歯磨きだけでは不十分?歯科定期健診がむし歯・歯周病予防に重要な理由【医師解説】

毎日当たり前のように行っている歯磨き。しかし、「力を入れてゴシゴシ磨く」「歯磨き剤をタップリつける」など、私たちが正しいと思っている習慣の中には、実は歯にダメージを与えてしまうものも少なくありません。そこで、知っておきたい歯科定期健診の重要性を、あんどう歯科・美容皮フ科の安藤先生に教えてもらいました。

監修歯科医師:
安藤 雄基(あんどう歯科・美容皮フ科)
編集部
歯磨きをしていても、むし歯や歯周病になってしまうのはなぜでしょうか?
安藤先生
一番多い理由としては、歯磨きの仕方が適切でないことや磨き残しが多いことが挙げられます。そのほかに、食生活や生活習慣も大きく影響します。例えば、喫煙習慣のある方は歯周病のリスクが高まるため注意が必要です。また、ご家族にむし歯が多い方や重度の歯周病の方がいらっしゃる場合は、お子さんや同居している方もリスクが高くなる傾向がみられます。
編集部
定期健診の受診や頻度も、むし歯や歯周病の発症に影響しますか?
安藤先生
そうですね。セルフケアだけで歯の健康を保てる方がいるのも確かですが、基本的には3か月~半年に1回程度の受診をおすすめしています。歯石など歯ブラシでは除去できない頑固な汚れや、歯並びが悪くて自分では磨きにくい部分はプロの手を借りないと、むし歯や歯周病のリスクを高めてしまいます。また、「早期発見」という観点からも、歯科定期健診は非常に重要です。むし歯や歯周病は進行すればするほど、治療回数も費用もかかってしまいます。したがって、セルフケアとあわせて、定期的な健診で予防や早期治療を心がけていきましょう。
編集部
最後に、読者へメッセージをお願いします。
安藤先生
毎日の歯磨きをより効果的にするうえでは、正しいブラッシング法やケア用品の選び方を身につけることが大切です。お口の健康を保つ意識を高めることは、全身の健康維持にも大きく関わっていきます。歯科医院では患者さん一人ひとりに合った磨き方やアイテムの選び方をアドバイスしています。健康的な毎日のために、ぜひ歯科医院を身近な存在として上手に活用していきましょう。
※この記事はメディカルドックにて<歯磨きでやってはいけない「NG習慣」 歯科医が教える正しい歯磨きとケア用品選びと題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。



