デンタルフロスは「歯磨き前」が良い理由をご存じですか? フロスの重要さも解説
米国歯周病学会の報告によると、じつはデンタルフロスをする順番は、歯磨きの前に行う方が理想的なのだそうです。フロスが先の方が、歯磨き剤の有効成分を歯の隙間に届けることができると土黒先生(赤坂さくら歯科クリニック)は言います。詳しく聞かせてもらいました。
監修歯科医師:
土黒 さくら(赤坂さくら歯科クリニック)
編集部
デンタルフロスには、ブラッシング後の「仕上げ」というイメージがあります。
土黒先生
おそらく、多くの人がそう思われているでしょう。ところが、米国歯周病学会は、「フロスを歯磨きの前におこなうことが、最も効果的に歯垢を除去する理想的な順序である」と報告しています。また、アメリカでは「Floss or Die(フロスをしますか? それとも死にますか?)」と言われているくらい、フロスを重視しているのです。
編集部
ブラッシングの前後で、そこまで変わるものなのでしょうか?
土黒先生
先にフロスで歯の隙間の汚れを落としてからブラッシングをした方が、歯の隙間まで歯磨剤の有効成分を届けることができます。
編集部
なるほど。現実的な順番としても「先にフロス」ということですか?
土黒先生
そういうことになります。もっとも、どちらかというとこの話はフロスをすでに使っている人へのアドバイスです。フロスは歯磨きでは取り切れない汚れまでアプローチできるので、とにかくフロスを使っていただくことが重要となります。フロスを使っていなければ、まずはご自身がやりやすいようなタイミングで取り入れてみてください。後先を問うのは、慣れてきてからでもいいと思いますよ。