「大腸がんの主な3つの原因」はご存知ですか?医師が徹底解説!

Medical DOC監修医が大腸がんの原因などを解説します。
※この記事はMedical DOCにて『「大腸がんを疑う腹痛」の特徴はご存知ですか?前兆となる初期症状も医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
齋藤 雄佑(医師)
日本外科学会外科専門医。日本医師会認定産業医。
目次 -INDEX-
「大腸がん」とは?
大腸がんは、大腸にできるがんのことです。大腸は、消化管の最後の部分であり、結腸と直腸からなります。結腸は盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸に分けられ、直腸はS状結腸に続く消化管の最終部分です。大腸がんは、これらの部位のいずれかに発生する可能性があります。初期段階では自覚症状が少ないため、大腸がん検診などで発見されることが多いです。しかし、進行すると様々な症状が現れるようになり、腹痛もその一つです。
大腸がんの主な原因
食生活・運動習慣
赤身肉・加工肉の過量摂取や高脂肪食は、大腸がんのリスクを高める可能性があります。また肥満やメタボリック症候群も危険因子の一つです。普段から脂肪の多い食事を避け、食物繊維の多い食生活と運動を意識しましょう。食生活・運動習慣の改善については、医師や栄養士に相談しましょう。
加齢・遺伝的要因
大腸がんは年齢を重ねるごとにリスクが高まります。特に40歳代から増加し始め50歳代で加速し、高齢になるほど罹患率が高くなります。また、家族に大腸がんになった人がいる場合、大腸がんのリスクが高くなります。定期的な健康診断や大腸がん検診を受けましょう。濃厚な家族歴がある方は「遺伝子パネル検査」について医師に相談しましょう。
喫煙・過度な飲酒
喫煙は、大腸がんを含む様々ながんのリスクを高めます。また過度の飲酒は、大腸がんのリスクを高めます。
禁煙について、医師に相談しましょう。自分で禁煙が難しい場合は禁煙外来を受診しましょう。飲酒については飲酒量を減らす、または禁酒するのがおすすめです。
「大腸がんの腹痛」についてよくある質問
ここまで大腸がんの腹痛などを紹介しました。ここでは「大腸がんの腹痛」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。
手遅れとなる大腸がんの症状について教えてください。
齋藤 雄佑 医師
大腸がんが進行すると、以下のような症状が現れることがあります。これらの症状が現れた場合は、ステージⅣの末期大腸がんの可能性がありますので、早めに医療機関を受診することが重要です。
・激しい腹痛:腫瘍が大きくなり、周囲の臓器を圧迫することで激しい腹痛が起こります。
・腸閉塞:腫瘍が腸を塞いでしまい、便やガスが通らなくなる状態です。吐き気、嘔吐、腹部の膨満感などの症状が現れます。
・がん性腹膜炎:腫瘍が大腸の外側に浸潤し、がん細胞がお腹にばらまかれた状態です。腹水の貯留、発熱、強い腹痛などを引き起こします。
・遠隔転移: がんが肝臓や肺、脳などの他の臓器に転移することで、その臓器特有の症状が現れます。肝転移なら黄疸など、肺転移なら呼吸困難、脳転移なら歩行困難やめまい、麻痺などです。
編集部まとめ 大腸がんの症状の可能性もあり、長引く腹痛に要注意!
大腸がんは生活習慣の改善で予防ができるがんです。食生活や運動習慣、嗜好習慣を見直して、がんになりにくい生活を送ることが重要です。また、大腸がんは、早期発見・早期治療で治癒が期待できるがんです。腹痛、血便、便通異常など、少しでも気になる症状があれば、早めに医療機関を受診しましょう。40歳以上の方は大腸がん検診を受けるようにしましょう。
「大腸がん」と関連する病気
「大腸がん」と関連する病気は9個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。
腹痛など大腸がんと症状が似ている病気は上記の様に多いです。症状のみでは大腸がんを区別することができないため、腹痛など気になる症状がある場合には、消化器内科を受診しましょう。
「大腸がん」と関連する症状
「大腸がん」と関連している、似ている症状は10個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。
これらの症状は、大腸がん以外にも様々な原因で起こることがあります。自己判断せずに、医療機関を受診して適切な診断を受けるようにしましょう。