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何が長引くと「肺がん」を疑った方がいい?前兆となる初期症状を医師が解説!

 公開日:2025/11/18
咳以外の肺がんの初期症状とは?Medical DOC監修医が解説します。

※この記事はMedical DOCにて『どれくらいの「頻度で咳が続くと肺がん」を疑った方がいいかご存知ですか?医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

羽田 裕司

監修医師
羽田 裕司(医師)

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(名古屋市立大学医学部附属西部医療センター 呼吸器外科 部長/教授(診療担当))

名古屋市立大学医学部卒業。聖隷三方原病院呼吸器センター外科医長、名古屋市立大学呼吸器外科講師などを歴任し、2019年より現職。肺がんを始めとした呼吸器疾患に対する外科治療だけでなく、肺がんの術前術後の抗がん剤治療など全身化学療法も行う。医学博士。外科学会指導医/専門医、呼吸器外科学会専門医、呼吸器内視鏡学会指導医/専門医、呼吸器学会専門医。

「肺がん」とは?

肺がんは、肺や気管支の細胞ががん化したものです。タバコやアスベスト吸入歴などが発生リスクを高めることが知られています。 肺がんは早期の段階では無症状のことも多いです。しかし、咳や痰などの症状が現れ、医療機関を受診し肺がんが発覚するといったこともみられます。 咳は、風邪や肺炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)などが原因となる場合もあります。また、心不全、副鼻腔炎、逆流性食道炎など、呼吸器疾患以外が原因となることもあります。いずれにしても、長引く場合には注意が必要です。 今回の記事では、肺がんに伴う咳にはどういった特徴があるのかについて解説します。

咳以外の肺がんの初期症状

肺がんは、初期段階では症状が現れないことも多くみられます。以下のような症状は肺がんのみで現れるものではありませんが、このような症状が長引く、あるいは悪くなっていくようなことがあれば医療機関の受診をお勧めします。

痰が多くなる

痰は、空気の通り道である気道から分泌されています。肺がんが大きくなり、肺がんからの分泌物が増えると痰の量が増えることがあります。血液が混じるような場合には、さらに注意が必要です。

発熱が長引く

肺がんが気管支を塞ぐことで、閉塞性肺炎という肺炎を引き起こすことがあります。その際には、高熱が出たり、発熱が5日間以上続いたりといったケースが見られます。熱がなかなか下がらないという場合は、医療機関を受診しましょう。

動くと息苦しくなる

肺がんが進行すると、肺や心臓の周りに水がたまることがあります。それぞれ、胸水、心嚢水といいます。すると、肺や心臓が圧迫され、動きが妨げられることによって息苦しさが現れます。動くと息苦しいという症状があり、だんだん悪くなっていくときには、呼吸器内科や循環器内科を受診するようにしましょう。

肺がんの原因

ここでは、肺がんのリスクを高める要因として考えられる原因を挙げていきます。

喫煙

喫煙は肺がんのリスクを高めます。タバコを吸う人が肺がんになるリスクは、そうでない方と比較し、男性では4.4倍、女性では2.8倍とされています。 受動喫煙でも、肺がんリスクは約1.3倍に増加します。

アスベスト吸入歴

アスベストやラドン、ヒ素などを、仕事に従事している際に吸入した方も、肺がんリスクが高くなることが知られています。

慢性閉塞性肺疾患

肺気腫や慢性気管支炎などの慢性閉塞性肺疾患は、肺がんのリスクを高めるとされています。

「肺がんを疑う咳の頻度」についてよくある質問

ここまで肺がんを疑う咳の頻度などを紹介しました。ここでは「肺がんを疑う咳の頻度」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

肺がんを発症し、咳が出始めた場合のステージ分類について教えてください。

羽田 裕司羽田 裕司 医師

肺がんを発症し、咳が出始めても、症状だけではステージを決めることはできません。 ただし、症状が出始めてから発見された肺がんは、検診で発見された場合よりも進行している頻度が高いとも報告されています。 肺がんは早期の段階では無症状のことも多いので、定期的に健康診断を受けることが大切です。また、喫煙など肺がんリスクを高める行動を控えることも重要です。

編集部まとめ

今回の記事では、肺がんに伴う咳の特徴について解説しました。咳は肺がん以外の呼吸器や循環器の病気に伴っても現れ、何らかの病気のサインとなっていることもあります。2週間以上経っても治らない咳がある場合には、医療機関を受診するようにしてください。

「肺がん」と関連する病気

「肺がん」と関連する病気は6個ほどあります。 各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

呼吸器科の病気

肺がんと関連する病気には、これらのようなものがあります。咳や痰などの症状が続く場合には、医療機関を受診しましょう。

「肺がん」と関連する症状

「肺がん」と関連している、似ている症状は10個ほどあります。 各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください

関連する症状

  • 血が混じる咳
  • 胸、背中、肩の痛み
  • 突然起こる息切れ
  • 声枯れまたは喘鳴
  • 飲み込みにくくなる、または飲み込むときに痛みがある
  • ばち状指(指先が丸く平たく変形すること)
  • 原因不明の体重減少
  • 疲労感や脱力感
  • 食欲不振
肺がんと関連する症状には、上記のようなものがあります。呼吸器の症状以外にも、体の他に症状が現れることがあります。気になる症状がある場合には、医療機関を受診しましょう。

この記事の監修医師

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