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「糖尿病の人」「歯並びが悪い人」「妊婦」の中で歯周病になりやすい人は?

 公開日:2024/06/14
結局「予防」が大事

タイトルの回答としては、例として挙げた三者すべてが歯周病になりやすい人です。どんな人が歯周病にかかりやすいか両国デンタルクリニックの野田先生に聞きました。予防の重要性も解説してもらいます。

※この記事はMedical DOCにて【「歯周病」になりやすい人の特徴を歯科医が解説、当てはまったら要注意!】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

野田 昌宏

監修歯科医師
野田 昌宏(両国デンタルクリニック)

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奥羽大学歯学部卒業。東京医科歯科大学大学院歯周病学分野修了。その後、大学病院外来医員、歯科医院勤務医として経験を積む。2020年、東京都墨田区に「両国デンタルクリニック」を開院。「患者さん自身が、お掃除しやすいお口の中を目指して」をモットーに掲げ、歯周病治療を軸に口腔内全体の調和が取れた状態を目指して総合的な歯科治療を提供する。日本歯周病学会専門医、日本レーザー歯学会専門医。日本臨床歯周病学会、日本歯科保存学会の各会員。

編集部編集部

どんな人が歯周病にかかりやすいのでしょうか?

野田 昌宏先生野田先生

例えば、糖尿病の人は歯周病になりやすく、悪化しやすいと言われています。糖尿病になると血糖値が高くなって、免疫を担う白血球の働きが鈍くなります。そのため、全身の免疫力が低下し、細菌に感染しやすくなってしまうのです。

編集部編集部

糖尿病の人はより一層、歯周病に気をつけなければならないのですね。

野田 昌宏先生野田先生

そうです。さらに、歯周病になるとインスリンの働きが抑えられ、血糖値が上がりやすくなり、糖尿病が悪化してしまいます。つまり、歯周病と糖尿病はお互いにリスク要因となり得るのです。

編集部編集部

糖尿病以外に、歯周病に気をつけた方がいい人はいますか?

野田 昌宏先生野田先生

歯並びが悪い人や歯ぎしりなどで歯にダメージがある人も要注意です。歯並びが悪いと歯磨きをしても磨き残しが多くなり、そこに菌が溜まりやすくなります。また、歯や歯ぐきへのダメージがひどくなると、歯周病を発症しやすくしてしまいます。

編集部編集部

様々な要因が複数重なり、歯周病が発症していることが多いのですね。

野田 昌宏先生野田先生

はい。あとは、女性と歯周病の関係にも注意が必要です。じつは、女性ホルモンの「エストロゲン」や「プロゲステロン」は、歯周病の元となる菌の増殖を促し、わずかな歯垢や歯石も歯周病へ進行させてしまうことがあります。とくに妊娠中の女性は、女性ホルモンの分泌が活発になるので、歯周病に注意してください。

編集部編集部

歯周病にならないために大事なことはなんですか?

野田 昌宏先生野田先生

歯周病を予防するには、口腔内の環境を清潔に保つことが一番です。そのためには、食生活や生活習慣を見直すことも大切です。間食を控えたり、食後には必ず歯を磨いたりして、口の中を綺麗に保つ時間を長くしましょう。

編集部編集部

治療よりも予防を重視すべきなのですね。

野田 昌宏先生野田先生

そのとおりです。歯周病は、「すでに発症したものを治療する」より、「発症しないうちから予防する」という感覚を持つことが大事です。それから、歯周病の予防や治療は、歯科医師任せにするのではなく、自分で予防するという意識を持つことも必要になってきます。歯磨きに対するモチベーションを高く持ち、歯周病を予防することを心がけましょう。

編集部編集部

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

野田 昌宏先生野田先生

歯周病は、自覚症状がないままどんどん進行してしまう病気です。そのため、定期的に歯科医院を受診して、メインテナンスをするようにしましょう。3カ月に1回は通院して、歯周病がないかどうか確認して歯石の除去をしてもらいましょう。また、歯磨きも自己流になりがちなので、正しく磨けているかどうか、歯科衛生士にチェックしてもらうことも大切です。そこで歯に対するモチベーションを高めていただければと思います。

この記事の監修歯科医師

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