「びまん型胃がん」の3つ症状はご存知ですか?通常の胃がんとの違いも医師が解説!

びまん性胃がんの基本知識と主な症状とは?メディカルドック監修医が、一般的な胃がんとの違いや、スキルス胃がん特有の浸潤の仕組み、胃痛や体重減少のサインを詳しく解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「びまん型胃がん」の症状や原因・胃がんとの違いはご存知ですか?医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
和田 蔵人(わだ内科・胃と腸クリニック)
目次 -INDEX-
「びまん型胃がん」とは?
びまん性胃がんとは、「スキルス胃がん」とも呼ばれている胃がんです。胃の壁にしみこむように広がっていくタイプのがんであり、進行が早く悪性度が高いと言われています。内視鏡で発見しづらい場合もあり、症状も出づらいことから気がついたときにはすでに進行して転移や腹膜播種をきたしていることも多いです。
2021年の統計では、胃がんの罹患数は男性で4位、女性で4位と日本人で比較的多いがんと言えます。この胃がんの中でびまん性胃がんの頻度は10~15%程度と言われています。前述したように、びまん性胃がんは発見された時には進行していることが多く、決して予後の良いがんとは言えません。しかし、早期で発見できれば生存率も高いと言われています。
びまん性胃がん(スキルス胃がん)について詳しい知識を得ることで、早期発見・治療につながる可能性があります。
「びまん型胃がん」と「胃がん」の違いとは?
胃がんは、胃の内側の粘膜から発生するがんです。胃の粘膜に潰瘍や腫瘍を形成しやすいため、内視鏡検査で見つかりやすいです。また、組織型は、分化型腺がんが多いと言われ、進行は比較的ゆっくりであることが多いです。早期に発見され治療されれば予後は比較的良好です。胃がんはピロリ菌の感染がリスクとなるため、除菌を行うことが勧められます。通常胃がんは50歳代以降で増加する傾向で、中高年で多いがんです。
一方びまん性胃がんは、胃の壁を硬く厚くしながら、周囲に浸潤(広がっていく)という特徴があります。胃がんと比較して、内視鏡検査で発見しづらいがんです。組織型は低分化腺がんや印環細胞がんが多いと言われています。一般的に未分化型の方が進行が早いです。すべてのびまん性胃がんが未分化型の組織型であるわけではありませんが、びまん性胃がんは進行が早い事が多く、発見されるときには周囲に広がっていたり、転移をしていたりする場合が少なくありません。このため、予後は不良です。胃がんと異なり、ピロリ菌の関与は弱いまたは明確ではないとされています。びまん性胃がんは、比較的若年層で発症することが多く、若年層でも胃の調子が悪い場合は注意が必要です。
びまん型胃がんの主な症状
びまん性胃がんは、初期では症状があまりないことが多いです。進行すると下記のような症状がみられます。しかし、いずれもびまん性胃がんのみで起こる症状ではありません。
胃痛
胃がんや胃炎、胃潰瘍と同様にみぞおち辺りの痛み、胃痛がみられます。急性胃炎などで胃痛がみられる場合には、消化の良いものを食べて様子を見ると1週間程度で回復することが多いですが、数週間にわたり胃痛などの胃の不調がみられる場合には消化器内科を受診しましょう。
嘔気・食欲低下
胃痛の他にも、おなかの不快感や食欲低下、胸やけ、吐き気などがみられる場合があります。びまん性胃がんでは胃の壁にがんが広がるため動きが悪くなったり、胃の伸縮性が失われることでこれらの症状が出やすいと考えられます。しかし、これらの症状は、びまん性胃がん以外でも起こる症状であるため、注意が必要です。
体重減少
胃の動きが悪くなったり、がんが広がって腹膜播種をきたし腹水が貯留することでお腹が張ると、食事がとれなくなるため体重が減少します。また、がんが進行することでがんがエネルギーを消費し、食事を摂っていても体重が減少することもあります。体重減少が続く場合には何か大きな病気が隠れている可能性が高いです。早めに消化器内科を受診しましょう。
「びまん型胃がん」についてよくある質問
ここまでびまん型胃がんを紹介しました。ここでは「びまん型胃がん」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
びまん性胃がん(スキルス胃がん)と遺伝性びまん性胃がんの違いについて教えてください。
和田 蔵人 医師
びまん性胃がん(スキルス胃がん)の中で、CDH1遺伝子の変異があり、常染色体優性遺伝され高率にびまん性胃がんを発症するものが遺伝性びまん性胃がんです。日本では少ないと考えられていますが、常染色体優性遺伝であるため、親がこの遺伝子を持つ場合、半数で発症するため注意が必要です。遺伝性びまん性胃がんでは、家族歴が非常に重要で、一度近親者(両親、兄弟、子供)または、二度近親者(祖父母、叔父・叔母、おい、めい、孫)にびまん性胃がんと診断された方が多くいる場合に疑われます。強く疑われる場合には遺伝学的検査を行いますが、まずは心配であれば消化器内科で相談をしましょう。
編集部まとめ びまん性胃がんは早期発見が大切。消化器内科で相談を
びまん性胃がんは、なかなか早期で診断されにくい病気です。家族歴などあり心配であれば、若いうちから検診を行ったり、消化器内科で相談をしてみることが大切です。早期での発見では予後は良いと言われていますが、なかなか早期での発見に至らないことが問題となっています。症状などから気になる事があれば消化器内科で相談しましょう。
「びまん型胃がん」と関連する病気
「びまん型胃がん」と関連する病気は7個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
「びまん型胃がん」と関連する症状
「びまん型胃がん」と関連している、似ている症状は5個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
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