について、話を聞きました。

※本記事は、個人の感想・体験に基づいた内容となっています。2022年1月取材。

新井美和子さん

体験者プロフィール
新井 美和子

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静岡県在住。1971年生まれ。夫、娘、双子の息子との5人家族。診断時は、パートで事務職をしていた。2019年に人間ドックで乳がんが見つかる。右胸を全摘出し、涙することもあった。趣味の一環で、乳がんパッドを作成したところ、がんサバイバーの目にとまり、現在も作成し続けている。

編集部編集部

病気が判明した経緯について教えてください。

新井美和子さん新井さん

自分で「怪しいな」と感じたのがきっかけです。この際だから全部見てもらうつもりで、人間ドックを受けました。するとそこで、右胸にしこりがあり、乳がんが見つかりました。人間ドックを受けた機関が、たまたま近所で有名な病院の系列だったので、そのまま系列病院の乳腺科を受診しました。

編集部編集部

どのように治療を進めていくと医師から説明がありましたか?

新井美和子さん新井さん

ステージIIIAだったので、抗がん剤治療、右胸全摘出術をおこない、その後は病理検査の結果次第だと説明を受けました。

編集部編集部

病気が判明したときの心境について教えてください。

新井美和子さん新井さん

肺がんで父を亡くした過去がありますので、自分の死も考えました。「まだ死にたくない。まだやり残したことがある」と病院の帰りに号泣したのをいまだに覚えています。

編集部編集部

乳がん発症後、生活にどのような変化がありましたか?

新井美和子さん新井さん

これといって変わらなかったですね。元々が丈夫なのか、抗がん剤治療時も副作用が少なく、普通にパートに行っていました。ただ、疲れやすく、全く体が動かないときがありました。その時は、子どもたちが、家事を分担して手伝ってくれたので助かりました。

編集部編集部

入院や治療の内容を教えてください。

新井美和子さん新井さん

2019年8月に抗がん剤AC療法を開始しました。同年10月パクリタキセル(PTX)療法を開始して、同年12月には、右胸全摘出手術を受けました。2020年1月から、経口抗がん剤・カペシタビンの服用を開始しました。翌月2月から3月にかけて放射線治療をおこない、5月にはカペシタビンの服用は終了となったのです。同年6月から、現在にかけては、ホルモン療法のタモキシフェンを服用中です。

編集部編集部

AC療法とはどんな治療ですか?

新井美和子さん新井さん

AC療法は、アドリアマイシンとシクロホスファミドという2種類の抗がん剤を組み合わせた治療です。頭文字をとって「AC」と呼ぶようです。

編集部編集部

治療中の心の支えはありましたか?

新井美和子さん新井さん

家族と友人ですね。あとは、嵐と関ジャニ∞が好きなので、2組のテレビや音楽を見て、元気をもらいました。ほかにも、ドラマや映画を見て、日々過ごしていました。

編集部編集部

現在の体調や生活などの様子について教えてください。

新井美和子さん新井さん

抗がん剤治療を終えてから2 年ぐらい経ちますが、未だに足のしびれが若干残っています。その他は、治療中であることを忘れてしまうぐらい罹患前と変わりなく過ごしています。そんな中でも、たまたま趣味の一環で作った「乳がんパッド」(写真)が知人の乳がんサバイバーの目にとまり、「私にも作って」と依頼を受け、現在も制作をおこなっています。

乳がんパッド

(後編)【闘病】乳がんの早期発見や早期治療の重要性の認識を広めたい

寺田 満雄

記事監修医師
寺田 満雄(名古屋市立大学病院乳腺外科)
※先生は記事を監修した医師であり、闘病者の担当医ではありません。

※この記事はメディカルドックにて《【体験談】すでにステージIIIになっていた「乳がん」 胸の違和感から発覚》と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

この記事の監修医師