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「子どもの白血病の初期症状」はご存知ですか?医師が3つの症状を解説!

 公開日:2025/12/12

子どもの白血病の初期症状とは?メディカルドック監修医が解説します。

※この記事はメディカルドックにて『「白血病の初期症状」はご存知ですか?大人・子供それぞれの初期症状も医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

武田 美貴

監修医師
武田 美貴(医師)

プロフィールをもっと見る
平成6年札幌医科大学を卒業し、札幌医科大学放射線科に入局。画像診断専門医となり、読影業務に従事。その後、新たな進路を模索するため、老年医療や訪問医療、リハビリテーションなどを学ぶ。現在は、一周回って画像診断で母校に恩返しをする傍ら、医療事故の裁判では、患者に寄り添う代理人を、画像診断と医学知識の両面でサポートすることをライフワークとしている。

「白血病」とは?

白血病とは、血液のがんのことです。血液には、赤血球、白血球、血小板という3つの血球がありますが、これらの血球が作られる過程で何らかの異常が発生して、白血病細胞と呼ばれるがん細胞が作られて、血液や骨髄の中にそのがん細胞が増えてしまった状態で起こる病気です。白血病について、解説していきます。

子どもの白血病に気づくきっかけとなる初期症状

子どもの白血病の初発症状は、発熱や貧血、出血傾向、ぐったりしているなど、特徴的な症状はないとされています。子供の白血病に気づくきっかけとなる初期症状について、解説していきます。

骨痛

がん化した白血病細胞が骨髄で増殖すると、骨痛(骨の痛み)がでることがあります。骨痛は、下肢で比較的頻度が高いとされています。子供の場合、下肢の骨痛では白血病の他に骨原発性腫瘍などが存在する可能性もありますので、骨痛が長引く場合には整形外科を受診しましょう。

頭痛・嘔吐

白血病細胞が中枢神経に浸潤すると、頭痛や吐き気、嘔吐が起こることがあります。頭痛や吐き気のような症状は脳腫瘍を疑う症状ではありますが、白血病細胞の中枢神経系への浸潤でも起こる症状です。頭痛や吐き気が続く場合、まず内科を受診しましょう。頭痛の原因を調べるために頭部CTが行われることがありますが、白血病の浸潤では明らかな腫瘍を形成していないこともあります。その場合、血液検査で異常があること、腹部エコーや腹部CTで脾臓のサイズが大きい、肝臓が腫れているなどの所見が認められ、白血病と診断されることもあります。

皮膚のかゆみ

白血病で皮膚のかゆみが症状としてあらわれることがあります。白血病に関連する皮膚症状では、出血傾向として内出血が見られることが知られていますが、白血病細胞が皮膚に浸潤すると、皮膚にかゆみが生じることがあります。

すぐに病院へ行くべき「白血病の初期症状」

ここまでは白血病の初期症状を紹介してきました。
以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。

歯ぐきから血が出て止まらない症状の場合は、内科・血液内科へ

歯ぐきから血が出る症状は、白血病を疑う症状の一つです。歯槽膿漏や歯肉炎で歯ぐきから血が出る場合もありますが、数日で出血はおさまってきます。しかし白血病が原因で出血している場合は、白血病細胞の増殖により、正常の血小板数が減少して出血傾向を示していることが原因です。歯ぐきからの出血が止まらない、だんだん増えてくるなど症状が悪化してくる場合は、すぐに内科(特に血液内科)を受診してください。血液検査で血液の異常が発見される場合があります。出血傾向を放置しておくと、歯ぐき以外の場所からも出血してくる可能性があり、とても危険です。

受診・予防の目安となる「白血病」のセルフチェック法

  • ・ぶつけていないのに、いろいろな場所にあざができる場合
  • ・疲れやすく、寝汗が出て、体重が減っている場合
  • ・(子どもの場合)発熱が続いてぐったりしている、骨や関節を痛がる場合

「白血病の初期症状」についてよくある質問

ここまで白血病の初期症状を紹介しました。ここでは「白血病の初期症状」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。

白血病の初期症状にニキビや肌のかゆみはありますか?

武田 美貴医師武田 美貴(医師)

ニキビとの関連は高くありませんが、肌のかゆみは頻度が高い皮膚症状となります。ほぼ全身に紅斑をきたす「紅皮症」を伴うこともあります。

編集部まとめ

血液のがんである白血病は自覚症状がないことも多く、症状が出るとしても歯ぐきからの出血など日常でも起こりうる症状しかでないことがあります。検診などで血液検査に異常があった場合や歯ぐきからの出血がひどかったり、あざがいくつもできたりするといった場合は、すぐに内科を受診しましょう。

「白血病の初期症状」と関連する病気

「白血病の初期症状」と関連する病気は5個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

内科の病気

  • 上気道炎(感冒、風邪)
  • 感染症

整形外科の病気

  • 関節炎
  • 成長痛(小児)

歯科の病気

  • 歯槽膿漏

白血病の初期症状は、かぜ症状に似ていることがあります。小児では骨痛が成長痛と間違われることもあります。このような症状が長く続く場合、病気が隠れている可能性があります。

「白血病の初期症状」と関連する症状

「白血病の初期症状」と関連している、似ている症状は6個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

からだがだるい、発熱があるという症状の他にこれらの症状がある場合は、白血病の可能性があります。出血が止まらない、あざが増えるなど症状が強くなる場合は、すぐに医療機関を受診することを検討してください。

この記事の監修医師

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