「大人の白血病の初期症状」はご存知ですか?医師が解説!

大人の白血病の初期症状とは?メディカルドック監修医が解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「白血病の初期症状」はご存知ですか?大人・子供それぞれの初期症状も医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
武田 美貴(医師)
目次 -INDEX-
「白血病」とは?
白血病とは、血液のがんのことです。血液には、赤血球、白血球、血小板という3つの血球がありますが、これらの血球が作られる過程で何らかの異常が発生して、白血病細胞と呼ばれるがん細胞が作られて、血液や骨髄の中にそのがん細胞が増えてしまった状態で起こる病気です。白血病について、解説していきます。
大人の白血病に気づくきっかけとなる初期症状
大人の白血病は、自覚症状が少ないことも多いため、検診などで偶然診断されることが多い病気です。しかし、普段の生活でも、白血病を疑う症状があります。以下で、そのような症状を解説します。
あざができる
ぶつけた覚えがないのに、腕や足にあざができやすくなります。あざは内出血を示しており、出血傾向の症状としてよく見られます。出血傾向がなくてもあざができることはありますが、全身をチェックすると複数あざができているときや、あざが広がっていく場合には、出血傾向が疑われます。血液をさらさらにする薬を飲んでいないのにこのような症状が出るときは、出血しやすくなっている可能性があります。このようなときは、すぐに内科を受診するようにしましょう。
歯茎から血が出る
歯ぐきから血が出る症状も、出血傾向の症状としてよく見られます。特に大人では歯槽膿漏でも歯ぐきから血が出やすくなりますが、丁寧に歯磨きしても多量に出血するのが特徴です。このようなときは、まず内科を受診して血液検査をしてもらいましょう。血液検査で異常がなければ、歯科を受診して治療するのがよいと思います。
肩こりや関節痛
白血病細胞が周囲の臓器にじわじわ広がって(浸潤)いくと、浸潤する部位により吐き気や嘔吐、頭痛、腰痛や肩こりのような関節痛、リンパ節の腫れなどの症状があらわれてきます。特に肩こりや腰痛は、中高年でよく見られる症状ですが、湿布を貼ったりマッサージなどをしたりしても良くならないのが特徴です。このようにしばらくしても良くならない肩こりや腰痛、頭痛などがある場合は白血病の可能性もありますので、放置せず一度医療機関の受診を検討してください。肩こりや関節痛のみであればまずは整形外科を受診しましょう。もし発熱を伴っている場合は内科への受診をおすすめします。
「白血病の初期症状」についてよくある質問
ここまで白血病の初期症状を紹介しました。ここでは「白血病の初期症状」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
白血病の初期症状にニキビや肌のかゆみはありますか?
武田 美貴(医師)
ニキビとの関連は高くありませんが、肌のかゆみは頻度が高い皮膚症状となります。ほぼ全身に紅斑をきたす「紅皮症」を伴うこともあります。
編集部まとめ
血液のがんである白血病は自覚症状がないことも多く、症状が出るとしても歯ぐきからの出血など日常でも起こりうる症状しかでないことがあります。検診などで血液検査に異常があった場合や歯ぐきからの出血がひどかったり、あざがいくつもできたりするといった場合は、すぐに内科を受診しましょう。
「白血病の初期症状」と関連する病気
「白血病の初期症状」と関連する病気は5個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
内科の病気
- 上気道炎(感冒、風邪)
- 感染症
整形外科の病気
- 関節炎
- 成長痛(小児)
歯科の病気
- 歯槽膿漏
白血病の初期症状は、かぜ症状に似ていることがあります。小児では骨痛が成長痛と間違われることもあります。このような症状が長く続く場合、病気が隠れている可能性があります。
「白血病の初期症状」と関連する症状
「白血病の初期症状」と関連している、似ている症状は6個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
関連する症状
- 黄色いあざ
- 身に覚えのないあざ 痛くない
- ぶつけてないのにあざができる
- 歯ぐきなどから、血が出やすい
- 疲れが取れない
- 体重が減少する
からだがだるい、発熱があるという症状の他にこれらの症状がある場合は、白血病の可能性があります。出血が止まらない、あざが増えるなど症状が強くなる場合は、すぐに医療機関を受診することを検討してください。